資金運用部資金法の一部を改正する法律案
衆議院 大蔵委員会
昭和30年法律第119号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
藤枝泉介 政府委員(大蔵政務次官) 昭和30年5月24日次に資金運用部資金法の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
まず現在資金運用部資金法におきましては、五年以上の預託金はすべて年五分五厘の利子を付することになっておりますが、より長期の預託金に対しては、それに相応した適正な利廻りを保証することが適当と考えられますので、五年以上七年未満のものは従来通り年五分五厘とし、新たに約定期間七年以上の段階を設け、年六分の利子を付することといたしました。
第二に、現在法律におきまして資金運用部預託金の契約上の預託期間は三月を下らないものと規定されており、各特別会計等におきましても三月未満の短期の余裕金があっても資金運用部に預託することができない等の事情がありますので、これらの特別会計等に対し、短期資金の運用の道を開くため、最低約定期間を一月に引き下げ、一月以上三月未満のものについても預託を認めることとし、それに対し年二分の利子を付することといたしました。
なお、期限前払い戻しの場合の利率は、現在預託されていた期間が三年以上のときは年四分五厘、三月未満のときは利子を付さないことになっておりますが、以上の改正に伴い、預託期間が五年以上のものについては年五分とするとともに、一月以上三月未満のときは年一分五厘とすることといたしました。
第三に、資金運用部審議会の委員の数を増加したことであります。資金運用部審議会は、会長たる内閣総理大臣、副会長たる大蔵大臣及び郵政大臣のほか十人以内の委員で組織されておりまして、委員のうち学識又は経験のある者は三人以内となっておりますが、さらに広く民間有識者の意見を聞くことが適当と考えられますので、学識経験者の数を二人増加し、五人以内とし、委員の総数を十二人以内といたしました。
次に日本開発銀行の電源開発株式会社に対する出資の処理に関する法律案の提案の理由を御説明いたします。
日本開発銀行は、昭和二十六年四月に設立されて以来、長期産業資金の融通により、わが国経済の再建及び産業の開発の促進に努めて参っておりますことは、御承知の通りでありまして、今後ともわが国経済基盤の充実強化が同行の融資活動に期待するところはきわめて大きいものがあると思われます。
現在、日本開発銀行は、電源開発促進法の規定に基いて電源開発株式会社の株式五十億円を保有いたしておるのでありますが、これは電源開発株式会川社創立の当時、予算編成上の都合により、便宜、日本開発銀行をして政府にかわって同社の株式を保有せしめたものでありまして、もともと金融機関たる日本開発銀行の本来の業務から申しまして変則的なものであり、早晩整理されるべきはずのものと予定されておったのであります。他方、一昨年来、日本開発銀行と農林漁業金融公庫及び中小企業金融公庫との間に、業務分野の正常化をはかるため債権の承継を行なったのでありますが、今般その最終処理として、日本開発銀行が両公庫に対して持っている貸付金を、政府の産業投資特別会計に引き継いで、回特別会計からの両公庫に対する出資金とすることに予定いたしておりまして、別途国会において御審議願っております中小企業金融公庫法の一部を改正する法律案及び農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案において、所要の規定を設けておるのであります。従いまして、この機会に、日本開発銀行が保有する電源開発株式会社の株式をも産業投資特別会計に引き継ぐことにより、すっきりした形で本来の融資活動に専念させることが適当であると存じまして、この法律案を提出した次第であります。
法律案の内容といたしましては、日本開発銀行の保有する電源開発株式会社の株式を政府の産業投資特別会計に帰属させ、同時に日本開発銀行は、引き継いだ株式の額面金額の合計額と同額だけ減資することとし、また、電源開発促進法のうち、日本開発銀行が電源開発株式会社の株式を保有することができる旨の規定を削除することといたしております。次に、日本開発銀行法中の同行の資本金の額を、さきに申し上げました両公庫に対する貸付金を産業投資特別会計に引き継ぐ分等まで含めまして、現在の資本金二千四百六十二億二千万円を二千三百三十九億七千百万円に改めることといたしております。
第22回国会参議院大蔵委員会会議録第8号1頁(昭和30年5月24日)〔藤枝泉介政府委員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、資金運用部資金が、大部分国民大衆の資金の蓄積であることにかんがみ、同資金の運用について、農林漁業、中小商工業に従事する国民大衆その他勤労者に対する資金供給を円滑ならしめることに努め、同資金運用審議会の委員に、これらの層に理解ある学識経験者を加える等適切なる措置を講ぜられたい。右決議する。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102201054)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。