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国会審議›第51回国会›閣法第95号
閣法第51回国会 第95号成立修正あり

戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案

昭和41年法律第108号 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律
提出昭和41年2月25日 内閣
付託参議院 社会労働委員会
衆議院 社会労働委員会
成立
昭和41年法律第108号
審議会議 10回・発言 650(政府答弁等 277)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院社会労働委員会

  1. S41.6.1趣旨説明・質疑社会労働委員会 4158
  2. S41.6.2質疑社会労働委員会 4228
  3. S41.6.8質疑社会労働委員会 44166
  4. S41.6.9質疑社会労働委員会 45207
  5. S41.6.16質疑社会労働委員会 465
  6. S41.6.17質疑社会労働委員会 473
  7. S41.6.21修正案・修正案趣旨説明・附帯決議・採決(修正)社会労働委員会 4889
  8. S41.6.23委員長報告・修正案・採決(修正)・附帯決議本会議 6736

参議院社会労働委員会

  1. S41.6.25趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明・質疑・附帯決議・採決・議案(衆議院修正部分)社会労働委員会 23178
  2. S41.6.27委員長報告・採決本会議 35111
  3. S41.6.27附帯決議本会議 1

提案理由

鈴木善幸 厚生大臣 昭和41年6月1日

ただいま議題となりました戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。

 戦傷病者、未帰還者留守家族及び戦没者等の遺族に対しましては、戦傷病者戦没者遺族等援護法、未帰還者留守家族等援護法、戦傷病者特別援護法、戦没者等の妻に対する特別給付金支給法、さらに昨年制定されました戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法等により各般にわたる援護の措置が講ぜられてきたところでありますが、今般さらにこれらの援護措置の一段の改善をはかることといたし、この法律案を提案することといたした次第であります。

 次に、この法律案の概要について御説明いたします。

 まず第一は、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部改正についてであります。

 その改正の第一点は、準軍属の範囲の拡大であります。すなわち、昭和十六年十二月八日以後満州等において、旧国家総動員法による総動員業務の協力者と同様の事情のもとに当該業務と同様の業務に協力しておられました方々を準軍属として処遇することといたしたものであります。これは内地等における旧国家総動員法の規定に基づく総動員業務の協力者につきましては、現行法においてすでに準軍属として処遇されております関係上、これとの均衡を考慮した次第であります。

 改正の第二点は、軍人軍属または準軍属であった戦傷病者が傷病者特別援護法によって療養の給付を受けている場合には、戦傷病者戦没者遺族等援護法におきましては、これまで障害年金を支給しないたてまえとなっていたのを改めて、療養の給付と障害年金の支給とをあわせ行なうこととしたことであります。

 改正の第三点は、準軍属につきましては、従来項症程度の障害者に対してのみ障害年金を支給することとしておりましたのを、軍属の場合と同様款症程度の障害者に対しても障害年金または障害一時金を支給することとしたことであります。

 改正の第四点は、準軍属にかかる障害年金及び遺族給与金の額は、従来軍人軍属にかかる障害年金及び遺族年金の額の十分の五とされておりましたのを、十分の七に引き上げまして準軍属の処遇の改善をはかったことであります。

 改正の第五点は、遺族の範囲の拡大であります。すなわち、現行法におきましては、遺族年金、遺族給与金等を受けることができる父または母はいずれも戦没者と自然血族または法定血族の関係にあることが必要とされておりましたが、昭和二十二年五月三日以後に戦没者が死亡した場合におけるその継親であった者及び入夫婚姻による妻の父母であった者並びに戦没者の事実上の養親等であった者のうち、戦没者によって生計を維持し、またはその者と生計をともにしていたもので、援護審査会が当該戦没者の死亡の当時において死亡した者の父または母と同視すべき状況にあったと議決したものに対しても、遺族年金、遺族給与金等を支給することといたしました。

 改正の第六点は、旧軍人恩給の停止の日である昭和二十一年二月一日から戦傷病者戦没者遺族等援護法の施行の日の前日、すなわち昭和二十七年四月二十九日までの間に再婚し、この期間内にその相手方と死別した配偶者で、同日において当該婚姻前の氏に復していた者その他援護審査会において当該死別を離婚による婚姻の解消と同視すべきものと議決したものについては、遺族年金、遺族給与金等を支給することとしたことであります。これは期間内において再婚し、かつ離婚した配偶者に対しすでに同様の扱いが行なわれていることとの均衡をはかろうとする趣旨であります。

 なお、戦没者の父、母、祖父、祖母等が再婚し、その相手方と死別した場合についても同様の扱いといたしました。

 改正の第七点は、昭和四十年の戦傷病者戦没者遺族等援護法の改正により、昭和四十二年一月ないし同年七月までに実施することとなっていた遺族年金及び遺族給与金の完全増額措置を、六十五歳以上の者及び妻子等については三カ月短縮して昭和四十一年十月から、その他の者については六カ月短縮して昭和四十二年一月から、それぞれ繰り上げて実施することとしたことであります。

