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国会審議›第24回国会›閣法第110号
閣法第24回国会 第110号成立

日本国有鉄道法の一部を改正する法律案

昭和31年法律第105号 日本国有鉄道法の一部を改正する法律
提出昭和31年3月10日 内閣
付託衆議院 運輸委員会
参議院 運輸委員会
成立
昭和31年法律第105号
審議会議 11回・発言 686(政府答弁等 308)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院運輸委員会

  1. S31.3.14趣旨説明運輸委員会 1720
  2. S31.4.6質疑運輸委員会 23101
  3. S31.4.18質疑運輸委員会 27112
  4. S31.4.19質疑運輸委員会 2856
  5. S31.4.20質疑運輸委員会 2955
  6. S31.4.24採決・討論・附帯決議運輸委員会 3021
  7. S31.4.26委員長報告・採決本会議 3843
  8. S31.6.3附帯決議本会議 1

参議院運輸委員会

  1. S31.3.15趣旨説明運輸委員会 10198
  2. S31.4.24質疑運輸委員会 19108
  3. S31.5.8質疑・討論・採決運輸委員会 20186
  4. S31.5.9委員長報告・採決本会議 4571

提案理由

伊能繁次郎 政府委員(運輸政務次官) 昭和31年3月14日

本日運輸大臣が参りまして御説明を申し上げる予定でありましたが、目下参議院の本会議、予算委員会等に出席中でございますので、はなはだ恐縮でありますが、私かわりまして御説明申し上げたいと存じます。

 ただいまから日本国有鉄道法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。日本国有鉄道が公共企業体として発足いたしまして以来六年余をけみしたのでありまして、この間管理組織の変更その他制度的に幾たびか改正が行われて参ったわけでありますが、膨大な組織でもありますので、過去にいろいろと国民の御批判も受け、当国会におきましても絶えず御批判と御指導を受けて参ったわけであります。政府といたしましても、日本国有鉄道を国民のためにより能率的に運営せしめ、もって公共の福祉に資するよう種々検討して参ったわけでありますが、一昨年内閣に設けられました臨時公共企業体合理化審議会、昨年運輸省に設けられました日本国有鉄道経営調査会の答申を参酌いたし、さらには当国会におきまして行われました決議その他をも十分尊重いたしまして、日本国有鉄道の組織、財産管理等につきましてその改善の方途にようやく結論を見出しましたので、すみやかにこれを実施に移すためにこの法律案を提出いたすことに相なった次第であります。

 次に改正の要点を御説明申し上げます。

 改正の第一は、経営委員会を廃止いたしまして理事会を置くことといたしたことであります。現行法では日本国有鉄道の意思決定機関として経営委員会がございますが、必ずしも所期の成果を上げておりませんし、総裁との責任の限界が不明確でもありますので、これを廃止いたしまして、新たに総裁、副総裁及び理事をもって構成する理事会を設け、総裁がその会長となって、業務の管理及び運営についての意思決定を行う機関とし、執行機関としての総裁は、理事会の決定に従って業務を執行するということにいたしまして、意思決定機関と執行機関との表裏一体化をはかり、あわせて責任の所在の明確化をはかったわけであります。この意思決定機関は、すべての事項につきまして決定をするという建前ではありますが、理事会が軽微と認めまたは総裁に専決させることが適切と認めた場合には、その決定を総裁に委任することを妨げるものではありません。しかしながらこの場合でも包括的委任を行うことは避けなければなりませんので、これこれは必ず理事会が決定しなければならないという事項を列記いたしまして万全を期しておるわけであります。執行機関といたしましては総裁、副総裁のほかに、理事のうちから総裁の任命する常務理事がこれに当ることにいたしましたほか、総裁の補佐機関といたしまして技術の改善及び進歩について総裁を補佐する技師長の制度を新たに設けることにいたしたわけであります。

