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国会審議›第22回国会›閣法第69号
閣法第22回国会 第69号成立修正あり

未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律案

昭和30年法律第129号 未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律
提出昭和30年5月23日 内閣
付託衆議院 社会労働委員会
参議院 社会労働委員会
衆議院 海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会
成立
昭和30年法律第129号
審議会議 9回・発言 642(政府答弁等 258)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院社会労働委員会・海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会

  1. S30.5.25趣旨説明社会労働委員会 13165
  2. S30.6.28質疑海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会 692
  3. S30.7.2申入海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会 772
  4. S30.7.5申入海外同胞引揚及び遺家族援護に関する調査特別委員会 947
  5. S30.7.6申入社会労働委員会 3589
  6. S30.7.14質疑社会労働委員会 4184
  7. S30.7.15質疑社会労働委員会 4295
  8. S30.7.18修正案・修正案趣旨説明・採決(修正)社会労働委員会 44183
  9. S30.7.19修正案・委員長報告・採決(修正)本会議 4343

参議院社会労働委員会

  1. S30.7.26趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明社会労働委員会 3297
  2. S30.7.28質疑・採決社会労働委員会 34313
  3. S30.7.29委員長報告・採決本会議 42132

提案理由

紅露みつ 政府委員(厚生政務次官) 昭和30年5月25日

ただいま議題となりました未帰還者留守家族等援護法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。

 改正の第一点は、留守家族手当の月額を本年十月分より二千三百五十五円に増額することであります。すなわち、従来より未帰還者の留守家族に毎月支給しております留守家族手当の年額と、戦傷病者戦没者遺族等援護法の規定に基く先順位者たる遺族に支給する遺族年金の額とは、留守家族と遺族とに対する処遇の均衡をはかる意味からしまして、同額を支給することとなって今日に及んでおりますので、今回、遺族年金の額が本年十月一日より二万八千二百六十五円に引き上げられることに伴いまして、留守家族手当についても同様に月額五十五円の増額を行うことにいたす次第であります。

 改正の第二点は、帰還患者に対する療養の給付期間を三年間延長することであります。すなわち、未帰還者留守家族等援護法の施行前に帰還した方々で、旧未復員者給与法または旧特別未帰還者給与法により、国が療養の給付を行なっていましたものにつきましては、未帰還者留守家族等援護法の制定後は、この法律によりまして、引き続き療養の給付を行なって今日に及んでいるのでありますが、法に定められた七年間の療養の給付期間が、本年十二月二十八日をもって満了することとなりましたので、政府といたしましては、その期間満了後の措置につきまして種々研究いたしました結果、今回療養の給付期間を、さらに三年間延長することが適当であると考えられますので、このように措置する次第でございます。

 以上提案理由につきまして御説明申し上げましたが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切望する次第でございます。

 それでは引き続きまして、ただいま議題となりました戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。

 戦傷病者戦没者遺族等援護法が昭和二十七年四月一日より実施され、自来各方面の御協力のもとに二百九万件をこえる裁定を行い、それぞれ援護の措置が及びましたことは、まことに喜ばしいことと存じております。今回、援護の措置をさらに強化するため、この法律の一部を改正することにいたしましたが、ここにその概要につきまして御説明を申し上げます。

 改正の第一は、先順位者の遺族年金額を、本国会に別途提案されております恩給法の一部を改正する法律の一部を改正する法律による旧軍への公務扶助料の増額に対応して、二万八千二百六十五円に引き上げたことであります。

 第二は、遺族年金または恩給法による公務扶助料は、戦没者が公務上の傷病により死亡した場合において支給されるのでありますが、太平洋戦争中の戦地で受傷、罹病し、これで死亡した軍人につきましては、太平洋戦争の特殊事情、特に戦争末期における戦地の特殊事情によりまして、果してその傷病が公務によるものであるかいなかの判定に相当の困難を感ずるものもあり、また、軍人の戦地において生じた傷病は、その勤務の特殊事情から、そのほとんどが公務上の傷病として取り扱うのが妥当であると考えられますので、これらの者が戦地勤務中死亡した場合または戦地の勤務を離れてから原則として一年以内に死亡した場合におきましては、公務以外の事由で死亡したことが明らかであるものを除き、援護審査会の議決により、公務上死亡したものとして取り扱おうとすることであります。

 第三は、現在弔慰金を支給する遺族の範囲は、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹に限られておりますが、弔慰金支給の趣旨にかんがみまして、これらの遺族がないときは、他の三親等内の親族で、戦没者と生計関係を有していたものにも支給し得ることにいたしたのであります。

 第四は、軍人恩給が停止された日、すなわち昭和二十一年二月一日以後に遺族以外の者の養子となったもので、遺族援護法公布の日、すなわち、昭和二十七年四月三十日前に縁組を解消したものにつきましては、右の期間の縁組をもって年金の失格あるいは失権の事由とすることは必ずしも適当でないと考え、この改正法の施行後は、遺族年金を支給しようとするものであります。

 第五は、いわゆる雇用人等の軍属につきましては、従来昭和十六年十二月八日以後における戦地勤務の者のみについて本法を適用しておりますが、日華事変中、事変地で勤務していた者も、本法の対象に加え、それぞれの規定に従いまして、障害年金、障害一時金または遺族年金を支給することにいたしたのでございます。

 第六は、軍人につきましては、死亡の原因が公務によるものでない場合におきましても、事変または戦争の勤務に関連する傷病によるものでありますときは、遺族に対し弔慰金を支給することになっているのでありますが、太平洋戦争における戦地勤務の軍属につきましても、軍人の場合と同様に、弔慰金を支給する措置を講じました。

 第七は、太平洋戦争の終結に際しまして、いわゆる単純な憂国の至情の発露として、敗戦の責を痛感して自決した者が相当ありますが、当時、これらの者の置かれた立場等を考えますと、その事情まことに掬すべきものがありますので、援護審査会において、公務死したものと同視すべきものと議決したときは、その遺族に対し、遺族年金及び弔慰金を支給することにいたしたのであります。

 以上が今次改正の大要でありますが、そのほか、これらの措置に伴う所要の調整もあわせて行なったのであります。

 以上提案理由につきまして御説明いたしましたが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切望する次第であります。

第22回国会衆議院社会労働委員会議録第13号4頁(昭和30年5月25日)〔紅露みつ政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102201069)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。