社会福祉事業振興会法案
参議院 厚生委員会
昭和28年法律第240号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
青柳一郎 議員(発議者) 昭和28年7月28日只今提案になりました社会福祉事業振興会法案について提案の理由を説明申上げます。終戦後民間社会福祉事業はますますその重要性を加えて参りましたが、補助金についての厳重な制限、物価の高騰等により施設の修理、改造等に困難を感じ、昭和二十二年以降共同募金運動の展開を見ましたが、配分対象の増加により実質的配分額は減少する状況でありまして、社会福祉事業の振興のためには、長期低利の資金融通を図る必要性が強く要望せられて来たのでありまして、ここにこの要望に副い、社会福祉事業振興会を設置せんとするものでありまして、これが本法案提出の根本的趣旨であります。
次に本法案の概要を御説明申上げます。
この振興会は、社会福祉法人その他社会福祉を目的とする施設を経営するものに対しその経営上必要な資金を融通し、その他必要な助成を行い、もつて社会福祉事業の振興を図ることを目的とするものであります。
次にこの振興会は特殊法人とし、役員は厚生大臣の任命又は承認を受けて任命するものとし、資本金はその全額を政府が予算の定めるところにより、出資するものといたしました。
振興金の業務は(1) 社会福祉施設の修理、改造、拡張、整備、災害復旧に要する資金、又は経営に必要なその他の資金を貸付けること、(2) 施設職員の研修、福利厚生、その他福祉事業振興上必要と認められる事業を行う者に対し、必要な資金の貸付け又は助成を行うことであります。
而してこれらの業務を行うについては、業務方法書に貸付限度、利率、期限、元利金回収の事項、担保等の事項及び助成の限度、目的等を記載し、厚生大臣の認可を受けしめるのであります。
又、毎年度事業計画及び収入支出の予算を定め、厚生大臣の認可を受けることとし、更に財産目録、貸借対照表及び損益計算書を作成し、決算報告書と共に厚生大臣に提出し、その承認を受けしめることとし、又、剰余金の処分、余裕金の運用等についても制限を加えているのであります。
振興会の監督は、厚生大臣がこれに当るのでありまして、必要な命令をすることは勿論、必要な報告を徴し、立入検査をなすことを得、役職員に対しては一定の事由があるときは、これが解任をなし得るよう規定したのであります。この振興会は、昭和二十九年四月から発足することのできるよう、厚生大臣が設立委員を任命し、設立の事務を処理させることとし、又免税の特典等を規定いたしたのであります。
以上がこの法律案の概要でありますが、何とぞ慎重御審議の上速やかに可決せられんことをお願い申上げる次第であります。
第16回国会参議院厚生委員会会議録第22号1頁(昭和28年7月28日)〔青柳一郎議員発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101602045)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。