北海道開発法案
参議院 内閣委員会
衆議院 建設委員会
参議院 内閣・建設連合委員会
昭和25年法律第126号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会・内閣委員会建設委員会連合審査会・建設委員会
参議院内閣委員会・内閣・建設連合委員会
- S25.3.28趣旨説明内閣委員会 1315
- S25.3.31趣旨説明・質疑内閣・建設連合委員会 137
- S25.4.6質疑内閣・建設連合委員会 214
- S25.4.10質疑内閣委員会 1599
- S25.4.11質疑・討論・修正案趣旨説明・採決(修正)内閣委員会 1695
- S25.4.19委員長報告・採決(修正)本会議 4226
提案理由
増田甲子七 内閣官房長官・国務大臣 昭和25年3月27日北海道開発法案の提案理由及びその内容の概略を御説明申し上げます。 国民経済の復興と人口問題の解決とは、現在わが国が当面する緊急かつ重要な課題でありまして、そのために資源の開発を必要とすることは言をまたないのでありますが、国土の狭小なわが国にとりましては、未開発資源の今なお豊富に存在する北海道を急速に開発することが国家的要請であると存ずるのでございます。北海道の開発は明治の初年以来行われて来たのでありますが、四国の二倍に九州を加えた面積の地に、現在なお人口わずかに四百万人を擁するにすぎず、その産業もおおむね原始的段階の域を脱していない状態にあるのであります。このような経済的後進地の開発は、総合的な計画のもとに、経費を重点的に使用するのでなければ、十分な効果を期待できないのでありますが、現在北海道開発事業は関係各行政機関が個別的に立案施行しているのでありまして、その間に総合性、統一性を欠き、北海道に投入される国の事業費の効率発揮上はなはだ遺憾の点が多いのであります。これらの点にかんがみまして、政府は国策として強力に北海道における資源の総合的な開発を行うことを緊急と考え、これに関する基本的事項を規定するため、本法案を提案することにいたしたのであります。
次に法案の内容の概要を御説明いたします。
第一條は、この法律の目的を規定しているのであります。すなわちこの法律は、北海道における資源の総合的な開発に関する基本的事項を規定することを目的とする旨を規定しているのであります。開発に関する基本的事項として、第二條以下に規定されている事項は、第一に北海道総合開発計画に関する事項、第二は北海道開発庁に関する事項、第三に北海道総合開発審議会に関する事項であります。
第二條及び第三條は、北海道総合開発計画に関する規定であります。北海道総合開発計画とは、北海道における土地、水面、山林、鉱物、電力その他の資源を総合的に開発するための計画を言うのでありまして、国は国民経済の復興及び人口問題の解決に寄與するため、北海道総合開発計画を樹立し、これに基く事業を昭和二十六年度から実施する旨を規定し、国が国策として北海道の総合開発を強力に遂行する意図を明示したのであります。なお北海道開発計画は、国が樹立し実施するのでありますが、これに関係地方公共団体の意向を十分に反映せしめる必要がありますので、関係地方公共団体が開発計画に関し内閣に意見を申し出ることができることとしたのであります。
第四條以下は主として北海道開発庁に関する規定であります。北海道総合開発計画を樹立し、これを推進するためには、中央にこれを專管する強力な行政機関の存することを必要と考え、新たに総理府の外局として国務大臣を長とする北海道開発庁を設置することといたしたのであります。北海道開発庁は、北海道総合開発計画について調査し、立案する機関でありますが、同時に開発計画に基く事業の実施に関する関係行政機関の事務の調整及び推進に当る権限を有するものといたしております。
北海道総合開発計画は、前述のように昭和二十六年度からの計画でありますが、北海道開発庁は、昭和二十五年度においても国の執行する北海道の開発に関する事業に関し必要な事項を調査することができるように附則に所要の規定を設けてをります。
北海道開発庁には、長官の下に次長以下の常勤職員が置かれますが、別に非常勤の参與十人以内が置かれることになつております。参與は関係行政機関の職員のうちから長官が命じ、庁務に参與させるものでありまして、これにより北海道開発庁の任務の遂行にあたり、関係行政機関との連絡協調につき遺憾なきを期そうとするものであります。
第八條から第十條までは、北海道開発審議会に関する規定であります。北海道総合開発計画の調査、立案等にあたつては、広く各方面の知識経験を活用する必要がありますので、北海道開発庁に付属機関として北海道開発審議会を置くこととしたのであります。
北海道開発審議会は、両議院の議員、北海道知事、北海道議会議長及び学識経験のある者のうちから内閣総理大臣の任命する委員二十人以内で組織することとし、北海道総合開発計画に関する重要事項について調査審議して、北海道開発庁長官に建議し、また北海道開発庁長官の諮問に応じて調査審議することとしたのであります。
北海道の総合開発につきましては、事の重要性にかんがみ、すでにこの法律案の骨子等について、学識経験者の意見を聞くため、事実上の審議会が開催されておつたのでありますが、これは北海道開発庁が設置されますと不要となるわけであります。しかし北海道開発庁は準備等の事情もあり、昭和二十五年六月一日から、発足することといたしてありますので、それまでの間右の審議会を法制化し、総理府の付属機関たる北海道総合開発審議会とし、引続き北海道の総合開発に関する事項を調査審議せしめ、北海道開発庁に引継ぐことといたしたいと考え、これに関する規定を附則に設けたのであります。
以上をもつて法案の提案理由及び内容の概略の説明といたします。何とぞ愼重御審議の上、可決せられるようお願いいたします。
第7回国会衆議院内閣委員会議録第11号4頁(昭和25年3月27日)〔増田甲子七内閣官房長官発言・発言番号29〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100701128)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。