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国会審議›第34回国会›閣法第84号
閣法第34回国会 第84号成立

アジア経済研究所法案

昭和35年法律第51号 アジア経済研究所法
提出昭和35年2月29日 内閣
付託衆議院 商工委員会
参議院 商工委員会
成立
昭和35年法律第51号
審議会議 13回・発言 928(政府答弁等 368)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院商工委員会・商工委員会外務委員会連合審査会

  1. S35.3.1趣旨説明・質疑商工委員会 1085
  2. S35.3.4質疑商工委員会 1276
  3. S35.3.9参考人招致商工委員会 14201
  4. S35.3.11趣旨説明・質疑商工委員会外務委員会連合審査会 187
  5. S35.3.11質疑商工委員会 1572
  6. S35.3.15委員長報告・採決本会議 1269
  7. S35.3.15採決商工委員会 1663

参議院商工委員会

  1. S35.3.2趣旨説明商工委員会 1193
  2. S35.3.17補足説明・質疑商工委員会 1554
  3. S35.3.22質疑商工委員会 1668
  4. S35.3.29質疑商工委員会 17121
  5. S35.3.31委員長報告・採決本会議 15129
  6. S35.3.31附帯決議・討論・採決商工委員会 1814
  7. S35.4.20附帯決議本会議 1852

提案理由

原田憲 政府委員(通商産業政務次官) 昭和35年3月1日

 次にただいま議題となりましたアジア経済研究所法案につきまして、その提案の理由及び要旨を御説明いたします。

 最近のわが国経済が、高度の成長率を維持しつつ、かつ安定した発展をたどっていることは御存じの通りでありますが、その基礎には、官民一体となっての輸出努力による貿易の順調な拡大が存することは申すまでもありません。政府といたしましては、今後とも海外依存度の高いわが国経済を、長期にわたって拡大発展させるため、貿易拡大のための諸施策の実施に引き続き努力する所存であります。

 ところで、最近における貿易自由化の傾向と特に欧州に顕著な地域化の動向のもとにあって、わが国の貿易を拡大するためには、低開発地域、ことにわが国と地理的にも歴史的にも関係の深いアジア諸地域の経済開発への協力を促進することによって、これらの地域との経済交流の拡大をはかることが特に必要であります。このためには、低開発地域の経済、なかんずくアジア地域の経済に関する十分な判断資料が不可欠であります。しかるにわが国におきましては、これら地域の経済に関して適切な判断を下すための基礎的かつ総合的な研究資料は整備されておらず、そのため、アジア地域に対する貿易の拡大あるいは経済協力の促進に当っては、従来から幾多の不便を感じておりました。

 かかる情勢にかんがみ、とりあえず、財界、学界等各界からの要望に基づいて、一昨年十二月十九日財団法人としてアジア経済研究所を発足させ、同研究所に対して補助金委託費を交付し、調査研究の業務を実施させて参りました。今回、わが国におけるアジア経済研究の中心機関として長期的調査研究体制を確立し、その内容を拡充強化するため、同研究所を発展的に解消して政府が強力に援助する体制を整えるとともに、民間の出資をも認め、政府の監督する特殊法人とすることといたしました。

 この法案は、以上の経緯及び趣旨に従いまして、アジア地域等の経済及びこれに関連する諸事情について基礎的かつ総合的な調査研究を行ない、並びにその成果を普及し、もってこれら地域との貿易の拡大及び経済協力の促進に寄与することを目的といたしましてアジア経済研究所を設立しようとするものであります。

 次に、この法案の要旨を御説明いたします。

 まず第一に、アジア経済研究所の資本金は、政府及び政府以外のものからの出資金の合計額とし、政府は一般会計から研究所の設立の際一億円を出資することにいたしました。

 第二に、研究所の役員として、会長、所長、理事及び監事を置くこととし、会長、所長及び監事は通商産業大臣が任命し、理事は会長が任命することといたしております。なお研究所の行なう業務は広範囲であり、その調査研究は適正妥当なものであることが要望されますので、参与会を設け、広く学識経験者の意見を取り入れるようにいたしました。

 第三に、研究所の行なう業務でありますが、アジア経済研究所設立の目的に従いましてアジア地域の経済及びこれに関連する諸事情に関して、資料の収集、調査研究、現地調査及びそれら調査研究成果の普及等の業務を行なわせるとともに、必要に応じ、アジア地域以外の地域たとえばアフリカ、中南米等についても調査研究及びその成果の普及等の業務をも行なわせることといたしております。

 第四に、研究所の財務及び会計でありますが、研究所の事業計画、資金計画、収支予算等につきましては、通商産業大臣の認可または承認を要することとしておりますが、これは研究所の業務の公共性によるほか、研究所の特殊法人としての性格上、政府以外の出資者の発言権が認められないため、通商産業大臣がこれらの者にかわり研究所の財務及び会計に関与する必要があること等の理由によるものであります。また、利益を生じた場合、これを配当することなく積み立てることとし、本研究所が営利を目的とするものでないことを明らかにすることにいたしました。

 第五に、研究所は、通商産業大臣の監督を受け、通商産業大臣は、研究所に対して監督上必要な命令をなし、または報告を徴し、職員をして立ち入り検査ができることといたしました。

 最後に、研究所の設立に関する事務は、通商産業大臣が任命する設立委員に処理させることといたしますが、設立にあたりまして財団法人アジア経済研究所の一切の権利義務を包括承継できることといたしまして、従来から行なってきた調査研究業務の継続に支障を来たさないようにいたしております。

 なお、このほか研究所に対する課税を減免するため、各種税法の一部改正を行ないまして、研究所の業務の運営に遺憾なきを期した次第であります。

 以上、簡単でありますが、この法律案及びその要旨を御説明いたしました。

 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願いいたします。

第34回国会衆議院商工委員会議録第10号4頁(昭和35年3月1日)〔原田憲政府委員発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

参議院 商工委員会昭和35年3月31日

政府は、アジア経済研究所の実施する海外経済事情の基礎的かつ総合的な調査研究の重要性にかんがみ、本法の施行にあたっては、左の諸点に特に留意すべきである。

一研究所の運営に際しては、わが国の当面する貿易の振興及び経済協力の推進に直接寄与し、国の要請に応えうるよう据置すること。

二研究所には、アジア地域についてはもとより、わが国の貿易及び経済協力に密接な関連を有し、かつ未だ調査研究の充分に行われていない中南米、アフリカ等の諸事情についても、遅滞なく、適切なる調査研究を行わしめること。

三研究所を充実させるため、今後とも十分な予算措置を講ずるとともに、民間資金をも多量に導入しうるよう配慮すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=103401084)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。