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国会審議›第19回国会›閣法第146号
閣法第19回国会 第146号成立

建設機械抵当法案

昭和29年法律第97号 建設機械抵当法
提出昭和29年4月13日 内閣
付託衆議院 建設委員会
参議院 建設委員会
成立
昭和29年法律第97号
審議会議 9回・発言 302(政府答弁等 121)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院建設委員会

  1. S29.4.15趣旨説明・補足説明建設委員会 2146
  2. S29.4.17質疑建設委員会 2252
  3. S29.4.21質疑建設委員会 2362
  4. S29.4.22委員長報告・採決本会議 4038
  5. S29.4.22採決建設委員会 2418

参議院建設委員会

  1. S29.4.20趣旨説明建設委員会 28142
  2. S29.4.23逐条説明・質疑建設委員会 29144
  3. S29.4.30質疑・討論・採決建設委員会 31135
  4. S29.5.6委員長報告・採決本会議 4144

提案理由

南好雄 政府委員(建設政務次官) 昭和29年4月15日

ただいま提案になりました建設機械抵当法案の提案理由並びにその大要について御説明申し上げます。

 近時電源開発事業の樹立を初め、治山治水対策事業、道路整備、農地開拓、災害復旧事業その他各種国土総合開発事業等の推進によりまして、建設工事の量はたいへん増加するとともに、工事の規模も非常に拡大いたして参つているのでありますが、これら諸工事を機械化してその工期を短縮し、工費を節減してその能率的施行をはかりますことは、わが国経済再建のため緊急不可欠のことと考える次第でございます。しかしてこれらの工事に要する建設機械につきましては、一部の大規模な設備的な機械は、その多くは発注者において購入して建設業者に貸与いたすのを例としておりますが、その他の大部分は、建設業者がみずから購入するを通例といたしまして、これに要する資金はまことに莫大な額に上つております。しかるにわが国の建設業者の自己資本はいまだ貧弱でありまして、とうてい建設機械の購入資金をまかなうことは困難で、大部分を金融機関からの借入金にまたなければならない現状であります。従来におきましては建設業者はかかる建設機械購入に要する資金を、主として銀行より借り入れます短期運転資金によつて、辛うじて調達して来たのでありますが、これは事業の経営に大きな負担となつており、新規建設機械の購入等は抑制されざるを得ない状態となつて来ているのであります。従いまして、工事の機械化を促進いたしますためには、どうしても長期資金を確保いたさねばならないのでありますが、そのためには企業設備等を担保化する道を開き、建設業者に新たに担保能力を増加せしめることが必要であります。現行法制によりましては、建設実者は、その事業の特殊性から、各種の財団抵当法によつて抵当権を設定することはできないところであり、また不動産等を担保化する道は開かれていても、それによつて厖大な建設機械の購入資金を調達することはとうてい不可能であります。従つて、かかる建設機械について動産抵当制度を確立して、従来適当な担保物を有しなかつた建設業者に、建設機械を担保化する道を開き、金融機関からの長期融資を容易ならしめ、これにより建設工事の機械化を促進し、欧米各国に比べて著しく立ち遅れているわが国建設業の合理化をも推進しようとすることが、この建設機械抵当法案提案の理由でございます。

 以下本法案の大要を簡単に御説明申し上げたいと存じます。

 第一に、本法案におきましては、農業動産信用法における農業動産、自動車抵当法における自動車及び航空機抵当法における航空機の例にならつて、建設機械につきまして個々の抵当権を設定することのできる動産抵当制度をとることといたしたのであります。

 この建設機械は、建設工事の用に供せられる機械類でありますが、これが範囲は相当規模以上のものに限定することとし、これを政令で明確に規定することにいたしました。

 第二に、公示の方法といたしましては、登記制産をとることといたしたのでありますが、建設機械抵当制度の堅実な運営をはかりますために、建設業法に規定する建設業者で、建設大臣または都道府県知事が記号の打刻を行つた建設機械についてだけ、所有権保存の登記をなすことができ、この保存登記がなされたものについてのみ、抵当権が設定できることといたしたのであります。

 第三に、抵当権の内容、対抗要件、抵当権の効力の及ぶ範囲、不可分性、物上代位、物上保証人の求償権、抵当権の順位、被担保債権の範囲、代価弁済、第三取得者の費用償還請求権、共同抵当の代価の配当、一般財産からの弁済、時効による消滅、取得時効による消滅、抵当権の処分等につきまして所要の規定をいたしたのでありますか、いずれも民法の規定に準じて規定いたしてあります。また先取特権との順位につきましては、動産の先取特権の第一順位と同順位とし、他の動産抵当法におきますと同様に滌除は認めないこととし、既登記の建設機械につきましては、質権の設定を禁止いたしました。

 第四に、強制執行、競売等につきましては、登記制度をとりました関係上、不動産についてと同様、地方裁判所が執行裁判所として管轄することといたしまして、その手続等必要な事項は最高裁判所がこれを定めることといたしました。

 第五に、この法律の実効を確保いたしますために、所要の罰則を付しました。

 第六に、この法律の実施によりまして、自動車抵当法、道路運送車両法につきまして若干の調整を加える必要がありますので、それらの各法律の改正及び経過規定を本法案の附則において行いますとともに、登録税法、担保附社債信託法、国税徴収法、建設省設置法等につきましても所要の改正を行つております。

 以上が、建設機械抵当法案の大要でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第でございます。

第19回国会衆議院建設委員会議録第21号4頁(昭和29年4月15日)〔南好雄政府委員発言・発言番号13〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101901146)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。