国家賠償法案
参議院 司法委員会
参議院 司法委員会小委員会
昭和22年法律第125号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院司法委員会
- S22.7.9趣旨説明司法委員会 219
- S22.7.16質疑司法委員会 465
- S22.7.26質疑司法委員会 572
- S22.7.28質疑司法委員会 687
- S22.7.29質疑司法委員会 729
- S22.7.30質疑司法委員会 854
- S22.8.2質疑司法委員会 1147
- S22.8.5修正案趣旨説明・討論・採決司法委員会 1314
- S22.8.7委員長報告・討論・採決本会議 2228
- S22.10.15参議院回付案同意・参議院回付案本会議 4633
参議院司法委員会・司法委員会小委員会
- S22.7.10趣旨説明司法委員会 264
- S22.7.26質疑司法委員会 444
- S22.7.28質疑司法委員会 543
- S22.8.13質疑司法委員会 13153
- S22.8.15質疑司法委員会小委員会 143
- S22.8.16質疑司法委員会小委員会 224
- S22.8.27質疑司法委員会 1866
- S22.9.17質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)司法委員会 22121
- S22.9.20委員長報告・採決(修正)本会議 3217
提案理由
鈴木義男 司法大臣 昭和22年7月9日ただいま上程の國家賠償法案について提案理由を説明いたします。
日本國憲法は、その第十七條において、「何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、國又は公共團体に、その賠償を求めることができる。」と規定しております。しかるに從來現行民法の解釈として、民法の不法行為に関する規定は、國又は公共團体の公権力の行使による損害には適用がないものとされていましたので、戸籍法、不動産登記法、特別法に特に規定してある場合のほかは、被害者はその救済を求める途がないのであります。よつてこの法律では、まず第一に、この点に関する國又は公共團体の損害賠償責任を明かにするため、その第一條において國又は公共團体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、國又は公共團体が、これを賠償する責に任ずることを規定しました。なおこの場合に故意又は重大な過失のあつた公務員に対しては、國又は公共團体から求償できることを規定して、当該公務員の責任を明らかにしたのであります。
次に道路、河川その他の公の営造物のように、その設置又は管理が公の行政作用に基く場合に、その設置又は管理に瑕疵があつたため他人に損害を生じたときは、國又は公共團体に賠償責任があるか否かは法律上明らかでなく、学説、判例も区々でありますから、今回この法律案に第二條を設けて、かような場合には國又は公共團体に損害賠償責任のあることを明らかにしました。
なお以上のように國又は公共團体が損害賠償の責に任ずる場合に、たとえば河川、道路等のように、その行政作用の主体は國でありながら、その費用は公共團体が負担するようなときは、費用負担者の者に損害賠償の義務を負わせるのと適当といたしますので、第三條においてその旨を明示しました。
以上に述べたほか、鉄道営業等のように、從來から國又は公共團体に損害賠償の責任のあることが解釈上明らかであつたものは、從來の通りであります。又損害賠償の責任について郵便法のように他の法律に別段の定があるときは、その定によることといたしました。法律案第四條及び第五條の規定がこれに当たります。
なお國又は公共團体の損害賠償責任につきましては、國により立法例が必ずしも一樣でありませんので、外國人が被害者である場合には、第六條により相互の保証があるときに限り、この法律を適用することにいたしました。
なおこの法律の制定に伴い、他の法律の規定中公務員の損害賠償責任を規定したもので、この法律の規定によることを適当とするものについては、この際旧規定を削除してこの法律によることといたしました。この法律の附則の規定はすなわちこれであります。
何卒慎重御審議の上可決せられんことを御願いいたします。
第1回国会衆議院司法委員会議録第2号34頁(昭和22年7月9日)〔鈴木義男司法大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100101005)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。