防衛庁設置法案
参議院 内閣委員会
衆議院 内閣委員会公聴会
昭和29年法律第164号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会・内閣委員会公聴会・内閣委員会外務委員会連合審査会
- S29.3.12趣旨説明・質疑本会議 1931
- S29.3.13質疑本会議 2028
- S29.3.16趣旨説明・補足説明内閣委員会 99
- S29.4.1質疑内閣委員会 1856
- S29.4.5質疑内閣委員会 1996
- S29.4.6質疑内閣委員会 20151
- S29.4.7質疑内閣委員会 2161
- S29.4.9質疑内閣委員会 22120
- S29.4.10質疑内閣委員会 23104
- S29.4.12質疑内閣委員会 24357
- S29.4.13公聴会内閣委員会公聴会 1156
- S29.4.14公聴会内閣委員会公聴会 267
- S29.4.16質疑内閣委員会外務委員会連合審査会 1166
- S29.4.17質疑内閣委員会 2534
- S29.4.19質疑内閣委員会 2631
- S29.4.20質疑内閣委員会 27168
- S29.4.27質疑内閣委員会 28101
- S29.4.28質疑内閣委員会 2957
- S29.5.4質疑内閣委員会 302
- S29.5.6質疑・討論・採決内閣委員会 3193
- S29.5.7委員長報告・討論・採決本会議 4543
参議院内閣委員会
- S29.3.17趣旨説明本会議 1965
- S29.3.18質疑本会議 2059
- S29.5.14趣旨説明・補足説明内閣委員会 3430
- S29.5.18公聴会内閣委員会 37144
- S29.5.19質疑内閣委員会 38183
- S29.5.20質疑内閣委員会 39150
- S29.5.21質疑内閣委員会 40181
- S29.5.22質疑内閣委員会 41184
- S29.5.24質疑内閣委員会 42441
- S29.5.25質疑内閣委員会 43264
- S29.5.26質疑内閣委員会 44422
- S29.5.27質疑内閣委員会 45576
- S29.5.28質疑内閣委員会 46422
- S29.5.31質疑内閣委員会 48591
- S29.6.1質疑・討論・採決内閣委員会 49300
- S29.6.2委員長報告・討論・採決本会議 5741
提案理由
木村篤太郎 保安庁長官 昭和29年3月12日今回提出いたしました防衛庁設置法案及び自衛隊法案につきまして、提案の理由並びにその内容の概略を御説明申し上げます。
御承知のごとく、保安庁は、昭和二十七年八月、当時の警察予備隊及び海上警備隊を統合して創設したものでありまして、わが国の平和と秩序を維持し、人命財産を保護するため特別の必要がある場合において行動することを任務としたものであります。保安庁は、創設以来一年有七箇月、保安庁法の規定するところに従つて、その任務を遂行するため着々諸般の整備をはかり、必要なる訓練を行つて今日に参つたのであります。
しかるところ、今般、政府におきましては、現在の国際並びに国内の諸情勢にかんがみ、わが国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、この際さらに自衛力を増強することを適当と認めるに至りました。よつた、今回、保安隊及び警備隊を陸上自衛隊、海上自衛隊に改め、自衛官等の定員を増加するとともに、新たに航空自衛隊を設けることといたし、かつ、その任務として、外部からの侵略に対するわが国の防衛を明確に規定する等の目的をもつて、保安庁法を改正して防衛庁設置法及び自衛隊法を制定せんとするに至つた次第であります。
次に両法案の内容の概略について申し述べます。まず、防衛庁設置法案について御説明いたします。
防衛庁は、総理府の外局として設置するものでありまして、わが国の平和と独立を守り、国の安全を保つことを目的とし、陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊を管理し、運営し、これに関する事務を行うことを任務とするものであります。
防衛庁の長は、従前の通り国務大臣をもつて充てるものでありまするが、今回、内部部局に新たに教育局を加えますとともに、防衛庁の所掌事務に関する基本的方針の策定について長官を補佐する参事官の制度を設けることといたし、他面、従来ありました内部部局の課長以上の職に対する制服職員の経歴者の任用制限は、これを設けないことにいたした次第であります。次に、幕僚監部につきましては、航空自衛隊の新設に伴い、従前の第一幕僚監部、第二幕僚監部に相当する陸上幕僚監部、海上幕僚監部のほかに、航空自衛隊についての幕僚機関として、新たに航空幕僚監部を設けることといたしました。また、自衛隊の増強に伴い、陸上、海上、航空の各自衛隊を統合した見地からの防衛計画、訓練計画の方針の作成及び調整、出動時における指揮命令の統合調整等に関して、長官を補佐することを任務といたしまする統合幕僚会議を新設して、自衛隊の総合的かつ有効なる運営をはかることを期することいたしました。なお、このほか、陸上、海上、航空各自衛隊の所要物件並びに役務の調達の可及的一元化と能率化をはかり、建設工事等につきましてもこれを統一的かつ経済的に処理せしめるため、新たに防衛庁の附属機関として調達実施本部及び建設本部を設けることといたしました。
