下水道法の一部を改正する法律案
参議院 建設委員会
昭和45年法律第141号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院建設委員会・産業公害対策特別委員会地方行政委員会法務委員会社会労働委員会農林水産委員会商工委員会運輸委員会建設委員会連合審査会
- S45.12.3趣旨説明建設委員会 110
- S45.12.4質疑産業公害対策特別委員会地方行政委員会法務委員会社会労働委員会農林水産委員会商工委員会運輸委員会建設委員会連合審査会 1225
- S45.12.5質疑産業公害対策特別委員会地方行政委員会法務委員会社会労働委員会農林水産委員会商工委員会運輸委員会建設委員会連合審査会 2371
- S45.12.8質疑建設委員会 2264
- S45.12.9質疑・修正案・修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議建設委員会 3211
- S45.12.10委員長報告・採決(修正)・修正案・附帯決議本会議 773
参議院建設委員会・公害対策特別委員会、地方行政委員会、法務委員会、社会労働委員会、農林水産委員会、商工委員会、運輸委員会、建設委員会連合審査会
- S45.12.10趣旨説明・補足説明建設委員会 311
- S45.12.11質疑公害対策特別委員会、地方行政委員会、法務委員会、社会労働委員会、農林水産委員会、商工委員会、運輸委員会、建設委員会連合審査会 1316
- S45.12.12質疑公害対策特別委員会、地方行政委員会、法務委員会、社会労働委員会、農林水産委員会、商工委員会、運輸委員会、建設委員会連合審査会 2349
- S45.12.15衆議院修正部分趣旨説明・質疑・議案(衆議院修正部分)建設委員会 4207
- S45.12.17質疑・採決・附帯決議建設委員会 5226
- S45.12.18採決・委員長報告本会議 797
- S45.12.18附帯決議本会議 1
提案理由
根本龍太郎 建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長 昭和45年12月3日ただいま議題となりました下水道法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
最近における急速な都市化の進展に対処して都市の計画的な整備をはかるためには、特に立ちおくれておるわが国の下水道の整備を推進することが現下の急務であると考えられます。
また、最近都市地域における河川、湖沼あるいは海域などの公共用水域の水質の汚濁による公害問題はきわめて深刻であり、政府においても、これら公共用水域の水質の汚濁に対処するため、公害対策基本法に基づき、公共用水域の水質汚濁にかかる環境基準を定めるとともに、鋭意その達成につとめているところでありますが、このためには、下水道の整備が必要不可欠なものと考えられます。
このような下水道に関する諸般の事情を考慮し、下水道の整備の円滑化とその管理の適正化をはかり、もって都市環境の改善と公衆衛生の向上に寄与し、あわせて水質の保全に資するための措置を講ずることといたしました。
以下この法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、下水道法の目的として、公共用水域の水質の保全に資することを明らかにするとともに、水質保全の目的を達成するため、公共下水道は終末処理場を有するか、または流域下水道に接続することを要件といたしました。
第二に、公害対策基本法に基づき、水質の汚濁にかかる環境基準が定められた水域または海域について、都道府県は、建設大臣の承認を受けて、その環境基準を達成するため、流域別下水道整備総合計画を定め、その流域における下水道の整備は、流域別下水道整備総合計画に適合したものでなければならないものといたしました。
第三に、流域下水道に関する規定を整備し、流域下水道は、もっぱら地方公共団体が管理する下水道により排除される下水を受けて、これを排除及び処理する下水道で、原則として都道府県が管理するものとし、その設置、改築等の管理に関し、所要の規定を設けることといたしました。
第四に、政令で定める量または水質の下水を公共下水道に排出する者は、その量及び水質を公共下水道管理者に届け出るとともに、その水質の測定を義務づけることといたしました。
第五に、終末処理場における下水の処理が開始された区域内で、くみ取り便所が設けられておる建築物の所有者は、処理開始後三年以内に水洗便所に改造しなければならないものとするとともに、市町村は水洗便所に改造する者に対し、また、国は市町村に対し、それぞれ資金の融通等につとめるものといたしました。
第六に、下水道使用料について、水量のみならず、水質に応じて使用料が徴収できることを明らかにいたしました。
第七に、都の特別区も、都と協議して、主としてその住民の用に供する下水道の設置、改築等の管理を行なうことができることといたしました。
以上のほか、下水道を維持管理する者の資格要件、除害施設等の検査のための立ち入り等について、所要の規定の整備をすることといたしております。
以上が、この法律案の提案理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決いただきますようお願いいたします。
第64回国会衆議院建設委員会議録第1号5頁(昭和45年12月3日)〔根本龍太郎建設大臣発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の運営にあたり、左の諸点について、特段の考慮を払うべきである。
一下水道の極端な立遅れと公害、災害等弊害の多発化の最大の原因は、膨大な下水道設置費を負担する地方公共団体の財源難にある。緊急課題である下水道整備の促進をはかるため、国は次の財源措置に努めるとともに、下水道設置費の負担区分を明確化するよう努めること。イ 現行公共下水道十分の四、流域下水道十分の五、都市下水路三分の一を公共下水道、流域下水道各四分の三、都市下水路二分の一の方向で大幅に引き上げること。ロ 現行幹線管渠、終末処理場等限定された補助対象を改め、地方公共団体が設置する下水道施設を、公共下水道、流域下水道、都市下水路の区別なく、すべてを対象とすること。また、補助の採択にあたっては、基準を政令で設け差別なくすみやかに措置すること。ハ 地方公共団体の起債に対しては、起債枠を拡大するとともに、政府債、公庫債ともに、償還期限、据置期限の延長、利率の引下げ等大幅な条件緩和を図ること。ニ 国の財源負担の強化に伴い、受益者負担金制度は検討することとし、当面、一般需要者の大幅軽減に努力すること。
二政令で定める悪質な下水を排出する者に対し、その量または質の排出基準を厳守させ、事前に予防効果を確保するため、届出制を許可制に改める検討をすすめるとともに、当面、届出制に対しても厳しい事前調査、改善命令等の措置のもとで許可制と等しい権限を地方公共団体に確保させるようにすること。
三水質汚濁防止を確立するため、ばらばらな公害行政を改め、国は一元的な機関のもとで強力に監視指導体制を確立するように努めること。
四国又は公共団体は水洗便所の改造義務を課せられる者に対し、融資措置にとどまらず、改造費の三分の一程度を負担し、また、生活困窮者に対して全額を負担できるよう努力し、その助成措置をとる地方公共団体に対し、補助、融資等充分な資金を保証するよう努力すること。
政府は、本法の施行にあたり、下水道の整備を緊急かつ計画的に実施するため、左の諸点について、万全の措置を講ずべきである。
一流域別下水道整備総合計画の策定を急ぎ、実施のための事業費を確保し、地方公共団体に対する補助対象範囲の拡大、補助率の引上げ、起債の拡充等財政援助の強化に努めるとともに、受益者負担金制度を検討し、当面、一般需要者の大幅軽減に努めること。
一下水道整備にともなう水需要の増大に対処するため、下水道処理水の再利用を含む総合的な用水確保対策を早急に樹立すること。
一下水並び汚泥の処理等に関する技術開発を積極的に推進すること。
一国及び地方公共団体の執行体制の整備を図るとともに、下水道技術者の養成、確保に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106401016)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。