外資に関する法律の一部を改正する法律案
衆議院 経済安定委員会
参議院 経済安定・大蔵連合委員会
参議院 通商産業委員会
参議院 大蔵委員会
昭和27年法律第223号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院経済安定委員会・経済安定・大蔵連合委員会・通商産業委員会・大蔵委員会
- S27.3.31趣旨説明経済安定委員会 914
- S27.4.18逐条説明・質疑経済安定・大蔵連合委員会 182
- S27.4.21質疑経済安定・大蔵連合委員会 258
- S27.4.21質疑通商産業委員会 3156
- S27.5.15質疑経済安定・大蔵連合委員会 358
- S27.5.27質疑経済安定・大蔵連合委員会 451
- S27.6.10質疑経済安定委員会 14113
- S27.6.10質疑大蔵委員会 64134
- S27.6.12修正案趣旨説明・討論・採決(修正)経済安定委員会 16120
- S27.6.16委員長報告・討論・採決(修正)本会議 5244
衆議院経済安定委員会
- S27.4.2趣旨説明経済安定委員会 158
- S27.4.16補足説明・質疑経済安定委員会 1670
- S27.4.19質疑経済安定委員会 1840
- S27.4.23質疑・討論・採決経済安定委員会 2013
- S27.4.25委員長報告・討論・採決本会議 3554
- S27.6.19参議院回付案・参議院回付案同意本会議 5772
提案理由
福田篤泰 政府委員(経済安定本部政務次官) 昭和27年3月31日只今議題となりました外資に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして、大要を御説明いたします。
日本経済の自立場とその健全な発達を図り、国際收支の均衡を維持するために、国内における資本の蓄積の促進と並んで、民間外資の導入が極めて必至であることは今更申すまでもありません。
政府は、昭和二十五年五月、外資に関する法律を制定し、外資導入とこれに伴う海外送金に対する我が国の方針、手続等を明らかにし、外資を保護するための法的措置を定め、更に昭和二十六年四月この法律を改正し、株式取得の制限を緩和し、以て外資導入の促進を図つたのであります。
この法律は御承知のように、外国資本の投下について認可又は届出の制度をとり、日本経済の自立、発展及び国際收支の改善に寄與するものに限つて投下を認めるとともに、それに伴う海外送金の保障措置を設けたものでありますが、平和條約の効力発生を目前に控え、対日投資の活発化が予測される折柄、これら制度による制限は漸次これを緩和すべき時期に立ち到つたと認められるのであります。よつてこの際、外国投資家の投資を容易にして外資導入の促進を図るため、外国投資家による株式等の取得の制限を大幅に緩和し、且つ外国投資家が取得した株式の売却代金その他の元本の回收金について、その海外送金を保障し得る徐を聞くと共に、新たに株式等について指定及び確認によつても送金の保障を與える制度を設ける等の措置をとることといたしたのであります。
次に本法案の主な内容を簡單に御説明いたします。第一は、認可制度の改正であります。先ず株式、持分の取得について無償交付新株等の取得は認可を要しないこととし、更に、株式、持分に限らず、すべての場合に外国投資家間の譲渡や相続、合併等による取得はいずれも認可を要しないこととすると共に、その認可基準をも緩和し、海外送金が保障されている株式、持分の売却代金による他の株式等への再投資を認可し得ることとし、いわゆる乘換を認めることといたしました。次に、受益証券について新たに認可制度を設けることによつて送金保証を受け得る途を開くと共に、他方技術援助契約の締結、受益証券、社債、貸付金債権の取得については海外送金を希望する場合にのみ認可を要することとし、以て海外送金制度と結び付いた認可制度の確立を図つたのであります。
第二は、送金保証制度の拡大であります。従来は技術援助の対価、株式、持分の配当金、社債、貸付金債権の利子、元本の償還金についてのみ海外送金が認められ、株式、持分の売却代金等については認められていなかつたのを、この改正により海外送金し得ることに改め、又受益証券についての認可制度採用に伴い、その果実及び元本の償還金の海外送金を認めることといたしました。即ち株式、持分の売却代金については、株式、持分取得後三年経過後の売却によつて得られた代金は五年に分けて海外送金し得ることとし、又受益証券の果実及び元本の償還金については、果実は全額を、元本の償環金は五年に分けて海外送金し得ることとなりました。
第三は、株式等の指定及び果実又は元本の回收金等に関する確認の制度を設けたことであります。外資に関する法律によるいわゆる送金保証は、投資が行われる際に認可を受ければ爾後のこれに伴う送金については為替管理法の許可を要しないこととしているのでありますが、先に述べましたように、無償交付新株等の取得及び外国投資家間の譲渡や相続、合併等による株式等の取得はいずれも認可を要しないこととなりましたので、これらの株式等につき送金保証の利益に均霑しようとするときは、認可に代るものとして指定を受けさせて、その果実又は元本の回收金等の海外送金を認めることといたしました。又すでに海外送金が認められている果実又は元本の回收金等を相続、合併等により取得したときも、これについて確認を受けることにより海外送金を認めることといたしました。
第四は、外国投資家預金勘定の設定であります。先に述べましたように、株式、持分の売却代金等や受益証券の元本の償還金は即座に全額は海外送金し得ず、一定額は円貨として本邦円に滞留せざるを得ません。従つて元本が円貨で回收されてから現実に送金されるまでの間、その勘定を明確にして海外送金額の把握に便ならしめると共に、これを放置いたしますと、経済に対し惡影響を與える虞れもありますので、これを防止するため、外国投資家預金勘定という特別の預金勘定を外国為替銀行に開設し、これに預入せしめることといたしたのであります。
以上、外資に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして、概略を御説明いたしましたが、何とぞ速かに御審議の上御賛成せられるよう切望する次第であります。
第13回国会参議院経済安定委員会会議録第9号1頁(昭和27年3月31日)〔福田篤泰政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101301131)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。