地方公務員法の一部を改正する法律案
参議院 国際労働条約第87号等特別委員会
昭和40年法律第71号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院国際労働条約第八十七号等特別委員会
- S40.4.6趣旨説明国際労働条約第八十七号等特別委員会 211
- S40.4.10質疑国際労働条約第八十七号等特別委員会 363
- S40.4.15採決国際労働条約第八十七号等特別委員会 42
- S40.4.21委員長報告・修正案・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)本会議 3728
提案理由
吉武恵市 自治大臣・国家公安委員会委員長 昭和40年4月6日地方公務員法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び概要を御説明申し上げます。
この改正案は、今回、結社の自由及び団結権の保護に関する条約(第八十七号)を批准することとするに際しまして、同条約の趣旨を実現するため、国家公務員の職員団体に関する規定の改正に準じて、地方公務員の職員団体に関する規定を改正するとともに、これに関連して所要の規定の整備を行なおうとするものであります。
第一に、職員団体とは、職員が、その勤務条件の維持改善をはかることを目的として組織する団体またはその連合体をいうものとし、その性格を明らかにいたしたことであります。また、第八十七号条約の趣旨にかんがみ、職員団体がその目的を達成するために必要な要件である自主性を確保するため、管理もしくは監督の地位にある職員または機密の事務を取り扱う職員と、これらの職員以外の職員とは、同一の職員団体を組織することができないものといたしたのであります。
第二は、職員団体の登録についてであります。職員団体が所定の要件に適合している場合には、一定の手続によって登録される現行法のたてまえは変更いたしておりませんが、登録に関する事務は、人事委員会を置かない地方公共団体においては公平委員会が行なうことといたしました。なお、第八十七号条約の趣旨とする代表者自由選出の原則に照し、職員でない者の役員就任を認めている職員団体をそのゆえをもって登録の要件に適合しないものと解してはならないことを明らかにいたしております。
第三は、職員団体の交渉についてであります。地方公共団体の当局は、登録を受けた職員団体から適法な交渉の申し入れがあつた場合においては、その申し入れに応ずべき地位に立つものとし、交渉の対象とすることができない事項、職員団体が交渉することのできる当局を明確にいたしますとともに、交渉に当たる者、その員数、議題、時間、場所その他交渉が正常に行なわれるために必要な手続及び条件を規定し、交渉における秩序を確保し、よき労働慣行の確立に資することといたしたのであります。
第四は、在籍専従度制についてであります。職員は、その職務に専念すべき義務を負う公務員としての基本的な性格にかんがみ、職員団体の業務にもっぱら従事することができないものといたしましたが、登録を受けた職員団体の役員としてもっぱらその業務に従事することについて、任命権者が相当と認めて許可を与えたときは、この限りでないものといたしたのであります。在籍専従の期間は、職員としての在職期間を通じて三年をこえることができないこととするとともに、在籍専従職員は休職者とし、休職者とされている期間は、退職手当の算定の基礎となる勤続期間に算入しないものといたしました。なお、この法律施行後二年間は、従前の例により、在籍専従を許可することができる旨の経過措置を設けることといたしております。
第五は、職員の給与の支払いに関する事項であります。職員に対する給与の支払いについては、労働基準法に定められておりますが、この改正案においては、国家公務員の場合と同様のたてまえで、給与の支払いについての原則を地方公務員法自体において規定することといたしたのであります。
以上のほか、地方公務員の職員団体に関する規定の改正に伴い、教育公務員特例法の一部を改正する等所要の規定の整備をはかることといたしております。
以上がこの法律案の提案理由及びその概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第48回国会衆議院国際労働条約第八十七号等特別委員会議録第2号12頁(昭和40年4月6日)〔吉武恵市自治大臣発言・発言番号9〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104801008)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。