石炭対策特別会計法案
衆議院 大蔵委員会
昭和42年法律第12号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
小沢辰男 政府委員(大蔵政務次官) 昭和42年4月28日次に、石炭対策特別会計法案について申し上げます。
御承知のように、昨年七月、石炭鉱業審議会は石炭鉱業の抜本的安定対策について政府に答申したのでありますが、政府といたしましても、この答申の趣旨に沿って石炭対策を強力に推進することとし、このためすでに昨年度におきましても閉山交付金の単価の引き上げ等の措置をとったところであります。本年度からは、さらに、石炭鉱業の借り入れ金債務一千億円に対する元利補給、中小炭鉱等に対する安定補給金の交付等、石炭鉱業の生産の合理化あるいは経営経理の改善及び安定のための措置を強化するほか、引き続き炭鉱離職者の援護、産炭地域の振興及び鉱害復旧の促進等の諸措置を推進することにより、石炭対策を抜本的かつ総合的に実施することといたしております。
他方、石炭対策のための財源につきましては、昭和三十五年四月以降原重油関税の税率を引き上げて対処してきたところでありますが、今回の抜本的対策の実施にあたって、石炭対策に要する費用とその財源との関係をより明確にし、あわせて、石炭対策に関する政府の財政措置の全貌を明らかにするため、特別会計を設置することとしたのであります。
次に、この法律案の概要を申し上げます。
まず、この会計のおもな歳入は石炭対策の財源に充てられる原重油関税収入でありますが、当分の間、歳入不足を埋めるために、一般会計から必要な金額を繰り入れることができることとしております。なお、この繰り入れ金については、後日、その繰り入れ金相当額に達するまでの金額を予算で定めるところにより一般会計に繰り戻すこととしております。
次に、この会計の歳出とされるのは、石炭対策に要する費用でありますが、そのおもなものを要約いたしますと、その一は、石炭鉱業の生産の合理化、経営経理の改善及び安定並びに石炭の需要の確保または流通の合理化をはかるための事業にかかる補助金または出資金、その二は、炭鉱離職者援護のための事業にかかる補助金または炭鉱離職者に対する就職促進手当、その三は、産炭地域の振興のための事業にかかる補助金または出資金、その四は、鉱害復旧工事にかかる補助金等であります。
昭和四十二年度予算におけるこの会計の石炭対策費は約五百二十二億円であります。これは、昭和四十一年度の一般会計当初予算における石炭対策費約二百八十一億円に対して約二百四十一億円の増加となっております。
一方、この会計の歳入となる原重油関税収入は、約四百七十五億円でありまして、差額の約四十六億円は一般会計からの繰り入れによることとしております。
以上のほか、この会計の管理は大蔵大臣、通商産業大臣及び労働大臣が行なうことといたしますとともに、この会計の予算及び決算の作成提出、一時借り入れ金の借り入れ及び借りかえ、支出残額の繰り越しその他この会計の経理に関し必要な事項を定めております。
なお、この会計の終期を昭和四十五年度末と定めておりますが、これは、石炭鉱業合理化臨時措置法に定める石炭鉱業合理化基本計画の目標年度及び関税暫定措置法に定める原重油関税の暫定税率の適用期限を昭和四十五年度末とするようこれらの法律の改正案を今国会に提出し、または近く提出する予定でありまして、これらの目標年度及び適用期限とこの会計の終期を合わせる趣旨であります。
また、昭和四十二年度におきましては、この会計の予算が成立するまでの間は暫定予算が施行されることになりますので、昭和四十二年度の予算が成立して暫定予算が失効することとなっな場合には、同年度の一般会計暫定予算に基づく支出または債務の負担で石炭対策に要する費用にかかるものは、同年度のこの会計の予算に基づいてしたものとみなし、かつ、暫定予算期間中に収入した原重油関税収入は、この会計の歳入とみなすこととしております。
第55回国会衆議院大蔵委員会議録第8号6頁(昭和42年4月28日)〔小沢辰男政府委員発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=105501045)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。