農業改良助長法の一部を改正する法律案
参議院 農林委員会
昭和27年法律第76号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林委員会
- S27.3.12趣旨説明農林委員会 126
- S27.3.13質疑農林委員会 13120
- S27.3.14採決農林委員会 14115
- S27.3.18委員長報告・採決本会議 2121
- S27.3.28参議院回付案・参議院回付案同意本会議 2633
参議院農林委員会
- S27.3.12趣旨説明農林委員会 1221
- S27.3.19補足説明・質疑農林委員会 1581
- S27.3.25質疑・討論・修正案趣旨説明・採決(修正)農林委員会 1681
- S27.3.27委員長報告・採決(修正)本会議 2585
提案理由
野原正勝 政府委員(農林政務次官) 昭和27年3月12日ただいま提案になりました農業改良助長法の一部を改正する法律案の提案の理由を御説明申し上げます。
農業生産の増大及び農民生活の改善をはかるために農業に関する試験研究の促進とその成果の的確の普及とを目的といたしまして、農業改良助長法が施行されましてから、すでに三年以上経過いたしました。その間の事情の概要を申し上げますと、試験研究の分野におきましては、農事、畜産等試験場の整備統合が実施され、逐次農家の実態に即した試験研究の成果を上げつつありまして、また普及事業の分野におきましては、この制度が幸いに農家の希望に合致いたしましたので、普及職員の充実と相まつて、次第に農家の信頼も加わつて参つているのであります。食糧自給力の向上をはかりますことが、いよいよ急務と考えられます現在におきましては、この目的を達しますため、農家が生産と生活について科学技術をできる限り取入れますことが根本かと存ぜられます。従つて政府といたしましても、試験研究と普及とにつきましては、今後とも一段と努力をいたす考えでございますが、これに関しまして、この法律をこれまで運用いたして参りました経験から、この際若干の改正をいたしたいと存ずるものであります。
今回改正いたそうとする主要な規定は四つございます。第一は、第二条の試験研究機関に対する助成基準についてでありまして、現在第三項において資金の交付を受ける試験研究機関の数が、いずれの年度においても七十五を越えてはならないことになつておりますが、最近急増いたしました新制大学等における有用な試験研究にいたしましても、進んで適切な助成をいたしたいと考えますので、第三区項及びそれに関連する第四項を削除いたしまして、資金の交付を受ける試験研究機関の数及び助成額の割合に関する制限をはずすものであります。
第二は農林省の試験研究機関が、積極的に都道府県農業試験場を指導援助する旨の規定を第三条の三として新たに置くものであります。もともと農林省の試験研究機関、たとえば西ヶ原の農業技術研究所にいたしましても、東北、関東、東山等の地域農業試験場にいたしましても、都道府県農業試験場と密接な関係を持ちまして、事実上これを指導援助いたしておりますが、従来明文を欠いて、法律上両者の関係が不明確でありましたので、これを新たに明文といたしまして、両者の関係を一層緊密にいたそうとするものであります。
第三は、農業改良普及事業の範囲を拡大する第十四条の規定であります。従来農業改良普及事業といたしましては、専門技術員及び普及員が巡回指導、出版物の配付及び展示等の手段によりまして、農家を指導いたすこととされておりましたが、この事業を有効に実施いたしますために、普及員養成及び研修や農業及び生活の改善に関する農村青少年団体の幹部の養成等を実質的には普及事業の一部といたしまして実施して参つたのでありまして、また二十七年度からは営農試験地の制度も実施いたすわけであります。かようなわけで農業改良普及事業の内容について、実質と形式とが合致するよう従来の規定の範囲を拡大いたすことが、今後の施策を行う上に必要であると考える次第であります。
第四は、農業改良普及事業のかなめというべき専門技術員及び改良普及員の身分及び任務に関して、第十四条の二として新たに明文を置くものであります。従来の法律におきましては、この両者を一括して単に専門指導員と称して、その任務につきましては規定はございません。従つて優秀な人材を登用いたすだけの職階制を確立いたすのに困難を感じておりまするので、この際両者の身分及び任務を明文といたしまして、その活動の促進を一層はかろうといたすものであります。
改正の要点は以上のようであります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
第13回国会衆議院農林委員会議録第12号2頁(昭和27年3月12日)〔野原正勝政府委員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101301057)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。