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国会審議›第7回国会›閣法第158号
閣法第7回国会 第158号成立修正あり

国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律案

昭和25年法律第179号 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律
提出昭和25年4月6日 内閣
付託参議院 選挙法改正に関する特別委員会
衆議院 地方行政委員会
成立昭和25年5月2日
昭和25年法律第179号
審議会議 9回・発言 299(政府答弁等 68)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院選挙法改正に関する特別委員会

  1. S25.4.10趣旨説明選挙法改正に関する特別委員会 155
  2. S25.4.14質疑選挙法改正に関する特別委員会 1656
  3. S25.4.27質疑選挙法改正に関する特別委員会 1723
  4. S25.5.1修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・修正案選挙法改正に関する特別委員会 1815
  5. S25.5.2委員長報告・採決(修正)本会議 50212

衆議院地方行政委員会

  1. S25.4.13趣旨説明地方行政委員会 20136
  2. S25.5.1質疑地方行政委員会 3481
  3. S25.5.2委員長報告・採決本会議 47123
  4. S25.5.2質疑・討論・採決地方行政委員会 3529

提案理由

吉岡惠一 政府委員(全国選挙管理委員会事務局長) 昭和25年4月10日

只今議題となりました国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律案の提案理由について御説明申上げます。

 国会議員の選挙及び最高裁判所裁判官の国民審査の執行に関する事務の大部分は、都道府県又は市町村の選挙管理委員会に委任して行われておるのでありますが、このため特に要する経費につきましては、現在すべて国が負担することになつておるのであります。

 今回の税制改革に当り立てられました地方財政平衡交付金制度によつて、地方公共団体の機関に委任して行う事務に要する経費は地方財源で賄うことを原則とすることになつたのでありますが、国会議員の選挙等に関する事務は毎年行われるものでなく、又衆議院の解徹による早選挙又は補欠選挙等予期し得ない時期に行われる場合もあり、更に選挙等の公営の実施その他について機会均等を確保する必要等諸般の事情を勘案し、重要な国務でもありますので、直接国費から支出することといたしまして、これまでと同樣に、国会議員選挙等の執行のために地方公共団体が特に要する経費は、すべて国が負担することといたしました次第であります。

 国会議員選挙の執行に要しまする経費は、衆議院議員総選挙には最高裁判所裁判官国民審査が、参議院議員通常選挙には全国区及び地方区の選出議員の選挙とが同時に行われ、又選挙公営が拡充せられる等のために、相当の額に達するのでありまして、而もその大部分が地方の選挙管理委員会において要するものであります。

 国会議員の選挙等の事務の大部分が地方の閲挙管理委員会に委任して行われるものでありますので、選挙公営の実施その他選挙事務遂行について、地方選挙管理委員会の活動の如何は選挙の結果にも至大の影響を持つのであります。従つてその活動の裏付けとなります経費について必要な最小限度が満たされなければならないのでありますが、国が経費を負担する場合に、その程度についてはいろいろ問題があるのであります。

 昨年一月に行われました衆議院議員選挙におきましては、その経費は当初予備金より七億七千万円を支出したのでありますが、地方選挙管理委員会においては、この額ではその責任を十分果すことができないというので、不足を生じた場合は国費を追加せられたいとの強い要望がありました。政府といたしましても、経費に不足から選挙の執行に支障を生ずることがありましては、その影響するところが少くありませんので、種々検討した結果、真に止むを得ない経費に不足を生じた場合は適切な措置を講ずることにしたのであります。結局において、去る第六国会において一億七千八百万円の追加を補正予算に計上した次第であります。このように事後に問題を残すことは、面白くないのでありますが、併し昨年の衆議院議員の総選挙のように、議会の解散後行われる総選挙においては、時日の余裕もなく、予備金の限度もあつて、避け難いことでもあつたのであります。

 以上述べた昨年一月の衆議院議員総選挙の際の実際から考えますと、地方の選挙管理委員会がその必要と認めて支出した経費は、すべて国が負担することになるのでありまして、国の財政上相当の負担になるばかりでなく、国の負担額決定の時期等から考えて、地方選挙管理委員会の事務執行に財政上の不安があり、又同じ程度の規模の個々選挙事務についても、地方選挙管理委員会の間でその使用した経費の額が区々であり、延いては国会議員選挙執行の上に非常な支障を生ずることにもなりますので、この際国が負担する経費は特に必要とする特別の理由のない限りは、この程度であるという基準を予め定め、如何なる場合に選挙が行われることになりましても、その選挙に支出できる経費は予測できるようにして置いて、国の負担額も徒らに厖大になることを避け、紛議の発生を未然に防止して選挙の適正円滑なる執行を確保しようとするのが、この法律案を提出するに至つた根本の趣旨であります。

 法律案の内容は国会議員の選挙、最高裁判所裁判官の国民審査及び憲法第九十五條の規定による投票の執行について国が負担する経費の基準額とその配分とを規定しておるのであります。基準額につきましては、一般の選挙事務につきましては、その行われる單位即ち都道府県、市区町村投票所、開票等の別に分け、選挙運動の公営の事務につきましては、その種類ごと、即ち選挙公報の発行、演説人場施設の公営候補者氏名の掲示等の別に分け、これら一般選挙事務の執行については、その規模を有権者の数に求めて段階を設け選挙運動の公営事務については、その種類に応じ、候補者の数、世帶数又は面積等を基礎に段階を設けて所要の経費を算定いたしたのであります。所要経費の算定につきましては、昨年一月行われまして、衆議院議員総選挙及び同時に行われた最高裁判所裁判官国民審査に要した経費の実績を検討すると共に、都道府県及び市町村の実地について調査を遂げました結果、多く使用しておると認められるものを節約して少い額で済んでおるものもあるのでありますが、その中庸をとつて基本の額を定めたのであります。距離、地域又は選挙の行われる利期等によつて一般的な基本額による誠このできないものについては、それぞれ必要な調整を加えることにいたしておるのであります。

 以上のようにして定めた基準の額を基礎に、来る参議院議員通常選挙の執行に要しまする経費を計算いたしました結果、その総額は九億八千万円となり、昨年一月の衆議院議員総選挙及び最高裁判所裁判官国民審査に要した経費の九億五千万円に比較すると、約三千万円の増加となるのであります。この比較からいたしまして、経費の基準額は大体無理のないものと信ずる次第であります。

 次に、配分につきましては、これまでと同樣に全国選挙管理委員会におきまして、基準額に基いて、都道府県に対しその市町村の分も含めた所要経費を算出して配分いたし、各市町村の分については、都道府県において基準額に基して所要額を算出して配分することにいたしました。

 避けることのできない事故その他持別の事情のため交付された額で選挙を行うことが困難な向に対しましては、別に調査費を設け、このうちから経費を追加することにいたしたのであります。又無投票等によつて交付せられた額に不要となる額を生じました場合はこれを返還させることにいたしたのであります。

 以上がこの法律案の趣旨並びに内容でありますが、この法律案が成立いたしますれば、政府といたしましては、これによつて財政措置を講ずべき拘束を受けますし、都道府県市町村といたしましては、所要経費について保障せられることになりまして、選挙の円滑適正な執行が図られるさ存ずるのであります。何とぞ愼重御審議頂きたいと存ずる次第であります。

第7回国会参議院選挙法改正に関する特別委員会会議録第15号1頁(昭和25年4月10日)〔吉岡惠一政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100701158)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。