健康保険法の一部を改正する法律案
参議院 厚生委員会
参議院 厚生・労働連合委員会
昭和25年法律第296号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院厚生・労働連合委員会・厚生委員会
- S25.12.15証人喚問・質疑厚生・労働連合委員会 1129
- S25.12.15趣旨説明・質疑・採決・討論厚生委員会 331
- S25.12.16委員長報告・討論・採決本会議 297
提案理由
平澤長吉 政府委員(厚生政務次官) 昭和25年12月11日ただいま上程いたされました健康保険法の一部を改正する法律案につきまして、簡單に提案の理由を説明申し上げます。
政府管掌の健康保険におきましては、二十五年度においてすでに三十億円を国庫余裕金から繰かえ使用いたしまして、保険給付の支払いに充てている実情でありますが、本年度の保険財政の見通しといたしましては、保険給付費等支出の総額は約百七十七億円、保険料等収入の総額は百四十九億円となりまして、約二十八億円の赤字が予想されているところであります。
そこで改正案の第一点は、右に述べました保険財政の赤字に対処するために、保険料率を現行の千分の五十五から千分の六十に引上げようとするものであります。この保険料率の引上げによりまして、本年度約三億円の収入増が見込まれます。次に、改正の第二点は、被保険者の資格喪失後において、継続して保険給付を受ける者の資格要件といたしまして、継続して六箇月以上被保険者であつたことを必要とする資格期間を設けますとともに、被保険者の資格喪失後における分娩に関して保険給付を受ける者につきましても、同様の資格期間を設けようとするものであります。
この改正は保険制度の趣旨から申しますと、あまり好ましい措置とは考えられないのでありますが、本来の給付のみに対する財源すら十分でない現状におきましては、この種付随的な給付に一定の制限を設けることも、やむを得ないと認められるとともに、他面においては、この種の保険給付を受けるために、被保険者の資格を得て不当な給付を受げようとする者を排除しようとするものであります。
この改正によりまして、本年度において約六千万円の支出が節減されることとなりまして、前に述べました保険料率の引上げによる収入増と合せますと、三億六千万円の赤字を縮減できることとなります。従いまして、予想されました二十八億円の赤字は、約二十五億円となるわけであります。そこで本年度末におきましては、二月分及び三月分の診療費等約二十五億円の支払いを若干遅延させていただき、これを二十六年度で支払うことによりまして、保険収支の調整をいたしたいつもりでおります。
次に改正の第三点といたしましては、政府管掌健康保険の料率の変更に伴い、健康保険組合の組合員である被保険者の保険料の最高負担限度が、従来標準報酬月額の千分の三十であつたのを、千分の三十五に引上げようとするものであります。
なお右に述べました改正は、来年一月一日から施行する予定となつているところであります。
以上、簡單に改正案の内容について説明申し上げた次第でございますが、何とぞ、御審議の上、すみやかに御決定あらんことを希望するものでございます。
第10回国会衆議院厚生委員会議録第2号1頁(昭和25年12月11日)〔平澤長吉政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101001003)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。