雇用対策法及び雇用促進事業団法の一部を改正する法律案
衆議院 社会労働委員会
昭和48年法律第107号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院社会労働委員会
- S48.6.5趣旨説明社会労働委員会 23328
- S48.6.26質疑社会労働委員会 3465
- S48.6.29質疑社会労働委員会 37221
- S48.7.3質疑・修正案・修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議社会労働委員会 38103
- S48.7.3委員長報告・修正案・採決(修正)・附帯決議本会議 4950
参議院社会労働委員会
- S48.7.5議案(衆議院修正部分)社会労働委員会 17229
- S48.9.13衆議院修正部分趣旨説明・趣旨説明・質疑・採決・附帯決議社会労働委員会 24147
- S48.9.14委員長報告・採決本会議 3319
- S48.9.26附帯決議本会議 1
提案理由
加藤常太郎 労働大臣 昭和48年6月5日ただいま議題となりました雇用対策法及び雇用促進事業団法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
最近における雇用の動向から見ますと、特に高年齢者、心身障害者等に関する雇用対策の充実をはかる必要があります。
すなわち、高年齢者につきましては、雇用が全体的に改善された中で、なお就職が困難な状況にありますが、特に、五十五歳を中心とする定年制は、高年齢者の生活の安定やその能力の有効発揮にとって、少なからざる障害となっております。今後、労働力人口の高齢化が急速に進むことを考慮いたしますと、高年齢者の職業の安定をはかることがますます重要となってきていると考えます。
次に、心身障害者の雇用の状況は、健常者の場合に比べ、依然として改善がおくれておりますので、心身障害者に職業の場を提供し、健常者とともに社会経済活動に参加する機会を拡大することが肝要であると考えます。
また、工業の再配置を推進するにあたりましては、工場の施設等の移転と並んで労働者の移転が円滑に行なわれるようにすることが必要であると考えます。
このような事情にかんがみ、政府といたしましては、雇用審議会にはかり、その答申を得て、この法案を作成し、提案した次第であります。
次に、その内容の概要を御説明申し上げます。
第一は、高年齢者の職業の安定をはかるための施策を充実することであります。その一は、国が、定年の引き上げの円滑な実施を促進するために必要な施策を充実するとともに、定年の引き上げを促進するため、関係者に対し資料の提供その他の援助を行なうことであります。
その二は、一定年齢未満の年齢を定年としている事業所の事業主に対して、定年に達する労働者の再就職援助計画の作成と再就職援助担当者の選任を行なわせるとともに、国としても、職業訓練等の実施により、定年に達する労働者の再就職を促進するようにつとめることであります。
第二は、心身障害者の職業の安定をはかるための施策の一環として、雇用促進事業団が、心身障害者を多数雇用する事業所の事業主に対して、その事業の用に供する施設の設置等に要する資金の貸し付けを行なうことであります。
第三は、工業の再配置に伴う労働者の移転の円滑化をはかるための施策の一環として、雇用促進事業団が、工場の移転に伴い住居を移転するために宿舎を必要とする労働者に対して、移転就職者の利用に支障がない限り、移転就職者用宿舎を貸与することができるものとすることであります。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第71回国会衆議院社会労働委員会議録第23号39頁(昭和48年6月5日)〔加藤常太郎労働大臣発言・発言番号326〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について努力すること。
一定年の引上げをすみやかに実現するよう、必要な財政上の施策を充実することその他関係者に対する積極的な指導援助を行なうこと。
一定年到達者の再就職援助計画の作成及び再就職援助担当者の業務については、定年に達する労働者及び関係労働組合と協議し、その意向を尊重して行なわれるよう配慮すること。
一定年到達者に限らず、広く高年齢労働者の職業の安定のため、職業訓練の充実、職業紹介の体制の整備等の措置を講ずること。
一失業保険制度の抜本的改善について早期に検討を行ない、その際福祉施設のあり方についても明確にするとともに、雇用対策に関する一般会計予算の充実に努めること。
一心身障害者の雇用を促進するため、雇用率の実効性の確保、雇用促進のための援助策の充実等に努めること。
一心身障害者を多数雇用する事業所に対して、官公需についての受注の機会が確保されるように努めること。
一移転就職者用宿舎については、入居期間の延長及び間取りの改善を図り、実情に即した運営に努めること。
改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たり、次の事項について努力すること。
一定年の引上げがすみやかにひろく実現されるよう、必要な財政上の施策を充実することその他関係者に対する積極的な指導援助を行なうこと。
一定年到達者の再就職援助計画の作成及び再就職援助担当者の業務については、定年に達する労働者及び関係労働組合と協議し、その意向を尊重して行なわれるよう配慮すること。
一定年到達者に限らず、広く高年齢労働者の職業の安定のため、職業訓練の充実、職業紹介の体制の整備等の措置を講ずること。
一失業保険制度の抜本的改善について早期に検討を行ない、その際、福祉施設のあり方についても明確にするとともに、雇用対策に関する一般会計予算の充実に努めること。
一心身障害者の雇用を促進するため、雇用率の実効性の確保、雇用促進のための援助策の充実等に努めること。
一心身障害者を多数雇用する事業所に対して、官公需についての受注の機会が確保されるように努めること。
一移転就職者用宿舎については、入居期間の延長及び間取りの改善を図り、実情に即した運営に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107101089)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。