TaiLexi AI日本の判例・法令
国会審議›第71回国会›閣法第68号
閣法第71回国会 第68号成立

消費生活用製品安全法案

昭和48年法律第31号 消費生活用製品安全法
提出昭和48年2月20日 内閣
付託衆議院 商工委員会
参議院 商工委員会
成立
昭和48年法律第31号
審議会議 11回・発言 937(政府答弁等 374)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院商工委員会

  1. S48.3.6趣旨説明商工委員会 656
  2. S48.4.3質疑商工委員会 1379
  3. S48.4.4質疑商工委員会 14236
  4. S48.4.10参考人招致商工委員会 1674
  5. S48.4.17質疑・附帯決議・採決商工委員会 18169
  6. S48.4.19委員長報告・採決・附帯決議本会議 2865

参議院商工委員会

  1. S48.4.19趣旨説明・補足説明商工委員会 6188
  2. S48.4.24質疑商工委員会 7139
  3. S48.5.8質疑商工委員会 843
  4. S48.5.10質疑・採決・附帯決議商工委員会 9235
  5. S48.5.11附帯決議・委員長報告・採決本会議 1615

提案理由

中曽根康弘 通商産業大臣 昭和48年3月6日

消費生活用製品安全法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。

 近年の所得水準の向上、技術革新の進展に伴い、複雑かつ高性能な製品が次々と開発され、国民の豊かな消費生活の改善、向上に寄与してまいりました。

 その反面、消費者はこのような製品の安全性についてみずから判断できない場合も多く、これら製品の欠陥による事故や製品の安全性に関する苦情も増加する傾向にあり、遺憾ながら全体として国民の要求にこたえ得る範囲と水準において製品の安全性が確保されているとは言いがたい現状にあります。

 このような状況にかんがみ、政府といたしましては、一昨年八月から産業構造審議会に製品の安全性確保のための施策について審議をお願いし、慎重な御検討をいただきました結果、昨年十二月に、施策の内容につき答申を得ましたので、ここにその趣旨に沿って消費生活用製品安全法案を提出することといたした次第であります。

 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。

 第一は、特定製品の製造及び販売の規制であります。

 主として一般消費者の生活の用に供される製品のうち、特に安全性の見地から問題のあるものを特定製品として指定し、これらについて国が安全基準を定め、これに適合したものでなければ販売してはならないこととしております。

 この規制を担保するため、特定製品についての検定及び製造事業者の登録、型式承認制度等を設けるとともに、万一危険な特定製品が出回った場合におきましては、当該製品の回収をはかる等の措置をとるべきことを命ずることができるよう、規定の整備をいたしております。なお、他法令により安全性の見地からすでに十分な規制が行なわれている製品は、本法の適用の対象としない等他法令との二重規制を防ぐための措置を講じております。

 第二は、製品安全協会に関する規定であります。

 協会は、この法律に基づき、消費生活用製品の安全性について学識経験を有する者が発起人となり、通商産業大臣の認可を受けて設立されるものであります。

 この協会には、第一に、国の監督のもとに、特定製品の検定等の事務を行なわせることとしております。第二にこの協会は、製造事業者等の申し出を受けて自主的に消費生活用製品の安全性の認定を行なうこととし、万一その製品の欠陥により事故が発生した場合には、その被害者に対し、損害賠償が簡易、かつ、確実に支払われるような被害者救済制度を設けることとしております。

 その他本法案におきましては、特定製品以外の消費生活用製品についても、一定の要件のもとに、危険な製品の回収等緊急の措置を講ずることができることとしております。

 以上申し述べました本法案に基づく施策は、製品による消費者の生命または身体に対する危害の発生を未然に防止し、安全な消費生活の実現をはかっていく上できわめて有意義なものであり、全国の消費者からもその実現につき強い要望が出されているところであります。

 このような状況にかんがみ、ぜひとも本法案の制定をはかることが必要であると信ずる次第であります。

 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。

 何とぞ慎重御審議の上御賛同くださいますようお願い申し上げます。

第71回国会衆議院商工委員会議録第6号9頁(昭和48年3月6日)〔中曽根康弘通商産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 商工委員会昭和48年4月17日

政府は、本法施行にあたり、国民の安全な消費生活の実現・向上を図るため、次の事項について適切な措置を講ずべきである。

一消費生活用製品について出来る限り多く特定製品として指定するとともに、関係試験検査機関の有機的活用を図るなど検査体制を整備拡充すること。

一製品の欠陥に起因する危害の発生について事業者等による届出又は通報の制度化、試買検査、定期検査の効率的な実施及びモニター制度の拡充等により監視体制を確立すること。

一製品安全協会が消費者の立場に立つてその業務を行なうため、協会への民間出資、役員及び評議員の選任等について十分配慮し、協会の被害者救済制度に製造事業者が多数加入するよう指導すること。

一被害者救済制度については財産の損害も対象に加え、損害がてん補される最高限度額及び製品安全協会が交付する資金の額を引上げるようつとめること。

一危害防止命令、緊急命令の発動にあたつては、一般消費者の安全を確保するため、これを弾力的に運用し、その結果等を公表すること。

一中小製造事業者に対し、安全性に関する指導に努め、税制・金融上の助成措置を強化すること。

一安全マーク及び製品の使用方法等について簡潔明瞭に表示し、安全マークに対する信頼性を高めるよう指導すること。

一消費生活用製品の安全性に関する情報の提供及び啓発活動を積極的に促進する一方、消費者の意見を反映させるため製品安全及び家庭用品品質表示審議会、製品安全協会に積極的に消費者を参加させ消費者の自主的活動の健全な発達を図ること。

一既存の関係諸法令の対象製品についても本法と均衡ある措置をとり得るよう検討を加えること。

参議院 商工委員会昭和48年5月10日

政府は、本法施行にあたり、消費者保護、とくに危害防止対策の万全を期するため、次の事項について適切な措置を講ずべきである。

一定期検査等の効率的な実施により、製品の欠陥に起因する危害の発生を未然に防止するとともに、事業者等による事故報告システム化等により速やかなる事後措置をとること。

一危害防止命令、緊急命令の発動にあたつては、一般消費者の安全を確保するため、これを弾力的に運用し、その結果を公表する等により、事業者の製品回収等に努めること。

一消費者の意見を十分に反映させるため主務大臣に対する申出の規定の活用をはかるとともに、製品安全及び家庭用品品質表示審議会、製品安全協会に積極的に消費者を参加させること。

一被害者救済の万全を期するため、諸外国の事例にならい集団訴訟制度等の検討を行なうこと。

一電気用品取締法、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律等既存の関係諸法令の対象製品についても本法と均衡ある措置をとり得るよう速やかに検討すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107101068)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。