 改正の第二は、日本国有鉄道に新たに監査委員会を設けることにいたしたことであります。現行法では、経営委員会が、法文上は明らかにされてはいませんが、監査的機能をも持っていたわけでありますが、これを廃止いたしましたためと、さらに広く国民的視野に立ちまして、日本国有鉄道の業務を監査する必要がございますので、合議体の監査委員会を日本国有鉄道の内部組織として置くことといたしました。これは組織上は内部監査の機関でありますが、その委員は運輸大臣が任命いたしますし、運輸大臣が監督上特に必要と認めたときば、監査委員会に対して監査及びその結果の報告を特命できるようにいたしまして、内部監査のとかく陥りがちな弊害を防いだわけであります。

 改正の第三は、役員に関する規定についてであります。まずその任命方法でありますが、現行法では、副総裁は経営委員会の同意を得て総裁が、理事は総裁がそれぞれ任命することになっておりますのを、副総裁及び理事は運輸大臣の認可を受けて総裁が任命することにいたしました。監査委員会の委員は、先ほど御説明申し上げましたように運輸大臣が任命いたすことになっております。次に役員の任期でございますが、現行法では理事の任期がなかったのでありますが、監査委員会の委員とともにこれを三年といたしまして、それぞれ再任ができ得ることといたしたわけであります。このほか役員に対して支給する給与及び退職手当についてでありますが、現行法では、日本国有鉄道で給与準則を定め、予算で定める給与総額のワクをこえてはならないという制限があるのみでありますのを、給与及び退職手当の基準を定めるときは、運輸大臣の認可を受けなければならないことにいたしまして、職員の給与総額とは別に取り扱うことにいたしたわけであります。また役員の欠格条項として、新たに運輸事業を営む者であって日本国有鉄道と競争関係にあるものを追加いたしました。

 改正の第四は、財産管理に関する規定についてであります。現行法では、財産管理につきましての規定は第四十六条のみでございまして、それも営業線につきましては明瞭でありますが、その他はこれに準ずる重要な財産ということだけで運用上必ずしも明確な規定ではございませんし、また当国会におきましてのいろいろの御批判もございましたので、これを明確にいたしまして運輸省令で重要な財産を定め、これを貸付その他の処分を行おうとするときは、運輸大臣の許可を受けなければならないことといたしました。このほか、現行法では国有財産法の規定の適用がございませんので、日本国有鉄道の財産の性格が不明確でとかく紛争を生じておりますので、これを明らかにいたしまして貸付期間中でも事業の用に供するため必要を生じたときは、その契約を解除できることにいたしたわけであります。また現行法の会計規程に規定すべき事項を新たに明示いたしまして、財産管理規程の規定もこれに包含されることを明らかにし、その規程の基本事項も運輸大臣の認可を受けなければならないことといたしまして、財産管理の万全を期したいと存じております。

 改正の第五は、いわゆる監督の強化についての規定についてであります。さきに申し上げました通り政府の監督は監査委員会に対しての監査命令、役員の任免、財産処分の許可等によって強化されることになるわけでありますが、このほかに運輸大臣の許認可事項として、新たに鉄道の電化その他運輸省令で定める重要な工事を追加いたしまして、交通政策の立場からの監督の強化をはかることにいたした次第でございます。

 改正の第六は、役員についての恩給法その他の準用、適用についての規定でございます。改正後の役員の性格は現行法での役員の性格と異なる点もございますので、恩給法の準用をなくし、国家公務員等退職手当暫定措置法の適用を排除し、また国家公務員共済組合法の準用につきましては短期給付のみに限定いたします等、所要の改正をいたしましたわけであります。

 以上改正のおもな点を申し上げまして提案理由の説明を終りたいと存じますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことを御願い申し上げます。

第24回国会衆議院運輸委員会議録第17号3頁(昭和31年3月14日)〔伊能繁次郎政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 運輸委員会昭和31年4月24日

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102401110)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。