次に、国防会議について申し述べます。国防会議は、国防に関する重要事項を審議する機関として内閣に置かれるものでありまして、国防の基本方針、国防計画の大綱、国防計画に関連する産業等の調整計画の大綱、防衛出動の可否等に関して内閣総理大臣の諮問にこたえ、国防に関する重要事項につき、必要に応じ、内閣総理大臣に対して意見を述べることを任務とするものであります。国防会議の構成、運営等は、別に法律で定めることといたしたのであります。
次に、自衛隊法案について重要なる事項を御説明申し上げます。
この法律案は、自衛隊の部隊の組織及び編成、自衛隊の行動及び権限、隊員の身分取扱い等に関し、おおむね現在の保安庁法の内容を基礎として規定したものでありまするが、次に述べる任務に即応し、必要な規定の追加、整備を行つております。
まず、自衛隊の任務といたしましては、わが国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対してわが国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じて公共の秩序の維持に当るものといたしまして、その防衛の任務を規定いたしたのであります。次に、自衛隊の行動につきましては、外部からの武力攻撃に際して、わが国を防衛するため必要があるときは、内閣総理大臣は、原則として事前に、特に緊急の必要のある場合には事後に、ただちに国会の承認を得まして、自衛隊に対し防衛出動を命ずることができることといたしました。この防衛出動時における自衛隊の武力行使は、国際の法規、慣例を遵守し、かつ事態により合理的に必要な限度にとどまるべきものといたし、また、この場合には、原則として都道府県知事を通じて、一定区域において施設の管理、物資の収用、業務従事命令等を行うことができることといたしております。
このような事態に処して、自衛隊の防衛に当る実力を急速かつ計画的に確保することを目的といたしまして、この法案におきましては、新たに志願による予備自衛官制度を規定いたしました。予備自衛官は、防衛出動時に、内閣総理大臣の承認を得て発せられる長官の防衛招集命令に応じた場合には自衛官として勤務し、その他の場合においては、所定の期間、訓練招集に応じて訓練を受ける以外には勤務することのない隊員でありまして、その採用は自衛官等の退職者中よりの志願により、三年を期間として任用することといたし、その手当等について規定いたしておるのであります。
前述の防衛出動のほか、公共の秩序維持のため、間接侵略その他の緊急事態に際して、一般の警察力をもつてしては治安を維持することができないと認められる場合における内閣総理大臣の命令による出動、治安維持上重大なる事態につき都道府県知事の要請があつた場合における出動、海上における警備行動、災害時における救援のための行動等、すべて現行保安庁法に認めていると同様の規定を設けておりますが、さらに外国の航空機が不法にわが領空に侵入した場合における必要な措置について規定いたしました。
この法律案中に規定するその他の事項は、前にも申しましたことく、おおむね保安庁法と同様でありますが、自衛隊の指揮監督、部隊等の組織及び編成の大綱を規定し、隊員の服務についてのよるべき明確な規定を設け、罰則を整備し、関係法律の適用について一層の整理を行う等、必要なる整備を行つております。なお、この法律の施行に伴い、現在の海上公安局法は、これを廃止することにいたしました。
以上、今回提出いたしました法律案の提案の理由並びに内容の概要でございます。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。(拍手)
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第19回国会衆議院会議録第19号8頁(昭和29年3月12日)〔木村篤太郎保安庁長官発言・発言番号23〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101901094)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。