新都市基盤整備法案
参議院 建設委員会
昭和47年法律第86号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院建設委員会・建設委員会地方行政委員会連合審査会
- S47.4.18趣旨説明・質疑本会議 2230
- S47.4.21趣旨説明建設委員会 11116
- S47.5.12質疑建設委員会 15123
- S47.5.19質疑建設委員会 1880
- S47.5.24質疑建設委員会 19189
- S47.5.31質疑建設委員会地方行政委員会連合審査会 191
- S47.6.2質疑・採決・附帯決議建設委員会 2220
- S47.6.2採決・委員長報告・附帯決議本会議 3554
参議院建設委員会
- S47.6.6趣旨説明・補足説明建設委員会 19193
- S47.6.8質疑建設委員会 20159
- S47.6.12質疑・採決・附帯決議建設委員会 21204
- S47.6.16附帯決議・委員長報告・採決本会議 21156
提案理由
西村英一 建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長 昭和47年4月18日新都市基盤整備法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
最近における人口、産業の都市集中に伴い、土地問題は、ますます緊要の課題となりつつあります。
このための対策としては、人口、産業の大都市への集中の抑制、市街化区域内の土地の有効利用の促進、地価形成の合理化、公的土地保有の拡大等の総合的施策を強力に推進するとともに、大都市及びその周辺の地域における宅地の大量かつ計画的な供給をはかる必要があります。
本法案は、大都市の周辺の地域における計画的な宅地開発を推進するため、新たな宅地開発制度を創設し、これに対処しようとするものであります。
人口集中の著しい市街地の周辺の地域における宅地開発に関する制度としては、新住宅市街地開発法による新住宅市街地開発事業及び土地区画整理法による土地区画整理事業があり、地方公共団体、日本住宅公団等によりこれらの事業が施行され、宅地の大量供給に寄与してまいりましたが、大都市及びその周辺の地域における現下の宅地需給の不均衡に対処するためには、宅地開発適地について、従来どおり、新住宅市街地開発事業及び土地区画整理事業の施行の促進をはかるとともに、さらに、交通施設等の社会資本が乏しい等の理由により健全な市街地として発展させることが困難な地域についても、大規模な宅地開発を行なう必要があり、そのため、公共施設の整備はもとより、教育施設、商業業務施設、医療施設等、居住者の生活上の必要な諸施設の整備をするための新たな措置を講ずることにより、これを宅地として供給することが必要であります。
本法案によります新都市基盤整備に関する制度は、このように大規模な宅地開発を行なうことによって、大都市における人口、産業の集中の緩和と宅地需給の均衡に資するとともに、大都市の秩序ある発展に寄与することを目的とするものであります。
次に、本法案による新都市基盤整備に関する制度の概要を申し述べます。
第一に、新都市の建設をできるだけ能率的、効果的に行なうため、新都市基盤整備事業を施行する区域を市街化区域内において都市計画として決定し、その際、施行区域の市街化のために必要な幹線道路、鉄道、地区公園等の根幹となる公共施設及び施行区域の市街地としての開発発展の中核となるべき教育施設、商業業務施設、医療施設等の福祉利便施設及びこれらの施設の機能を維持するために必要な当初定着人口を居住させる住宅施設からなる地区の配置計画を定めることといたしております。
第二に、根幹公共施設及び開発誘導地区のために必要な用地の所得については、これらの施設の効用が施行区域全体に及ぶものであることにかんがみ、施行区域内の土地の所有者等に均等に負担をきせることとし、根幹公共施設及び開発誘導地区に必要な土地の面積に対応する面積の土地を、施行区域内の各筆の土地から一定の割合を定めて均等に原則として協議によって所得し、協議によって取得できないものについて初めて収用手続を進めることができることといたしております。
第三に、施行者が必要な土地の取得を完了したときは、施行者の所有地を根幹公共施設及び開発誘導地区に集約し、その他の民有地を整理するため、土地区画整理に準じた方法で土地の区画形質の変更、土地の交換分合、公共施設の変更等を行なうことといたしております。
第四に、このようにして取得した土地の処分については、根幹公共施設用地はその管理者に、開発誘導地区内の土地は施行者がみずから開発するかまたは公的宅地開発機関に譲渡して、それぞれ開発整備が行なわれ、民有地部分については民間の宅地開発が行なわれるものであります。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
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新都市基盤整備法案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第68回国会衆議院会議録第22号14頁(昭和47年4月18日)〔西村英一建設大臣発言・発言番号22〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
案文はお手元に配付してあります。御承知のとおり、本法案は、人口集中の著しい大都市の周辺地域に建設する新都市の基盤整備に関して新たな制度を創設し、もって宅地需給の緩和等をはかろうとするものでありますが、本法の施行にあたっては、特に大規模宅地開発の関連公共施設等の建設における地方自治体の負担の軽減、開発施行区域等の地価高騰の抑制、自然環境の保全をはかった事業計画、農住都市の建設の促進、住宅団地住民のバス輸送の確保等について、政府は特段の措置を講ずる必要があると思うのであります。以上で趣旨の説明を終わります。委員各位の御賛同をお願いいたします。—————————————新都市基盤整備法案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行にあたり、次の事項について特段の措置を講ずべきである。
一大規模宅地開発及び集団的住宅建設の施行に伴って必要となる関連公共・利便施設の建設、管理等に関し、更に一層地方自治体の財政負担の軽減等をはかるため、現行制度に抜本的な改善を加え、その立法化に努めること。
二大規模宅地開発の施行区域及びその周辺地域における地価の高騰を抑制するため、土地開発公社等による土地の先買の拡大、地価公示制度の充実、公示価格を越える譲渡差益に対する課税の強化等について、積極的な施策を講ずること。
三大規模宅地開発の事業計画の策定にさいしては、特に自然環境の保全及びゆうとりのある都市空間の構成をはかるよう留意すること。
四新都市基盤整備事業の計画策定及び実施にさいしては、できる限り地元の農業関係者の意見が反映されるよう配慮すること。なお、中小規模の健全な農住都市の建設を促進するため、必要な法制の整備に努めること。
五大規模宅地開発事業を行なうにあたっては、運輸関係機関と緊密に連絡し、鉄道、バス等の運輸施設の配置に万全を期するとともに、住宅団地と最寄駅間のバス輸送の確保について十分な指導をすること。
政府は、本法の施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
一新都市基盤整備事業は、都市用水の確保について十分な見通しがある場合に限り認めること。
二開発誘導地区以外の民有地部分について、無秩序な開発を防止するため、開発許可制度の厳格な運用を図るとともに、良好な居住環境を確保するため、きびしい用途規制を行ない、かつ、建築協定等の諸制度を活用するよう指導すること。
三新都市の建設に伴う関連公共施設の整備については、開発者の負担すべき費用の範囲を明確にするとともに、地元公共団体の財政負担の軽減について抜本的な改善策を講ずること。
四新しい都市形成の基本となる行政区域の単一化について積極的な指導を行なうこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=106801100)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。