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閣法第62回国会 第16号成立

恩給法等の一部を改正する法律案

昭和44年法律第91号 恩給法等の一部を改正する法律
提出昭和44年12月1日 内閣
付託衆議院 内閣委員会
参議院 内閣委員会
成立
昭和44年法律第91号
審議会議 4回・発言 117(政府答弁等 34)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院内閣委員会

  1. S44.12.1趣旨説明・質疑・採決内閣委員会 156
  2. S44.12.1採決・委員長報告本会議 275

参議院内閣委員会

  1. S44.12.2趣旨説明・質疑・附帯決議・採決内閣委員会 156
  2. S44.12.2附帯決議本会議 1
  3. S44.12.2委員長報告・採決本会議 366

提案理由

床次徳二 総理府総務長官 昭和44年12月1日

ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び概要を御説明申し上げます。

 この法律案による措置の第一点は、恩給年額の増額であります。

 恩給年額につきましては、恩給審議会から恩給法第二条ノ二に規定されているいわゆる調整規定の運用の基準を示されるとともに、その運用の前提として現在の恩給年額を適正なものとする必要があるとし、その際現行の年齢によって区分されている三本建ての仮定俸給の統合をはかることが適当である旨の答申をいただきました。そこで、政府といたしましては、その答申の趣旨に基づき、物価の上昇その他諸般の事情を考慮し、その年額を、本年十月分以降、昭和四十年十月改定時の年額の四四・八%に相当する額に増額することといたしております。ただし、扶助料を受ける妻及び子並びに傷病恩給を受ける者以外の六十五歳未満の者にかかる普通恩給及び扶助料については、本年十月分から同年十二月分まで、増額分の三分の一に相当する額を停止することにいたしております。

 その第二点は、特別項症の増加恩給の年額の是正であります。

 公務傷病の程度のうち、最重症である特別項症の増加恩給の年額は第一項症の増加恩給の年額にその年額の十分の五以内の金額を加えた額といたしておりますが、この割り増し率の最高限を十分の五から十分の七に引き上げようとするものであります。

 その第三点は、特例扶助料等の支給条件の緩和であります。

 旧軍人、旧準軍人が内地等において職務に関連して負傷し、または疾病にかかり、在職期間内に死亡し、あるいは在職期間経過後、厚生大臣の指定する結核等にあっては十二年以内、その他の傷病にあっては四年以内に死亡した場合には、その遺族に対しまして特例扶助料または特例遺族年金が給されることとされております。今回の措置は、この支給条件である在職期間経過後十二年または四年以内に死亡したことという条件を廃止し、特例扶助料等の支給範囲を広げようとするものであります。

 その第四点は、長期在職者の恩給年額についての特例であります。

 実在職年の年数が普通恩給についての所要最短年限以上である者に支給される普通恩給については、その年額が六万円未満の場合には六万円、遺族に支給される扶助料については、その年額が三万円未満である場合には三万円としておりますが、これを、普通恩給の年額が九万六千円未満のものにあっては九万六千円に、扶助料の年額が四万八千円未満のものにあっては四万八千円にそれぞれ引き上げようとするものであります。

 その第五点は、傷病年金を併給されている加算恩給についての特例であります。

 加算年を算入して初めて普通恩給についての所要最短年限に達する者に支給される普通恩給の年額は、その者の年齢が七十歳以上である場合を除き、その年限に不足する年数に応じて減額されておりますが、この加算年を算入することによる普通恩給を受ける者が、傷病年金を併給されている場合には、七十歳以上の者と同様にこの減額を行なわず、実在職年の年数が普通恩給についての所要最短年数である場合の年額の普通恩給を支給しようとするものであります。

 その第六点は、扶養家族加給額等の増額であります。

 傷病恩給にかかる扶養家族加給及び公務関係扶助料にかかる扶養遺族加給の年額は一人につき一律四千八百円といたしておりますが、これを、妻については一万二千円に、妻以外の加給対象者については一人に限り七千二百円にそれぞれ引き上げようとするものであります。

 その第七点は、未帰還公務員の退職時期の制限の廃止であります。

 未帰還公務員につきましては、昭和二十八年七月三十一日において普通恩給についての所要最短年限に達している場合には同日、同日後その年限に達することとなる場合には、その年限に達した日にそれぞれ退職したものとみなし、その在職年を計算することとしておりますが、これを現実に公務員としての身分を保有していた帰国または死亡の日までの年数はすべて恩給の基礎在職年に算入しようとするものであります。

 その第八点は、旧軍人の仮定俸給の是正であります。

 普通恩給の年額計算の基礎となっている実在職年の年数が、普通恩給についての所要最短年限以上である旧軍人にかかる普通恩給または扶助料の年額の基礎となる仮定俸給については、旧文官の恩給との均衡等を考慮し、准士官以下は三号俸、尉官は二号俸、佐官以上は一号俸それぞれ是正しようとするものであります。

 その第九点は、元一般官公署の公務員であった琉球諸島民政府職員の在職期間の通算等であります。

 終戦時において元一般官公署の公務員であった者が、その後琉球諸島民政府職員となった場合には、その職員期間を公務員期間に通算することとするとともに、普通恩給権を有する旧外地官公署職員が琉球諸島民政府職員となった場合においても、その職員としての在職期間を公務員期間に通算しようとするものであります。

 その第十点は、傷病恩給症状等差の是正であります。

 傷病恩給症状等差調査会の報告の趣旨にかんがみまして、傷病恩給の査定の基準となる症状等差を規定いたしました恩給法別表の改正を行ない、本年十月から新しい基準に従い、その改善をいたそうとするものであります。

 右の措置のほか、一の増額措置に伴いまして恩給外の所得による普通恩給についての停止基準を改めますとともに、その他所要の改正をいたすことといたしております。

 なお、以上述べました措置は、昭和四十四年十月一日にさかのぼって実施することといたしております。

 以上が、この法律案の提案の理由及び概要でありますが、この法律案は、前国会に提案した内容を変更することなく提案するものであります。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。

第62回国会衆議院内閣委員会議録第1号1頁(昭和44年12月1日)〔床次徳二総理府総務長官発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

参議院 内閣委員会昭和44年12月2日

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106201016)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。