北海道開発公庫法の一部を改正する法律案
参議院 大蔵委員会
昭和32年法律第82号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院国土総合開発特別委員会
提案理由
川村松助 北海道開発庁長官 昭和32年3月4日今回提出いたしました北海道開発公庫法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び法律案の要旨について御説明いたします。
御承知の通り、北海道開発公庫は、北海道における産業の振興開発を促進することを目的として、昨年六月発足したものであります。自来約九カ月間、公庫の投融資業務はきわめて円滑かつ活発に運営され、本年三月末現在で貸付の内諾約八十億円、貸付実行約四十六億円が見込まれ、北海道の産業の振興開発に大きな寄与をいたしておるのであります。しかしながら、北海道の総合開発は、今後五カ年計画の線に沿いまして一そうの発展が期待せられ、特に産業開発の面におきましては今後飛躍的発展を計画していますので、従って公庫の業務はなお一そう拡大強化しなければならないものと考える次第であります。
さらに、東北地方の資源及び産業につきましては、その現況、立地条件等から見て、北海道と同様、積極的に開発を促進することが緊要と考えるものであります。このため、産業振興上有望な企業に対し、長期の金融措置と民間資金の呼び水的役割を果す出資を行う必要があります。このように北海道とおおむね同様の条件を有する東北地方の産業開発をはかるためには、現在においては、北海道開発公庫を拡充強化して、東北地方に対する投融資業務をも担当せしめるのが適当と存ずる次第であります。
以上がこの改正案を提案する理由でありますが、次に本法律案の要旨を御説明申し上げます。
法律改正の第一は、公庫の業務区域の拡大に伴い、北海道開発公庫の名称を北海道東北開発公庫に改めることであります。
改正点の第二は、本公庫に東北地方(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県及び新潟県)における投融資業務を行わしめるため、公庫の目的及び業務の範囲に東北地方を加えることであります。
第三は、公庫の業務拡大により、本店を現在の札幌市から東京都に移転することであります。なお、これに伴い、札幌市と仙台市にそれぞれ支店を設置する所存であります。
第四の改正点は、公庫に対する産業投資特別会計からの出資を十五億円増加し、二十五億円とすることであります。この資本金の増額は、北海道における産業開発を一そう積極的に推進することのほか、東北地方における産業に対する長期資金供給の義務を行うために必要とされるものでありまして、これに伴い、昭和三十二年度には、十五億円の政府出資金と資金運用部からの借入金六十億円、政府保証に基ぐ借券発行による民間資金九十四億円を公庫の運用資金として開発金融を行わせる所存であります。
第五には、公庫の業務拡大に伴い、理事長を総裁に改め、かつ理事を一名増員することでございます。これによりまして、本公庫は総裁一名、理事四名以内、監事二名となるわけであります。
第六は、北海道及び東北地方における未開発資源の積極利用を促進するため、本公庫の投融資対象事業のうち、「石炭又は可燃性天然ガスの利用度の高い工業」を「石炭、可燃性天然ガス又はその他の未開発鉱物資源の利用度の高い工業」に改めることであります。
改正点の第七は、債券発行の場合における資金繰りの円滑化をはかるため、新たに債券発行による調達資金の前借として短期借入金をすることができるようにすることであります。これによりまして、起債市場の事情等により債券発行が遅延する場合等におきましても、短期借入金により資金を調達いたしまして、公庫の業務の円滑な運営をはかっていくことができると考えるものであります。なお、公庫の名称の変更に伴い、北海道開発債券を北海道東北開発債券に改める所存であります。
最後に、本公庫の営業区域が東北地方に拡大いたします結果、東北地方における産業の開発に関する事務を担当しております経済企画庁を、公庫業務のうち、東北地方にかかる業務の監督官庁として加えることであります。
以上が本法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
第26回国会衆議院国土総合開発特別委員会議録第3号2頁(昭和32年3月4日)〔川村松助北海道開発庁長官発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102601065)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。