軍事郵便貯金等特別処理法案
参議院 郵政委員会
昭和29年法律第108号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院郵政委員会
- S29.4.28趣旨説明郵政委員会 2119
- S29.5.6質疑郵政委員会 2272
- S29.5.8討論・採決・附帯決議郵政委員会 2455
- S29.5.10委員長報告・採決本会議 4656
- S29.6.15附帯決議本会議 671
参議院郵政委員会
- S29.4.30趣旨説明・質疑郵政委員会 1250
- S29.5.7質疑郵政委員会 136
- S29.5.11質疑・討論・附帯決議・採決郵政委員会 1440
- S29.5.14委員長報告・採決本会議 46110
提案理由
飯塚定輔 政府委員(郵政政務次官) 昭和29年4月28日ただいま議題となりました軍事郵便貯金等特別処理法案につきまして、大臣がやむを得ない事情のため出席いたしかねますので、私から提案理由を御説明申し上げることにいたします。
この法律案は、旧野戦郵便局または旧海軍軍用郵便所で取り扱われた軍事郵便貯金及び軍事郵便為替並びに旧外地等にあつた郵便局で取扱われた外地郵便貯金、外地郵便為替及び外地郵便振替貯金について、貯金通帳等に表示されている金額を一定の換算率により換算して支払うとともに、軍事郵便貯金及び外地郵便貯金の貯金通帳と引きかえに新たに通常郵便貯金の通帳を交付し、また預金者を保護するため、払いもどし証書等の有効期間について特例を設けようとするものであります。
これ等為替・貯金等の支払いに関し、現在までとつて参りました措置について申し上げますと、軍事郵便貯金につきましては昭和二十年八月十六日以後の預入金のうち千五百円を越える部分、外地軍便貯金及び外地郵便振替貯金につきましては同年十月一日以後の預入金及び払込金の全額についてそれぞれ支払いを留保し、また軍事郵便為替及び外地郵便為替につきましては、同年九月二十三日以前に本邦に到着したものの千円を越える部分及び同年九月二十四日以後本邦に到着したものの全額について支払いを留保して参つたのでありますが、この支払いの制限につきましては、従来預金者や受取人等からその解除方を強く要望されていたところであります。
ところが今回、軍事郵便貯金等と同様にその支払いが停止されておりました一般の在外金融機関の取扱いにかかる送金為替及び預貯金について支払いの措置がとられることとなりましたので、軍事郵便貯金等につきましてもこれとともに支払いの措置を講ずることが必要であると考えまして、在外財産問題調査会に諮問いたしまして、その答申に基いて支払いの制限を撤廃しようとするものでありますが、その預入金等が終戦後の価値の下落した現地通貨等によつて受入れられている事情を考慮いたしまして、表示金額のままで支払いをすることは適当でないと考えられますので、この点につきましても、右調査会の答申に基きまして、その取扱機関及び表示金額に応じ、一般の金融機関の未払送金為替または在外預金の支払いの際の換算率を適用して、その金額を換算して支払いをいたそうとするものであります。
次に、貯金通帳の引きかえについてでありますが、ただいま申し上げましたように、軍事郵便貯金等の金額は換算して支払われることとなりますので、取扱いを整一にし、事務取扱いの上に混乱を起さないようにするため、この際、その貯金通帳を一般の通常郵便貯金の通帳と引きかえることにいたしまして処理の促進をはかり、軍事郵便貯金及び外地郵便貯金の貯金通帳や外地郵便貯金の定額貯金証書による、窓口における即時払いや一部払いもどし等の取扱いを制限しようとするものであります。
次に、払いもどし証書等の有効期間の特例についてでありますが、貯金の払いもどし証書、為替証書及び振替貯金の払出し証書には、それぞれ有効期間が設けられておりまして、その確聞が経過した後なお三年間証書の再交付の請求をしないでおりますと、払いもどし金等を受取る権利が消滅することになつております。ところが終戦当時旧外地等におりまして、混乱した状況の下に権利を行使する機会が与えられないまま期間が経過して権利が消滅してしまつたものにつきましては、特例を設けて、これを救済することが妥当であると考えられますので、昭和二十年八月十六日以後、有効期間が経過し、または権利が消滅したものについては、この法律の施行の日にその払いもどし証書等が発行されたものとみねして、権利の存続をはかろうとするものであります。
以上でこの法律案の概要につきまして御説明申し上げましたが、何とぞ十分御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いする次第であります。
第19回国会衆議院郵政委員会議録第21号2頁(昭和29年4月28日)〔飯塚定輔政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101901164)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。