貸金業等の取締に関する法律案
参議院 大蔵委員会
昭和24年法律第170号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
愛知揆一 政府委員(大藏事務官(銀行局長)) 昭和24年5月14日ただいま上程せられました貸金業等の取締に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明いたします。
最近の金融梗塞に伴いまして、あるいは高金利惡質な貸金業者が乱立し、あるいは巧みに仮装して預金貯金等の受入れをなし、銀行法等の違反行為をなすものも多数生ずる状態になりましたので、これらの貸金業者を取締り、その公正な運営を保障するとともに、最近の金融の逼迫に乘じて発生いたしました不正金融等を取締ることにより、金融の健全な発達をはかるために、本法案を提出しようとするものであります。
以下本法案の要旨を御説明いたしますと、大要次の通りであります。
第一に、貸金業者につきまして、大藏大臣への届出制を設けますとともに、貸金業者の業務の運営について監督の規定を設けることにいたしました。すなわち貸金業を行おうとする者は、あらかじめ大藏大臣に届出書を提出し、その受理書の交月を受けた後でなければ貸金業を行うことができないものとし、また預金等は正規の金融機関のみが取扱い、貸金業者はもつぱら金銭の貸付またはその媒介のみを行うこととするため、貸金業者は預金、貯金、掛金その他何らの名義をもつてするを問わず、不特定多数の者からこれらのものと経済的性質を同じくする金銭の受入れをしてはならないことといたし、さらに貸金業者の金銭の貸借の利息または媒介の手数料につきましては、臨時金利調整法の例に準じましてその最高限度を定めることとしたのであります。
第二に、最近の金融梗塞に伴いまして、いわゆる頼母子講のうちには、その規模が大きく公共の利益に影響を及ぼすと認められるものが生じて参りましたので、これらの頼母子講のうち大藏大臣が指定するものにつきましては、貸金業者の例によつて取締りを行うことにいたしたのであります。
第三に、最近全國にわたつて廣く行われておりまするいわゆる日掛貯金による貸付の制度を、無盡会社の業務のうちに採用いたしまして、この日掛貯金の業務を行う会社のうち健全良質なものにつきましては、これが無盡会社の免許を受くることにより、正規の金融機関としてその業務を行い得ることとし、もつて熾烈な庶民金融の需要にこたえる道を開いたのであります。
第四に、最近の金融梗塞に伴いまして、金融機関の健全な運営を阻害しております浮貸し等の不正金融を防止いたしまして、金融機関の公正な運営を確保し、金融機関の役職員の不正利得を防止することとしたのであります。
以上で貸金業等の取締に関する法律案の提案理由を御説明いたしました。何とぞ御審議の上、御賛成あらんことをお願い申し上げます。
〔川野委員長退席、宮幡委員長代理着席〕
第5回国会衆議院大蔵委員会議録第32号3頁(昭和24年5月14日)〔愛知揆一政府委員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100501206)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。