公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案
参議院 建設委員会
昭和30年法律第118号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
竹山祐太郎 建設大臣 昭和30年7月6日ただいま議題となりました公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案の提案の理由を御説明申し上げます。
わが国の河川、道路、砂防設備、港湾、漁港等の公共土木施設は、毎年災害により甚大な被害を受けておりまして、従ってその復旧事業を推進することについては、国及び地方公共団体において常に努力いたしておるところでありますが、今回これらの施設に関する災害復旧事業を特に推進するために、連年災害をこうむる地方公共団体の災害復旧事業費に対する国庫負担率を高めるとともに、緊要な災害復旧事業に対する国庫負担金の交付について、政府の財政上の措置に関する規定を整備することといたした次第であります。
これが本改正案を提出した理由でありますが、次にその主要な点について御説明申し上げますと、第一点は、連年災害をこうむった場合における高率国庫負担の規定を設けることであります。現在、公共土木施設の災害復旧事業費に対する国庫負担率は、各地方公共団体ごとに一年間に発生した災害に関する復旧現業費の総額をその年度における当該地方公共団体の標準税収入額と比較し、災害規模に応じ最低三分の二から漸次高率となるごとく定められておりますが、連年にわたり相当の災害が発生した場合には、その復旧につき地方公共団体の財政が著しく圧迫を受けるために、国庫負担率を高めることが妥当であると考えられますので、従来の制度の特例として、連年災害における特別の国庫負担率算定に関する制度を恒久的に確立することとし、国の財政事情をも考慮しつつ、地方公共団体の財政負担の軽減をはかることといたしました。すなわち、災害復旧事業費の国庫負担率を決定する場合には、まず既往二カ年の災害復旧事業費とその年の災害復旧事業費とを合計し、この合計額が既往二カ年度の標準税収入と、その年度の標準税収入額とを合計した額をこえる場合には、当該地方公共団体のその年の災害復旧事業費に対する国庫負担率の決定については、現行制度が標準税収入の二分の一をこえ標準税収入の二倍に達するまでの額については四分の三、標準税収入の二倍をこえる額については四分の四と定めているのを改め、標準税収入の二分の一をこえ標準税収入に達するまでの額については四分の三、標準税収入をこえる額については四分の四とすることとして、連年災害をこうむる地方公共団体の災害復旧に関する財政負担を緩和し、災害優旧事業の推進をはかることといたしたのであります。
第二点は、災害復旧事業がとかく遅延し、多大の仕越し工事を生ずる等、各方面に甚大な支障を与えている現状を改善するためには、種々の改善措置が必要と考えられるのでありますが、なかんずく国の予算措置については、単年度予算制度をとっているとはいうものの、実質的には継続費と同様の考慮のもとにこれを行う必要があるものと考え、緊要な災害復旧事業として政令で定めるものにつきましては、政府はこれらの事が三カ年度以内に完了できるように、財政の許す範囲内において国庫負担金の交付につき必要な措置を講ずる旨を法文の上に明らかにして、地方公共団体またはその機関が迅速かつ計画的に工事を進め得る道を開き、災害復旧事業全体の推進をはかることといたしたのであります。
以上がこの法律案の提案の理由及びその概要でありますが、何とぞ御審議の上、すみやかに御議決あらんことを切望する次第であります。
第22回国会衆議院建設委員会議録第24号1頁(昭和30年7月6日)〔竹山祐太郎建設大臣発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102201144)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。