 以上のほか、関係法令の改正により、遺族年金、特例扶助料を受け、または受けることとなる戦没者等の妻に対し、戦没者等の妻に対する特別給付金を支給する等所要の改正を行なうことといたしました。

 第二は、未帰還者留守家族等援護法の一部改正についてであります。

 改正の第一点は、戦傷病者戦没者遺族等援護法による遺族年金等の完全増額措置の繰り上げ実施に準じ、留守家族手当の額の増額措置を昭和四十二年一月から繰り上げて行なうこととしたことであります。

 改正の第二点は、未帰還者の死亡の事実が判明した場合においてその遺族に支給する葬祭料の額を、六千円から八千四百円に引き上げることとしたことであります。

 第三は、戦傷病者特別援護法の一部改正についてであります。

 改正の第一点は、戦傷病者戦没者遺族等援護法の改正により新たに準軍属として処遇されることとなりました者をこの法律による援護の対象に加えることとしたことであります。

 改正の第二点は、療養の給付を受けている者が死亡した場合においてその遺族に支給される葬祭費の額を、六千円から八千四百円に引き上げることとしたことであります。

 第四は、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部改正についてであります。すなわち、戦傷病者戦没者遺族援護法による弔慰金を受けた遺族には、同一の戦没者について年金給付を受けている者がいない限り、この法律により三万円の特別弔慰金を支給することとし、該当遺族がいない場合は、戦没者の子に限って転給することとしておりましたが、今般この転給の範囲を拡大し、遺族以外の者に嫁し、または遺族以外の者の養子となっている等の場合を除き、兄弟姉妹までの遺族に転給できるようにいたしました。

 以上のほか、各法につき所要の条文の整理を行なうことといたしております。

 以上がこの法律案を提出いたしました理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

 ただいま議題となりました戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。

 過ぐる大戦において、戦闘その他公務により障害を受けられた軍人軍属及び準軍属、いわゆる戦傷病者等の方々に対しては、恩給法、戦傷病者戦没者遺族等援護法等により、増加恩給または障害年金等を支給するなど、政府といたしましては、これまででき得る限りの措置を講じてきたところであります。

 しかしながら、これら戦傷病者等の妻につきましては、戦傷病者等と一心同体ともいうべき立場において、久しきにわたり、夫の日常生活上の介助及び看護、家庭の維持等のための大きな負担に耐えつつ今日に至ったという特別の事情があると考えられます。したがいまして、この際、このような戦傷病者等の妻の精神的痛苦に対しまして、国としても、何らかの形において慰謝することが必要であるものと考え、これらの方々に特別給付金を支給することといたしますため、ここに、この法案を提案する次第であります。

 次に、この法案の概要について御説明いたします。

 まず、第一は、昭和十二年七月七日に勃発した日華事変以後に公務上負傷し、または疾病にかかり、これにより恩給法別表第一号表ノ二の特別項症から第五項症までに該当する不具廃疾となり、昭和三十八年四月一日において、軍人軍属または準軍属にかかる増加恩給または障害年金、もとの陸海軍の雇用人等にかかる旧令共済障害年金、もとの陸海軍に配属された雇用人にかかる各省共済障害年金等の給付を受けていた者の妻に対し、昭和三十八年四月二日以後昭和四十一年四月一日前に戦傷病者等と離婚した場合等を除き、十万円の特別給付金を支給することとしたことであります。

 第二は、この特別給付金は、十年以内に償還すべき記名国債をもって交付するとともに、この国債は無利子とし、昭和四十一年五月十六日をもって発行することとしたことであります。

 なお、国債の償還金の支払いについては、省令をもって規定することとなりますが、来年五月十五日に第一回分として一万円を、その後、毎年一回一万円ずつ、最終回は昭和五十一年五月十五日に一万円を支払うことといたしております。

 第三は、特別給付金を受ける権利は、その譲渡を禁止しておりますが、相続についてはこれを無条件に認めるとともに、国債についての承継に関しても、民法の原則により相続人が受継することとしたことであります。

 その他、特別給付金につきましての時効、差し押えの禁止、非課税実施機関等所要の事項を規定いたしております。

 なお、この法案による特別給付金の支給件数は約三万三千件程度と見込んでおります。

 以上がこの法案を提出いたしました理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

    —————————————

第51回国会衆議院社会労働委員会議録第41号8頁(昭和41年6月1日)〔鈴木善幸厚生大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 社会労働委員会昭和41年6月21日

簡単でございますから、案文を朗読いたします。戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案に対する附帯決議

一政府は、わが国が世界唯一の原爆被爆国である事実にかんがみ、原爆被爆地において、旧防空法等による国家要請により、防空等の業務に従事中死亡又は身体に障害をこうむった者に対し、昭和四十二年度を目途として具体的な援護措置を講ずること。なお、被爆地以外の地域についても必要な措置につき検討すること。

二政府は戦傷病者がなお少なからぬ困難に当面している現状にかんがみ、その援護の充実につきさらに努力すること。

参議院 社会労働委員会昭和41年6月25日

まず、案文を朗読いたします。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=105101095)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。