公認会計士法案
参議院 財政及び金融委員会
昭和23年法律第103号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院財政及び金融委員会
- S23.6.18趣旨説明・参考人招致財政及び金融委員会 4259
- S23.6.25質疑・修正案趣旨説明財政及び金融委員会 47118
- S23.6.29修正案趣旨説明・採決(修正)財政及び金融委員会 5028
- S23.6.30委員長報告・採決(修正)本会議 74129
参議院財政及び金融委員会
- S23.6.19趣旨説明財政及び金融委員会 3932
- S23.7.1衆議院修正部分趣旨説明・採決財政及び金融委員会 4758
- S23.7.3委員長報告・採決本会議 58122
提案理由
荒木萬壽夫 政府委員(大蔵政務次官) 昭和23年6月18日ただいま議題となりました公認会計士法案について、その提案の理由を説明いたします。
企業の経理が複雜となり、財務書類が企業と投資者との間を結ぶほとんど唯一のつながりとなつております今日、企業の経理を公正にし、財務書類の眞実性を確保することは、民主的かつ合理的な経済の基礎を確立するために欠くことのできない要請であり、殊に今後わが國が民間外資の導入をはかります場合に、このことが必須の前提條件となつてまいるのであります。しかして、この要請を満すためには、米國及び英國に見られるごとき、自由職業者としての高い社会的信用を有する多数の会計士を必要とするのでありますが、わが國の現状におきましては、從來から計理士の制度はありましたが、この要請に應ずるためには、公平に見て、なおはなはだ不滿足な状態にあることは、遺憾ながら一般の認めるところであります。ここにおいて政府は、公認会計士の制度を設け、できるだけ速やかに世界的水準に達する公認会計士を養成し、諸外國の信頼に値する企業の財務書類の監査証明が行われ、これによつて外資が、安んじてわが民間企業に投資され得る態勢を一日も速やかに確立することが必要であると認め、ここに公認会計士法案を提出いたした次第であります。
法案の要旨を簡單に申し述べますと、会計実務を專門とする自由職業者たる公認会計士及びその補助者たる会計士補を設け、高級の國家試驗に合格し、所定の登録をした者をして、その業務を営ませることといたしました。公認会計士は、会計に関する監査証明をすることについて独占権を與えられるのでありますが、その職能に應じ、高い品位と技能とを常に保持することを要求され、その義務に違反したときは、裁判類似の手続を経て、懲戒処分を受けることとされております。
次に会認会計士の監督は、一般の行政官廳をしてなさしめることは不適当と認められますので、大藏大臣の管理のもとに会計士管理委員会を設け、試驗の施行、登録、懲戒等の事務を掌らしめることといたしました。
なほ、公認会計士制度の創設に伴い、旧計理士法はこれを廃止することとしたのでありますが、計理士その他の会計監査の專門家で、公認会計士たるにふさわしい品位と能力とを有する者に、公認会計士となる特別の途を開くために、特別試驗の制度を設け、現在計理士の業務を営んでいる者には、本法施行後二年間その業務を行うことを認める等、所要の経過規定を設けた次第であります。
何とぞ速やかに御審議の上、御賛成をお願いします。
第2回国会衆議院財政及び金融委員会議録第42号9頁(昭和23年6月18日)〔荒木萬壽夫政府委員発言・発言番号38〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100201160)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。