TaiLexi AI日本の判例・法令
国会審議›第72回国会›閣法第29号
閣法第72回国会 第29号成立修正あり

奄美群島振興特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律案

昭和49年法律第9号 奄美群島振興特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律
提出昭和49年2月5日 内閣
付託衆議院 地方行政委員会
参議院 地方行政委員会
成立
昭和49年法律第9号
審議会議 8回・発言 631(政府答弁等 270)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院地方行政委員会

  1. S49.2.8趣旨説明地方行政委員会 515
  2. S49.2.19補足説明・質疑地方行政委員会 878
  3. S49.2.26派遣委員報告・質疑地方行政委員会 9156
  4. S49.2.28質疑・修正案・修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議地方行政委員会 10133
  5. S49.3.14委員長報告・採決(修正)・修正案・附帯決議本会議 1724

参議院地方行政委員会

  1. S49.3.5趣旨説明・補足説明地方行政委員会 49
  2. S49.3.22衆議院修正部分趣旨説明・派遣委員報告・質疑・議案(衆議院修正部分)地方行政委員会 540
  3. S49.3.26質疑・採決・附帯決議地方行政委員会 6220
  4. S49.3.27採決・委員長報告本会議 1419
  5. S49.4.10附帯決議本会議 1722

提案理由

町村金五 自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官 昭和49年2月8日

ただいま議題となりました奄美群島振興特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。

 奄美群島につきましては、昭和二十八年の本土復帰以来、復興計画及び振興計画に基づき各般の事業を実施し、これにより群島の基盤整備と主要産業の振興をはかってまいったところであります。

 しかしながら、奄美群島をめぐる諸条件は依然としてきびしく、住民の生活水準はなお本土との間に相当の格差があります。今後、国土の均衡ある発展と地域の特性に応じた開発を推進するためにも、奄美群島の特性と発展可能性を生かし、積極的な社会開発と産業振興を進める必要があります。このような見地から、新たに総合的な振興開発計画を策定し、これに基づく事業を推進する等の特別措置を引き続き講ずる必要があると存ずるのであります。

 また、小笠原諸島につきましては、昭和四十三年の本土復帰以来、復興計画に基づき事業を実施してまいったところでありますが、同諸島がきわめて隔絶した外海離島であり、台風、季節風も多く、輸送力、労働力も不足し、工事用水にも事欠いた等の同諸島の特殊事情のため、計画の実施がおくれており、また、これに伴い旧島民の帰島も計画を大幅に下回っております。さらに、計画策定後の社会経済情勢の変化に対応するためにも、復興計画の計画期間を延長し、これに基づく事業を引き続き推進してまいる必要があると存ずるのであります。

 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。

 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。

 まず、奄美群島振興特別措置法の一部改正につきましては、第一に、題名を奄美群島振興開発特別措置法に改め、目的について規定の整備を行なうとともに、法律の有効期限を昭和五十四年三月三十一日まで延長することといたしております。

 第二には、新たに昭和四十九年度を初年度として五カ年にわたる振興開発計画を策定することとし、その内容について所要の規定の整備をはかっております。

 第三に、振興開発計画に基づく事業に要する経費について、国の負担または補助の特例の規定を整備し、国の負担または補助の割合について必要な改正を行なっております。

 第四に、奄美群島振興審議会及び奄美群島振興信用基金の名称を、それぞれ奄美群島振興開発審議会及び奄美群島振興開発基金に改め、かつ、同基金の業務内容について、融資対象事業の拡大をはかる等の整備を行なっております。

 次に、小笠原諸島復興特別措置法の一部改正につきましては、復興計画の計画期間を十カ年とするとともに、この法律の有効期限を昭和五十四年三月三十一日まで延長することといたしております。

 以上が、奄美群島振興特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。

 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

第72回国会衆議院地方行政委員会議録第5号6頁(昭和49年2月8日)〔町村金五自治大臣発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 地方行政委員会昭和49年2月28日

政府は、本法の施行にあたり、次の諸点に留意し、奄美群島の振興開発および小笠原諸島の復興に遺憾なきを期すべきである。

一奄美群島振興開発計画の策定にあたっては、地元市町村の意見を十分に反映させるとともに、その計画に基づく事業の実施については、関係各省庁間の連繋を密にし、重点的かつ効率的な推進を図り、計画期間内に本法の目的を達成するように努めること。なお、計画期間後も諸格差が是正されない場合はさらに検討を加え、その結果に基づき必要な措置を講ずること。

一奄美群島の振興開発事業については、補助採択基準の緩和等、十分な予算措置を講ずるとともに、補助単価は同群島の特殊事情に即応した適正なものとし、超過負担を生ずることのないように努めること。また、振興開発にかかる地元負担については、引き続き、起債の特別枠の確保及び充当率の引き上げを図ること。

