地方税法の一部を改正する法律案
参議院 地方行政委員会
昭和49年法律第19号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院地方行政委員会
- S49.2.28趣旨説明・質疑本会議 1553
- S49.3.5趣旨説明・補足説明地方行政委員会 1112
- S49.3.7質疑地方行政委員会 12153
- S49.3.8質疑地方行政委員会 13309
- S49.3.14参考人招致地方行政委員会 1457
- S49.3.15質疑地方行政委員会 15327
- S49.3.19質疑地方行政委員会 16253
- S49.3.22質疑・修正案・修正案趣旨説明・討論・附帯決議・採決地方行政委員会 17249
- S49.3.26委員長報告・採決・附帯決議本会議 2049
参議院地方行政委員会
- S49.3.22趣旨説明・質疑本会議 1329
- S49.3.26趣旨説明・補足説明地方行政委員会 6220
- S49.3.28質疑・討論・附帯決議・採決地方行政委員会 7167
- S49.3.30採決・委員長報告・附帯決議本会議 1551
提案理由
町村金五 自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官 昭和49年2月28日次に、地方税法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
明年度の地方税制の改正にあたりましては、地方税負担と地方財政の現状にかんがみまして、
第一に、個人の住民税及び事業税、小規模住宅用地にかかる固定資産税等について負担の軽減合理化をはかること。
第二に、市町村民税の法人税割及び自動車取得税の税率を引き上げ、地方税源を充実強化することをその重点といたしております。
以下、その概要について御説明申し上げます。
まず、個人の住民税につきましては、住民負担の軽減をはかるため、課税最低限を引き上げることとし、基礎控除の額を二万円、配偶者控除の額を三万円及び扶養控除の額を二万円引き上げることといたしました。
次に、事業税につきましては、個人事業者の負担の軽減をはかるため、事業主控除額を百五十万円に引き上げるとともに、中小法人に対する負担の軽減をはかるため、軽減税率の適用所得の範囲を拡大することといたしました。
また、固定資産税につきましては、二百平方メートル以下の小規模な住宅用地にかかる課税標準をその価格の四分の一の額とし、その額が昭和四十八年度の課税標準となるべき額をこえるときは、昭和四十九年度及び昭和五十年度は、昭和四十八年度の課税標準額に据え置くこととするとともに、個人の所有する非住宅用地にかかる昭和四十九年度及び五十年度の固定資産税額は、原則として前年度の課税標準となるべき額の一・五倍の額を限度として算定した税額とすることといたしました。
さらに、法人の住民税につきましては、市町村税源の充実に資するため、市町村民税法人税割の税率を一二・一%に引き上げるとともに、道府県民税法人税割の税率を五・二%に改めることとし、また、自動車取得税につきましては、地方道路財源の拡充をはかるため、自家用自動車にかかる税率を五%に引き上げることといたしております。
このほか、ガス税の税率の引き下げ、自動車取得税、電気税及びガス税の免税点の引き上げ、料理飲食等消費税の基礎控除の額の引き上げ、発電所にかかる固定資産税の課税標準の特例措置の廃止等、各税を通じて負担の適正合理化をはかるとともに、地方税制の合理化をはかるための規定の整備等所要の改正を行なうことといたしております。
以上の改正により、昭和四十九年度におきましては、個人の住民税における千七百七十三億円をはじめ、合計三千六百六十三億円の減税を行なうこととなりますが、一方、市町村民税法人税割の引き上げ等により千九百三十一億円の増収が見込まれますので、差し引き千七百三十二億円の減収となります。
次に、地方交付税法の一部を改正する法律案の趣旨について御説明申し上げます。
昭和四十九年度分の地方交付税の総額については、さきに昭和四十九年度の地方財政計画の概要で御説明申し上げましたとおり、現行の法定額から千六百八十億円を減額調整する特例規定を設けることといたしました結果、総額三兆四千百四十四億円で、前年度に対し五千七十億円、一七・四%の増加となっております。
また、昭和四十九年度の普通交付税の算定にあたっては、地方財政計画の策定方針に即応して、社会福祉水準及び教育水準の向上に要する経費の増額をはかるとともに、住民生活に直結する公共施設の計画的な整備を進めるほか、過密・過疎対策、交通安全対策、消防救急対策、消費者行政等に要する経費を充実することとしております。さらに、公有地の拡大等に資するため、土地開発基金費を設けるとともに、社会経済情勢の変動に対処して弾力的な財政運営を行なうことができるよう新たに財政調整資金費を設けることとしております。
以上が昭和四十九年度の地方財政計画の概要並びに地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法の一部を改正する法律案の趣旨であります。(拍手)
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昭和四十九年度地方財政計画についての発言並びに地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出)及び地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第72回国会衆議院会議録第15号8頁(昭和49年2月28日)〔町村金五自治大臣発言・発言番号27〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、最近における社会経済情勢の著しい変化ならびに地方財政の現状にかんがみ、地方の税源を充実強化するよう、国・地方を通ずる税源のあり方について根本的に再検討するとともに、当面、次の諸点について善処すべきである。
