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衆法第46回国会 第61号成立

宅地建物取引業法の一部を改正する法律案

昭和39年法律第166号 宅地建物取引業法の一部を改正する法律
提出昭和39年6月18日 野田卯一、外30名
付託参議院 建設委員会
衆議院 建設委員会
成立
昭和39年法律第166号
審議会議 4回・発言 110(政府答弁等 33)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院建設委員会

  1. S39.6.25趣旨説明・質疑・採決建設委員会 38166
  2. S39.6.26委員長報告・採決本会議 32113

衆議院建設委員会

  1. S39.6.25委員長報告・採決本会議 4182
  2. S39.6.25趣旨説明・採決建設委員会 40103

提案理由

野田卯一 議員(発議者) 昭和39年6月25日

ただいま議題となりました宅地建物取引業法の一部を改正する法律案につきまして、私は、自由民主党、日本社会党及び民主社会党を代表いたしまして、その提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。

 宅地建物取引業法は、御承知のとおり、宅地建物取引業者の登録を実施し、その業務の適正な運営と宅地建物の利用の促進を目的として、昭和二十七年に制定されたものであります。その後、常業保証金制度、取引主任者の設置及び宅地建物取引員試験制度の創設等について所要の改正を行ない、今日に至ったのでありますが、最近、宅地建物の取引が国民生活あるいは産業活動の上でもますます重要となり、かつ、取引の内容も複雑化しつつある反面、やみ業者のばっこ、業務に対する規制の不備、業者に対する監督取り締まりの不徹底等のため、依頼者その他取引の関係者に多大な迷惑を及ぼし、各種の事故や紛争があとを絶たない現状であります。

 かくして、今回、かくのごとき状況にかんがみ、依頼者その他取引の関係者の保護をはかる見地から、業者に対する規制と監督をさらに一そう強化し、宅地及び建物の取引の公正を確保するとともに、業務の適正な運営をはかるため、所要の措置を講ずることとして、本法案を提出した次第であります。

 次に、本法案の要旨について御説明申し上げます。

 第一は、宅地建物取引業を営む者について、免許制度を実施することとしたことであります。すなわち、宅地建物取引業を営もうとする者は、建設大臣または都道府県知事の免許を受けなければならないこととし、建設大臣または都道府県知事は、その免許の申請前二年以内に宅地建物取引業に関し不正または著しく不当な行為をした者等、一定の欠格要件に該当する場合には、免許をしてはならないことといたしました。

 第二は、従来の宅地建物取引員の名称を廃止し、あわせて取引主任者の資質の向上に関する措置を講じたことであります。すなわち、宅地建物取引員の名称は、ややもすれば正規の業者と誤認されやすい等の理由から、試験合格者を宅地建物取引員と略称することを廃止するとともに、従来の宅地建物取引員試験を宅地建物取引主任者資格試験と改称し、当該資格試験の受験資格を高等学校卒業程度に引き上げることといたしました。

 第三は、依頼者等の保護をはかるため、営業保証金の供託限度額三十万円を撤廃することとしたことであります。

 第四は、業務の規制に関する事項であります。すなわち、宅地建物業者に対し、報酬額の掲示、従業者の証明書の携帯、取引に関する帳簿の備えつけを行なわせる等、業務の適正をはかるための措置を講ずることとしました。

 第五は、監督に関する事項であります。すなわち、建設大臣または都道府県知事は、宅地建物取引業者が法律違反その他一定の事由に該当する場合においては、免許を取り消し、または業務の停止を命ずることができることとするほか、依頼者等に損害を与え、または損害を与えるおそれが大であるとき等においては、必要な指示をすることができることとしております。また、建設大臣または都道府県知事は、宅地建物取引業者及びその団体に対し、必要な助言、指導及び勧告ができることといたしました。

 第六は、宅地建物取引業者の団体設立に関する事項であります。すなわち、従来は、都道府県並びに全国単位にそれぞれ宅地建物取引員会、宅地建物取引員会連合会の設立を認めるたてまえとなっていましたが、昭和四十二年四月一日を境として、免許を受けた宅地建物取引業者は都道府県の区域ごとに宅地建物取引業協会を、また協会は、全国を単位として宅地建物取引業協会連合会を設立することができることとし、宅地建物取引業の適正な運営とその健全な発達に資することといたしました。

 第七は、宅地建物取引業を営む信託会社及び信託銀行は、すでに銀行法等による免許を受けておりますので、この法律による免許を受けることを要せず、ただ建設大臣への届け出にて足りることとしたことであります。しかし、取引主任者、営業保証金、業務等に関する規定は、適用することとしております。

 第八は、従来この法律の適用がなかった山林原野等の取引についても、建築基準法による用途地域の指定のあった地区内の土地に限り、この法律を適用することとしたことであります。

 第九は、建設省の付属機関たる宅地審議会に、宅地建物取引業に関する重要事項を調査審議させるため、建設省設置法に所要の改正を加えることといたしました。

 第十は、施行期日についてでありますが、この法律は、免許制度の採用その他相当大規模の改正を内容としております関係上、昭和四十年四月一日から施行することといたしましたが、業者の団体に関する規定は、免許制度が完全に実施される昭和四十二年四月一日から施行することにしております。

 なお、今回の改正に伴う新しい制度が円滑に実施されるよう、附則において、現に宅地建物取引業者として登録されている者は、当該登録の有効期間満了までは、免許を受けないでも引き続き業を営むことができること、その他、営業保証金の供託等について所要の経過規定を設けました。

 以上が、この法律案の提案の理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。

第46回国会衆議院建設委員会議録第40号15頁(昭和39年6月25日)〔野田卯一議員発言・発言番号88〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104602061)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。