日本万国博覧会記念協会法案
衆議院 大蔵委員会
昭和46年法律第94号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
中川一郎 政府委員(大蔵政務次官) 昭和46年3月25日次に、日本万国博覧会記念協会法案につきまして、御説明申し上げます。
「人類の進歩と調和」という統一テーマのもとに開催された日本万国博覧会は、アジアで初めての開催であることに加えて、世界の七十七カ国が参加し、入場者総数六千四百二十二万人という史上空前の記録を残して、無事終了いたしました。この間、平和と文明の進歩に努力する各国の姿が広く理解され、文化と産業の成果が相互に伝えられたことは、わが国の国際交流の発展に新しい息吹きを与えたものとして、高く評価されるところであります。
このように、日本万国博覧会は大成功のうちに閉幕いたしましたが、これが真の意味において有終の美を飾るためには、そのあと地や施設を今後りっぱに活用していくこともまた重大な課題であります。万国博覧会会場のあと地は、諸外国の例を見ても貴重な国民的財産というべき性格のものとなっており、かつ、その位置、規模などに照らしても、あと地の利用いかんは、地元近畿地方はもとより、日本の将来にとっても、重要な意味を持つものと考えられます。また、日本万国博覧会の開催運営に当たった財団法人日本万国博覧会協会は、その目的を達成し近く解散することになりますが、同博覧会の運営の結果生じた剰余金につきましても、これを国民全体のものとして、その運用については特に慎重な配慮が必要とされるところであります。
このような状況にかんがみ、政府といたしましては、大蔵大臣を担当大臣として広く各界の意見を聞くとともに、関係者とも十分話し合い、慎重に検討した結果、日本万国博覧会の残したこれらの財産は、大成功をおさめた同博覧会を記念し、その成果を長く後世に伝えるような事業に活用することが適当であると判断するに至りました。
このため、政府は、あと地を記念公園として整備運営するとともに、記念基金を設けて管理する等の事業を有効かつ適切に行なう管理主体として、日本万国博覧会記念協会を設立する必要を認めまして、ここに、この法律案を提出した次第であります。この記念協会には国の財産が一部出資されるほか、その業務の内容も多分に公共的性格を有しておりますので、これを法律に基づいて設立することとし、国の監督下に置いて、その適正な運営の確保をはかることとしたものであります。
以下、この法律案につきまして、その大要を御説明申し上げます。
まず第一に、記念協会の設立につきましては、学識経験を有する者及び同協会の行なう事業に関し密接な関係を有する地方公共団体の長五人以上が発起人となって、大蔵大臣に設立の認可申請を行なうこととし、大蔵大臣は、その申請の内容を審査いたしまして、日本万国博覧会を記念するにふさわしい事業を適切に行なうことが確実であると認めるときは、その設立を認可することとなっております。
第二に、記念協会の資本金は、政府及び地方公共団体から出資される財産に相当する金額となっており、政府は、協会設立の際国の有するあと地内の不動産及びその他財産を出資することとなっております。
第三に、記念協会の行なう主たる業務として、第一は、あと地を緑地として整備し、これに各種の文化的施設を設置するとともに、これらの施設を運営することであります。第二は、財団法人日本万国博覧会協会から承継した財産の一部をもって設ける日本万国博覧会記念基金を管理し運用することであります。
第四に、記念協会の役員として、会長、副会長、理事長、理事及び監事を置くこととし、これらの役員は、定款の定めるところに従って選任され、その選任には大蔵大臣の認可を要することとしております。また、運営に関する重要事項を審議する機関として、同協会に評議員会を置くことといたしております。
なお、記念協会に対する監督は、大蔵大臣が行なうこととしております。
以上が、コンテナーに関する通関条約及び国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物の国際運送に関する通関条約(TIR条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律案外一法律案の提案の理由及びその概要であります。
何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようお願いいたします。
第65回国会衆議院大蔵委員会議録第25号6頁(昭和46年3月25日)〔中川一郎政府委員発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106501096)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。