一住民税については、引き続き、課税最低限の引上げ等の措置を講じ、住民負担の軽減をはかること。
二中小企業者に対する税負担の軽減を引き続き検討すること。
三法人事業税の所得課税について再検討を加え、税負担の合理化をはかるよう努めること。
四地方税源とくに都市税源を充実強化するため、事務所・事業所税の創設、法人所得課税の地方の配分割合の強化に努めること。
五地方道路財源とくに市町村の道路財源の充実をはかるため、市町村の道路財源の配分割合を大幅に引き上げる等の措置を講ずるよう努めること。
六産業用電気に対する非課税措置等地方税にかかる租税特別措置を抜本的に整理するとともに、国税の租税特別措置が地方税に及ぼす影響をしや断するよう努めること。
七土地にかかる固定資産税の課税について、昭和五十一年度までに根本的な再検討を加えるとともに、大規模償却資産にかかる固定資産税の市町村の課税限度額の引上げについて、引き続き検討すること。
八国民健康保険事業にかかる国庫補助割合を大幅に引き上げることにより、国民健康保険税(料)の負担を軽減するよう努めること。
政府は、地方財政の現状にかんがみ、地方の税源拡充のため、国・地方を通ずる税源配分について抜本的に検討するとともに、当面、次の諸点について善処すべきである。
一住民負担の軽減をはかるため、住民税の所得控除等の額の引上げ等の措置を引き続き講ずること。
二中小企業者に対する税負担の軽減について引き続き検討すること。
三都市税源の拡充のため事務所・事業所税を創設し、法人所得課税の地方への配分の強化をはかるとともに、法人事業税の課税標準の合理化等についても、検討すること。
四地方道路財源とくに市町村の道路財源の充実をはかるため、必要な措置を講ずるよう努めること。
五産業用電気税の非課税措置の整理等地方税にかかる租税特別措置を縮減するとともに、国税の租税特別措置が地方税に及ぼす影響をしや断するよう努めること。
六国民健康保険事業にかかる国庫補助割合を大幅に引き上げることにより、国民健康保険税(料)の負担を軽減するよう努めること。
—————————————次に、所得税法及び災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律の一部を改正する法律案外二法律案について申し上げます。これら三法律案は、税制調査会の答申に基づき、昭和四十九年度税制改正の一環として提出されたものであります。所得税法等の一部を改正する法律案は、基礎控除、配偶者控除、扶養控除の引き上げ、給与所得控除の拡大をはかり、夫婦子二人の給与所得者の場合、課税最低限は、現行の約百十五万円より、平年度約百七十万円に引き上げるものであります。また、所得税の累進構造を緩和するため、課税所得現行二千万円以下の税率の適用所得階級区分を約一・五倍に拡大しております。その他、災害減免法を改正する等、所要の規定の整備合理化をはかっております。なお、本法施行に伴う平年度の減税額は、一兆七千二百七十億円と見込まれております。法人税法の一部を改正する法律案は、法人税の基本税率について、現行の租税特別措置法による加算を加えた三六・七五%を四〇%に引き上げる等、所要の規定の整備をはかっております。租税特別措置法の一部を改正する法律案は、法人税の基本税率の引き上げに対応して配当軽課税率を引き上げるとともに、揮発油税、地方道路税及び自動車重量税の税率を引き上げるほか、交際費支出に対する課税の強化をはかる等、既存の特別措置の整理合理化を行なう一方、貯蓄の奨励、勤労者財産形成及び住宅対策、公害対策、中小企業対策等の諸施策を進めるため所要の措置を講じようとするものであります。委員会におきましては、三案を一括して質疑を行ないましたが、別途、参考人からも意見を聴取いたしました。質疑の詳細は会議録に譲ります。質疑を終了し、三案一括して討論に入りましたところ、三案に対し、日本社会党を代表して戸田菊雄委員より、公明党を代表して多田省吾委員より、民社党を代表して栗林卓司委員より、日本共産党を代表して星野力委員よりそれぞれ反対、自由民主党を代表して河本喜久蔵委員より賛成する旨の意見が述べられました。討論を終わり、三案について順次採決の結果、いずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。なお、所得税法等の一部改正法案及び租税特別措置法の一部改正法案に対し、戸田菊雄委員より、各派共同の附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。〔副議長退席、議長着席〕—————————————次に、会社臨時特別税法案について申し上げます。本法律案は、衆議院議員村山達雄君外一名の提出によるものでありまして、最近における物価の高騰その他のわが国経済の異常な事態にかんがみ、昭和四十九年三月末に終了する事業年度から適用する会社臨時特別税を設けようとするものであります。すなわち、この特別税は、法人の各事業年度の所得に対する算出税額のうち、所得年五億円または払い込み資本金の年二〇%に相当する金額のいずれか高い金額をこえる部分に対応する金額を課税標準とし、一〇%の税率により、課税するものであります。なお、本法施行に伴う昭和四十九年度の税収額は約千七百億円と見込まれております。質疑を省略し、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して戸田菊雄委員より、公明党を代表して多田省吾委員より、民社党を代表して栗林卓司委員より、日本共産党を代表して星野力委員よりそれぞれ反対、自由民主党を代表して藤田正明委員より賛成する旨の意見が述べられました。討論を終了し、採決の結果、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。以上御報告申し上げます。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107201040)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。