経済審議庁設置法の一部を改正する法律案
参議院 内閣委員会
昭和30年法律第74号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会・内閣委員会商工委員会連合審査会
提案理由
田中龍夫 政府委員(経済審議政務次官) 昭和30年5月18日本来大臣が参りまして御説明申し上げるところでございますが、便宜私からかわりまして申し上げます。
ただいま議題となりました経済審議庁設置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由とその内容の概略を御説明申し上げます。
御承知のごとくに、政府は、さきにわが国の経済の自立を達成し、完全雇用の実現をはかることを目的として経済六カ年計画の構想を策定したのでありますが、今後この計画を強力に推進し、その実現を確保するためには、これらの事務を所掌します経済審議庁の機構を整備いたしますとともに、その権限に所要の改正を加えることが必要であると認められますので、ここにこの法律案を提出いたした次第であります。ただ今回の改正に当りましては、機構、権限の改正は、長期経済計画の推進上、さしあたり必要な最小限の改正にとどめ、また機構の改正に伴いまする職員の配置等につきましても、行政の簡素、強力化の見地から部内の配置転換等によりましてこれを処置することとし、新規事務を伴う原子力関係におきまして若干の増員を行いますほか、定員の増加は行わず、従いまして部長の増員に伴い審議官の定員を一名、室の新設に伴いまして調査官の定員を二名減じたのであります。
次に改正法の主要内容について御説明申し上げます。
改正の第一点は、審議庁の任務、権限の改正であります。すなわち第三条で審議庁の任務に「長期経済計画の推進」を加え、単に長期経済計画を策定することのみでなく、積極的にその推進をはかりますことを審議庁の基本的任務としたわけであります。これに伴いまして第四条におきまして審議庁の権限として、長期経済計画の策定と、その計画に関しまする関係行政機関の事務の総合調整を規定いたしました。これによりまして、審議庁は長期経済計画の観点から関係各省の政策ないし計画の調整をはかり、政府の諸施策の総合性、計画性を保持し、長期経済計画の実施を強力に推進して参る所存であります。しかしてこの総合調整のための手段として第十一条におきまして、審議庁の長官は長期経済計画の策定および推進のため、必要があるときは、関係行政機関の長に対しまして必要な資料の提出および説明を求めることができることとし、また長期経済計画の推進のためには、重要な政策および計画の立案につきまして、関係行政機関の長に必要な勧告をなし得ることとした次第であります。
改正の第二点は、内部部局の整備であります。
すなわち長期経済計画の策定及び推進に関する事務の重要性にかんがみまして、今後計画部の事務分量はかなり、増大して参り、ことにこれに関する関係各省の事務の総合調整に当ります幹部職員の事務は膨大なものに上ることとなりますので、現在の計画部から、国土総合開発関係を分離して開発部を設け、専任部長を置き、計画部長は長期経済計画及び原子力関係等に専念させることとした次第であります。なおこの機会に従来の総務部を長官官房に改め、官房長を置くことといたしました。
改正の第三点は、各部間における所掌事務の調整であります。国際経済協力に関する事務は、現在は調整部の所掌となっていますが、その事務の内容から考えまして、その所掌を長官官房に移すことといたしました。また原子力に関する事務は、その重要性と事務分量の増大に伴い、これを計画部の所掌事務として明記することとしたのでありまして、新たに原子力室を設けて、これが処理に当らせるつもりであります。
なお以上の改正によって、経済審議庁の基本的性格が変更されるものとは考えていないのでありますが、審議庁の現在行なっております事務の内容から考えても、審議庁という名称が必ずしも適当でなく、今後企画官庁としての性格が濃厚になってくると考えられますので、この際名称を経済企画庁と改めたのであります。
以上が経済審議庁設置法の一部を改正する法律案の提案の理由並びに内容の概略であります。何とぞ御審議の上御賛成いただきますようお願い申し上げます。
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第22回国会衆議院内閣委員会議録第7号3頁(昭和30年5月18日)〔田中龍夫政府委員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102201039)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。