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国会審議›第7回国会›閣法第150号
閣法第7回国会 第150号成立修正あり

家畜改良増殖法案

昭和25年法律第209号 家畜改良増殖法
提出昭和25年3月31日 内閣
付託衆議院 農林委員会
参議院 農林委員会
成立昭和25年4月26日
昭和25年法律第209号
審議会議 8回・発言 442(政府答弁等 171)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院農林委員会

  1. S25.4.3趣旨説明・質疑農林委員会 2362
  2. S25.4.12討論・採決農林委員会 2889
  3. S25.4.15委員長報告・採決本会議 3758
  4. S25.4.29参議院回付案・参議院回付案同意本会議 4496

参議院農林委員会

  1. S25.4.12趣旨説明・質疑農林委員会 2379
  2. S25.4.13質疑農林委員会 2480
  3. S25.4.24質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)農林委員会 31123
  4. S25.4.26委員長報告・採決(修正)本会議 4689

提案理由

坂本實 政府委員(農林政務次官) 昭和25年4月3日

家畜改良増殖法案の提案理由を御説明いたします。今さら申し上げるまでもなく、畜産を振興することは農業経営の合理化を促し、農業の総合生産力を増強し、もつて農業経済の安定をはかるとともに栄養食糧を確保し、国民の食生活を改善するためきわめて肝要なことでありますので、政府といたしましても種々畜産の振興に関する具体的方策を策定いたしまして、その有効適切なる実施に努力いたしているのであります。なかんずく種畜を確保しその利用の増強をはかることは家畜改良の基本であり、畜産振興の根幹をなすものでありますので、昭和二十三年八月から施行せられました種畜法等に基き鋭意その施策を進めているのでありますが、種畜法施行以来一年有余の経験にかんがみ、その一部を改正するとともに、最近急激な普及を示しておりますところの家畜の人工授精の健全なる発達をはかるため、必要な規制を加えまして、家畜改良増殖の施策を行おうとするものであります。以下本法案の主要なる内容について、その概要を申し上げたいと思います。

 第一は現行の種畜法によれば、種畜検査はすべて農林大臣が行うことになつているのでありますが、この際臨時検査の一部については、都道府県知事に行なわせようとすることであります。すなわち種畜検査を農林大臣において行うことは、その判定基準を統一するため必要なことであり、今後もこれを原則とすることにかわりはないのでありますが、不測の事故により種畜を補充する必要が生じたとき、これを機動的に行わせるためには、都道府県知事をして臨時に種畜検査を行わしめ、種畜を補充せしめる道を開くのが適当と考えられるからであります。

 第二は、家畜人工授精の健全な発達をはかるため、家畜人工授精師、並びに家畜人工授精所を免許あるいは許可制にするとともに、家畜人工授精の実施に必要な規制を加えたことであります。家畜に対する人工授精術の応用は、わが国においても十数年以前から試みられているのでありますが、特にここ数年来急激に普及いたしており、政府といたしましても都道府県に対し、家畜人工授精施設の開設を勧奨し、明年度におきましては、全国二百六十箇所に対する半額国庫負担の経費を計上しその普及推進をはかつているのであります。かくのごとく家畜の人工授精は現在飛躍的発展の段階に達しているのでありますが、一歩その運用を誤れば家畜人工授精に対する信用を失い、その健全な発達をはばまれるおそれがありますのでこの際これに適当な規制を加え、、その適正な実施を確保しようとする必要があると考えられるのであります。

 第三は、現行種畜法にありますところの家畜登録協会に関する規定を廃止したことであります。すなわち現行法で家畜の登録を目的とする団体として、特に家畜登録協会について規定しましたのは、当時民間団体が家畜登録の事業を行うことは、事業者団体法に規定する禁止行為に該当するとの意見が有力でありましたので、家畜登録事業の重要性にかんがみ、特にこれを同法の適用除外にしようとの意図によつたのでありますが、最近有力な意見として、家畜登録事業は事業者団体法による禁止行為に該当しないのではないかとの解釈が示されましたので、かかる意味からは、もはや家畜登録協会を法的に規制する必要がなくなり、むしろこの機会にこれを自由な形で民間の創意により、民主的に運営させるのが適当ではないかと考えられるのであります。この処置により家畜登録協会は法律上の特別の制度としては廃止されるのでありますが、家畜登録事業が家畜の改良増殖上きわめて重要なことにはかわりないのでありますから、政府といたしましても従前同様この種事業の普及発展に努力いたす所存であります。

 第四は、現行法に認められておりますところの種畜の確保に関し、必要がある場合における家畜の移動、または屠殺の制限に関する農林大臣の権限を廃止したことであります。これは現行種畜法制定以後における家畜の事情の好転に伴い、もはやかかる非常手段を講ずる必要が少くなつたと認められるからであります。

 以上が本法案の内容のおもな点でありますが、本法案はその円滑なる施行によりまして、現下の家畜の改良増殖、ひいては畜産振興に対する澎湃たる要望の一端にこたえるとともに、畜産の飛躍的発展の実現に資し得られるものと考えられるのであります。

 右のような理由によりまして、この法案を提出した次第でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決せられんことをお願い申し上げます。

第7回国会衆議院農林委員会議録第23号5頁(昭和25年4月3日)〔坂本實政府委員発言・発言番号7〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100701150)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。