所得税法の一部を改正する法律案
参議院 大蔵委員会
昭和44年法律第14号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院大蔵委員会
- S44.2.25趣旨説明・質疑本会議 824
- S44.3.7趣旨説明・質疑大蔵委員会 9110
- S44.3.11質疑大蔵委員会 10323
- S44.3.14質疑・討論・採決大蔵委員会 11202
- S44.3.18委員長報告・討論・採決本会議 1566
- S44.4.8参議院回付案・参議院回付案同意本会議 2349
参議院大蔵委員会
- S44.3.19趣旨説明・質疑本会議 1148
- S44.3.25趣旨説明・補足説明大蔵委員会 6219
- S44.4.3質疑大蔵委員会 8271
- S44.4.4質疑・修正案・討論・採決(修正)大蔵委員会 9197
- S44.4.7委員長報告・採決(修正)本会議 1557
提案理由
福田赳夫 大蔵大臣 昭和44年2月25日所得税法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
政府は、さきに経済の安定的成長に即応する税制のあり方とその具体化の方策につきまして、税制調査会に諮問いたしたところでありますが、昨年七月、同調査会から、三年間にわたる審議の結論として、「長期税制のあり方についての答申」、「税制簡素化についての答申」及び「土地税制のあり方についての答申」、この三つの答申が提出され、さらに昨年十二月には、これらの答申の内容のうち、来年度の改正において実現すべき事項につき「昭和四十四年度の税制改正に関する答申」が提出されました。政府といたしましては、これらの答申を中心として昭和四十四年度の税制改正につきまして鋭意検討を行なってまいったのであります。
その結果、最近における国民負担の状況にかんがみ、中小所得者の所得税の負担軽減を主眼として、平年度一千八百二十五億円にのぼる所得税の減税を行なうこととし、また、当面の経済、社会情勢に即応して住宅及び土地対策の拡充合理化、公害対策の促進、原子力発電の推進、中小企業の構造改善等に資するため、税制上の諸措置を講ずるとともに、交際費の課税を強化するほか、納税者の権利救済制度の改善をはかることといたしたのであります。
今回は、これらの税制改正の一環として、所得税法の一部を改正する法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして、その大要を御説明申し上げます。
まず、中小所得者の所得税負担の軽減をはかることといたしておるのであります。すなわち、基礎控除を現在の十六万円から十七万円に、配偶者控除を同じく十六万円から十七万円に引き上げるとともに、扶養控除を現在の八万円から十万円に引き上げることとしております。この結果、夫婦と子供三人の給与所得者の課税最低限は、現在の八十三万三千円が九十三万五千円となり、十万円程度引き上げられることになるのであります。
次に、給与所得者の給与所得控除について大幅な改善を行なうこととしております。すなわち、現在、給与の年収が百十万円をこえる者については、控除額が頭打ちとなり、すべて同額となっているのでありますが、これを改めまして、年収が三百十万円に達するまでは、収入の増加に応じて給与所得控除額も増加するようにいたしたのであります。
さらに、税率につきまして、主として中堅以下の所得階層の負担軽減をはかる見地から、税率の刻みとその適用区分の改善を行なうことといたしております。
その他、ノーベル賞を非課税所得として法定し、短期譲渡所得の範囲及び予定納税を要しない者の範囲を拡大するほか、小規模企業共済掛け金を年末調整の段階で控除するなど所要の規定の整備をはかることといたしております。
以上、所得税法の一部を改正する法律案につき、その趣旨を申し上げた次第であります。(拍手)
第61回国会衆議院会議録第8号1頁(昭和44年2月25日)〔福田赳夫大蔵大臣発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106101009)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。