一奄美群島の特性に即した産業の振興を図るため、引き続き、大島紬などの伝統産業、さとうきびなどの地場産業の保護育成を図り、その振興を推進するとともに、豊かな自然を活かし、かつ、群島経済の発展と住民福祉の向上に結びつく観光開発をすすめる等、新しい産業を開発し、就業機会の増大と生活の安定に努めること。また、このため、国の助成措置及び奄美群島振興開発基金による金融措置の拡充強化を図ること。

一奄美群島においては、道路、港湾、空港の整備が群島住民の生活基盤に深いかかわりをもつことにかんがみ、今後、主要地方道の国道昇格、一般道路の改良・舗装の促進、港湾及び関連施設の整備等に重点をおいた交通体系の整備を図るほか、医療の確保その他社会福祉施設の充実強化を積極的に推進すること。

一奄美群島における輸送費等による離島特有の高物価問題に対処するため、港湾機能施設の充実、商業の協業化等による流通の合理化、生鮮食料品の自給率の向上等を図るとともに、本土、奄美、沖繩を通ずる国鉄航路の開設について検討すること。

一小笠原諸島の復興計画の策定にあたっては、長期的な社会経済の発展及び諸情勢の変化を慎重に検討するとともに、事業の実施については、今後における予期せざる事態に対し、国は東京都と緊密な連絡をとり、弾力的に対処するほか関係各省庁間において十分な調整を行い、その効率的な執行を図ること。

一小笠原諸島における幾多の戦後処理問題、とりわけ硫黄島における遺骨収集・不発弾処理等については、早急に現地調査を行ない、その実態と処理方針を明らかにし、国の責任においてその解決を図ること。

一小笠原諸島の復興計画期間内において、住民が安定した職業につき、豊かな生活を営みうるよう船舶、空港等各種の基盤整備を図るとともに、小笠原村が本来の自治体として、すみやかに自主的な運営ができるよう各般の施策を推進すること。なお、計画期間後も、所期の目的が達成されない場合には、さらに検討を加え、その結果に基づき必要な措置を講ずること。

一小笠原諸島の復興事業については、十分な予算措置を講ずるとともに、補助単価は、同諸島の特殊事情を考慮した適正なものとし、超過負担が生じないように努めること。

一小笠原諸島の旧島民が帰島する場合に必要な代替地等を確保するため、国は国有地の払下げ等を行うなど必要な措置を講ずること。

参議院 地方行政委員会昭和49年3月26日

政府は、本法の施行にあたり、次の諸点に配慮し、奄美群島の振興開発及び小笠原諸島の復興に遺憾なきを期すべきである。

一奄美群島の振興開発計画の策定にあたっては、地元市町村の意見を十分反映させるとともに、計画期間内に本法の目的が達成されるよう社会、経済の発展に対応する事業量を確保し、関係各省庁間の連繋を密にして、事業の効率的な推進に努めること。なお、計画期間を経過しても諸格差が是正されない場合は、さらに検討を加え、特別措置の効力の延長等必要な措置を講ずること。

二奄美群島の振興開発事業については、補助採択基準の緩和等十分な予算措置を講ずるとともに、補助単価は同群島の特殊事情に即応した適正なものとし、超過負担を生じないよう努めること。また、振興開発事業にかかる地元負担については、引き続き、起債の特別枠の確保及び充当率の引上げを図ること。

三奄美群島の特性に即した産業の振興を図るため、大島紬、製糖業の経営基盤の強化及び企業環境の整備、さとうきび、水産業等の保護育成を推進するとともに、地域経済の発展と住民福祉の向上に結びつく観光産業等を開発し、群島住民の就業機会の増大と生活の安定に努めること。なお、そのため、国の助成措置及び奄美群島振興開発基金の融資、保証業務の増強について格別の配慮をすること。

四奄美群島内における主要地方道の国道昇格、一般道路の改良舗装、港湾、空港及び通信網の整備等を促進するほか、特に海上輸送費等による離島特有の高物価問題に対処するため、本土・奄美・沖縄を連結する海上輸送体制の合理化を図り、国鉄運賃並みの輸送費が実現するよう必要な措置並びに国鉄航路の開設について検討すること。

五小笠原諸島の復興計画の策定にあたっては、社会、経済情勢の変化に対応しつつ同諸島の特性が発揮できるよう配慮し、本土との交通通信手段、産業基盤、生活基盤の整備を促進することとし、事業の実施については、国は東京都と緊密な連絡をとり、弾力的かつ効率的な執行を図ること。なお、計画期間経過後も、所期の目的が達成されない場合には、さらに検討を加え、必要な措置を講ずること。

六小笠原諸島の復興事業については、十分な予算措置を講ずるとともに、補助単価は同諸島の特殊事情を考慮した適正なものとし、超過負担を生ずることのないよう努めること。

七小笠原村が本来の自治体として、すみやかに自主的な運営ができるよう各般の施策を推進すること。

八小笠原諸島における戦後処理問題とりわけ硫黄島の遺骨収集、不発弾処理等について、早急に調査を行ない、国の責任においてその解決を図ること。

九小笠原諸島の旧島民が帰島する場合に必要な代替地等を確保するため、国有地の払下げを行なう等必要な措置を講ずること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107201029)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。