昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案
衆議院 大蔵委員会
昭和47年法律第81号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院大蔵委員会
- S47.5.30趣旨説明大蔵委員会 32200
- S47.5.31質疑大蔵委員会 33177
- S47.6.2質疑・採決・附帯決議大蔵委員会 3442
- S47.6.2委員長報告・採決・附帯決議本会議 3554
参議院内閣委員会
- S47.6.9趣旨説明内閣委員会 19186
- S47.6.12質疑・採決・附帯決議内閣委員会 20243
- S47.6.16附帯決議・採決・委員長報告本会議 21156
提案理由
田中六助 政府委員(大蔵政務次官) 昭和47年5月30日ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。
この法律案は、国家公務員公済組合法等の規定により支給されている退職年金等につきまして、このたび別途本国会に提出されております恩給法等の一部を改正する法律案による恩給の額の改定措置に準じて年金額を引き上げることとするほか、外国政府職員等の期間の組合員期間への通算条件の緩和、長期在職した者にかかる退職年金等の最低保障額の引き上げ等の措置を講ずるとともに、琉球諸島民政府職員にかかる年金につき所要の改善を行なおうとするものであります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一に、旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法及び旧国家公務員共済組合法に基づく年金並びに現行の国家公務員共済組合法に基づく退職年金等のうち昭和四十五年三月三十一日以前に給付事由が生じたものにつきまして、恩給における措置にならい、昭和四十七年十月分以後、昭和四十六年十月に実施した年金額改定の基礎となった俸給を一〇・一%増額すること等により年金額を引き上げることといたしております。
第二に、長期在職した者にかかる退職年金または遺族年金及び廃疾年金につきまして、恩給における措置にならい、第一のように改定された額が、退職年金及び廃疾年金については十一万四百円、遺族年金については、五万五千二百円に満たないときは、それぞれ十一万四百円または五万五千二百円をもって当該年金額とすることといたしております。ただし、六十五歳以上の年金受給者及び六十五歳未満の妻、子または孫である遺族年金受給者につきましては、その十一万四百円または五万五千二百円をそれぞれ十三万四千四百円または六万七千二百円とすることといたしております。
第三に、外国政府職員等の期間の組合員期間への通算につきまして、恩給における措置にならい、昭和二十年八月八日まで外国政府職員等として勤務していた者に限ることとされていますが、昭和二十年八月八日前に外国政府職員等を退職し、引き続いて公務員となって同日まで勤務していた者についても、その外国政府等に勤務していた期間を組合員期間に通算することといたしております。
第四に、日本赤十字社の救護員期間の組合員期間へみ通算につきまして、恩給における措置にならい、その救護員となる前に普通恩給の最短恩給年限に達しないこと等の制限が付されていますが、その制限措置を廃止することといたしております。
第五に、琉球諸島民政府職員として在職した雇用人相当の者につきまして、その雇用人相当の者として在職した期間等を旧国家公務員共済組合法の組合員として在職した期間とみなし、かつ、同法の長期給付に関する部分の規定を適用したならば年金を受ける権利を有することとなる者には、沖繩復帰の日の属する月分以後、年金を支給することとする等恩給における措置にならい所要の措置を講ずることといたしております。
このほか、増加恩給の額が引き上げられること等に伴いまして、公務による廃疾年金及び公務傷病による死亡者にかかる遺族年金の最低保障額を引き上げることとする等所要の措置を講ずることといたしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその概要であります。
何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第68回国会衆議院大蔵委員会議録第32号19頁(昭和47年5月30日)〔田中六助政府委員発言・発言番号196〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
案文は、印刷してお手元に配付いたしてありますので、朗読は省略させていただきます。本附帯決議案の内容のうち、第一点ないし第三点は、昨年、本委員会で付しました附帯決議と同様のものでありまして、これらの諸点につきましては、他の諸制度との関連において、あるいは、共済制度のたてまえの上から種々複雑な問題もあろうかと思いますが、政府においては引き続き検討を加えられ、適切な措置を講ずるよう切に要望するものであります。特に、第一点の既裁定年金の実質価値保全のための具体的な対策につきましては、社会保障制度審議会からも、つとにその必要性が指摘されており、今回の法律案に対する同審議会の答申においても、「恩給は、その内容に問題があるにしても、スライド制が事実上確立している。これを基礎に検討を加えれば、共済年金としてのスライド制の早急な策定はむずかしくないはずである。」と述べられているところであります。近代福祉国家においては、年金の実質的な価値を維持するということは、当面の最大の課題でもありますので、公的年金制度調整連絡会議における検討を、従来に倍して精力的に進められ、一日も早く具体的な運用方式が確立されるよう、格別の配慮を強く求める次第であります。また、第四点につきましては、沖繩県の本土復帰に伴い、同県における国家公務員等は、本土の共済組合制度が適用されることとなり、このため、短期給付の掛け金率が、従来の医療保険の保険料率を大幅に上回ることとなるのであります。ところで、沖繩県における医療制度は著しく立ちおくれておりますので、その整備拡充が行なわれるまでの間、負担の軽減をはかる必要があると思われますので、特例措置が経過的に講ぜられるよう、前向きな検討を要望するものであります。さらに、第五点は、現在わが国でも、国民皆年金制度が実現せられておりますが、その給付内容は、区々にわたっております。これは、各制度の沿革、あるいは創設の趣旨からある程度やむを得ぬ点もあろうかと存じますが、いまやこれら制度間における整合的調整が強く求められる時期に至っております。政府においては、均衡のとれた公的年金制度を樹立するため、早急に各制度の給付内容について調整措置を講ずるよう十分努力することを強く求めるものであります。以上が、本附帯決議案の提案の趣旨であります。
政府は、次の事項について速やかに検討の上善処すべきである。
一恩給法第二条ノ二の規定については、その制定の趣旨にかんがみ、国家公務員の給与にスライドするようその制度化を図ること。
一旧軍人に対する一時恩給に関しては、引き続く実在職年が三年以上七年未満の兵に対しても支給の途を講ずること。
一旧軍人の加算年の取り扱いについて改善を図ること。
一外国政府、外国特殊法人および外国特殊機関の職員の在職期間の通算については、昭和二十年八月八日に在職していたことが要件となつているが、同日前に自己の意思によらず退職または死亡した者についても実情に即しその制限の緩和を図ること。
一今回、旧満洲拓植公社等の在外特殊法人または在外特殊機関の職員期間と公務員期間との通算措置が図られているが、なお完全通算するよう検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106801067)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。