国家公務員法案
参議院 決算・労働連合委員会
参議院 決算委員会
両院 決算委員会合同審査会
昭和22年法律第120号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院決算委員会・決算委員会労働委員会財政及び金融委員会連合審査会
参議院決算・労働連合委員会・決算委員会
- S22.9.25質疑決算・労働連合委員会 334
- S22.9.26質疑決算・労働連合委員会 447
- S22.9.29質疑決算・労働連合委員会 535
- S22.10.6質疑決算・労働連合委員会 636
- S22.10.8質疑決算・労働連合委員会 781
- S22.10.10質疑決算・労働連合委員会 866
- S22.10.14質疑決算・労働連合委員会 9141
- S22.10.16委員長報告・討論・採決本会議 3920
- S22.10.16衆議院修正部分趣旨説明・質疑・討論・採決決算委員会 936
提案理由
齋藤隆夫 行政調査部総裁 昭和22年9月19日この委員會に付託せられましたところの國家公務員法案につきまして、大體提案の理由を説明いたしたいと存じます。
わが國現在の官吏制度は御承知の通りに明治以來多年の傳統の上築き上げられてきたものでありまするが、日本國憲法の施行せられました今日、ここに舊來の傳統を一擲し、新憲法の精神に則つて、新たな基盤の上に國家公務員の制度を打ち立てるということは、現下の必然的な要請であり、またこのことは新日本建設の大事業を完成する上におきましても、喫緊の要務と存ずるのであります。以上の見地からいたしまして、政府におきましては先般來鋭意これが研究を重ねてまいつたのでありまするが、ここに成案を得まして、國家公務員法案を立案し今期國會の御審議を煩わすことと相なつた次第であります。
本案は、國家公務員につきまして適用せらるべき各般の根本基準を掲げ、科學的、合理的な基礎の上に民主的な方法で國家公務員を選擇し、かつ指導すべきことを定めまして、眞に國民全體の奉仕者として有能誠實な職員を確保し、もつて國民に對して公務の民主的かつ能率的な運營を保障することを目的とするものであります。
次に、本案の要點につきまして御説明いたしてみたいと思います。まず本案の適用範圍についてでありますが、本案は國家公務員の職を一般職と國務大臣その他の特別職とにわかつこととしまして、この法律は一般職に屬するすべての職にこれを適用することといたしております。
次に、この法律運營の中樞機關といたしまして本法の完全な實施を確保し、その目的を達成するため、内閣總理大臣所轄のもとに人事院を設置することといたしました。しかしてこの人事院は、公務員の職階、任免、給與、恩給その他の公務員に關する人事行政の綜合調整に關する事柄等を掌ることといたしましたが、その組織につきましては、人事行政を民主的ならしめると同時に、これが運營の嚴正公平を期するがために、これを構成する人事官の選任方法、身分の保障等に關し所要の規定を設け、本法の趣旨の達成に遺憾なきを期しておる次第であります。
次に、官職の基本といたしまして、まずすべての國民はこの法律の適用について平等に取扱われ、人種、信條、性別、社會的身分または門地によつて差別せられないという根本基準を定めました。またこの法律においては、從來の官吏の身分的區別はこれを排除することといたしまして、國家公務員の職について、その職務と責任の度合いとに應じた精密なる職階制を採用することとして、國家公務員の任用、給與等はこの職階に應じてなさるべきものといたしたのであります。また職員の採用、昇進等は原則としてすべて試驗によることとして、殊に採用試驗はすべての國民に對して平等に公開せらるべきものといたしまして、任用の公正明朗を期することといたしたのであります。
次に、國家公務員の能率増進をはかりまする見地から、能率考査の制度を實施し、また教育、訓練、保健、安全保持その他職員の能率増進、福利向上に必要な各般の施設をなすべきことを定めたのであります。
次に、國家公務員の分限及び懲戒に關しましては、本人の意思に反して罷免その他不利益な處分を行うのは、法律に列擧する事由に該當する場合に限るものとし、なお國家公務員に對する保障として、これに對する不利益な處分について異議があります場合には、これを人事院に訴え、審査を要求し得ることといたしておるのであります。
次に國家公務員の服務に關しましては、國家公務員は國民全體の奉仕者として公共のために勤務し、その職務の遂行に當つて、全力をあげてこれに専念すべき旨の基準を掲げて、この精神に基いて諸般の服務上の紀律を掲げたのであります。
以上國家公務員法案につきましてその概要を説明いたしたのでございますが、なおこの機會に、國家公務員法の規定が適用せられるまでの官吏の任免等に關する法律案の趣旨を御説明いたしたいと思います。すなわち國家公務員法の規定は各官職について順次その適用を見るのでありますが、その適用がなされますまでの間の官吏の身分取扱いに關しまして、法制を備える必要があるのでありまして、暫定的の措置でありますので、おおむね從前の例によることといたしたのであります。併せて御審議の上、議決あらんことを御願い致します。
なお詳細の點は、これより法制局長官から説明をせられることに相なつております。よろしく御審議のほどをお願いいたします。これをもつて大體の説明といたします。
第1回国会衆議院決算委員会議録第11号9頁(昭和22年9月19日)〔齋藤隆夫行政調査部総裁発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100101061)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。