漁業近代化資金助成法及び中小漁業融資保証法の一部を改正する法律案
衆議院 農林水産委員会
昭和49年法律第48号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- S49.3.6趣旨説明農林水産委員会 17237
- S49.3.12補足説明農林水産委員会 19225
- S49.3.19質疑農林水産委員会 22176
- S49.3.20質疑農林水産委員会 23249
- S49.3.26参考人招致農林水産委員会 24301
- S49.3.27質疑農林水産委員会 25319
- S49.4.2質疑農林水産委員会 27255
- S49.4.3質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 28206
- S49.4.4採決・委員長報告・附帯決議本会議 2329
提案理由
倉石忠雄 農林大臣 昭和49年3月6日次に、漁業近代化資金助成法及び中小漁業融資保証法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
漁業近代化資金制度は、昭和四十四年に制定された漁業近代化資金助成法に基づき、漁業者等に対する長期低利資金の融通を円滑にするため、漁業協同組合系統資金の活用をはかりつつ運用されておりますが、四十七年度末において、その融資残高はおおよそ七百三十億円にのぼっており、漁業者等の資本装備の高度化及び経営の近代化の推進に大きく寄与しているところであります。
一方、中小漁業融資保証保険制度は、古く昭和二十七年に中小漁業者等の資金の融通の円滑化をはかる制度として創設されたのでありますが、四十七年度末において、漁業信用基金協会の債務保証残高の合計額はおおよそ七百八十億円にのぼっており、中小漁業の振興に大きな役割りを果たしてきているところであります。
これら両制度につきましては、制度創設以来逐次改善をはかってきたところでありますが、最近における漁業者等の資金需要の大口化、多様化等の傾向に即応して、漁業者等の資本装備の高度化及び経営の近代化を一そう推進し、あわせて中小漁業の振興をはかるため、漁業近代化資金制度及び中小漁業融資保証保険制度について、所要の改善措置を講じて制度の運営に遺憾なきを期することとし、本法律案を提案した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
まず、漁業近代化資金制度の改善でありますが、これは漁業者等の資本装備の高度化及び経営の近代化を推進するために行なうものであります。
改正の第一点は、資金種類の拡大等の措置であります。すなわち、漁業近代化資金として、成育期間が通常一年以上である水産動植物の種苗の購入または育成に必要な資金を新たに加えることといたしております。また、貸し付けの最高限度額を現行の三倍に引き上げるとともに、貸し付け対象者のうち漁業及び水産加工業を営む法人の範囲を拡大することといたしております。
改正の第二点は、漁業信用基金協会への出資に対する助成措置であります。漁業近代化資金の融通の円滑化をはかるため、都道府県の基金協会への出資で、漁業近代化資金にかかるものに対し国庫助成ができることといたしております。
次に、中小漁業融資保証保険制度の改善でありますが、これは、中小漁業の振興をはかるために行なうものであります。
改正の第一点は、漁業信用基金協会の行なう債務保証制度の改善であります。すなわち、基金協会の保証対象資金に生活資金を加える等、基金協会の業務範囲を拡大するとともに、その会員資格の範囲を拡大することといたしております。また、基金協会の財務及び会計に関する所要の規定の整備を行なうことといたしております。
改正の第二点は、政府の行なう保証保険制度の改善であります。すなわち、保証保険の対象資金について、漁業経営等の改善に資する生活資金を加える等、その範囲を拡大するとともに、借入期間が政令で定める期間以上である借入金については、借入金元本のほか遅延利息以外の利息を含めた額を保険価額とすることといたしております。また、公害防止資金及び災害資金のうち主務大臣の指定するものにつきましては、保証保険にかかるてん補率を一割引き上げることとするほか、保険方式の改善等につき、所要の措置を講ずることといたしております。
改正の第三点は、中央漁業信用基金の設立等であります。改正の第一点及び第二点において申し述べましたように、中小漁業融資保証保険制度につきましては、種々の改善措置を講じ、その拡充強化をはかることといたしておりますが、これらの措置とあわせて同制度の健全かつ円滑な運営に資するため、農林中央金庫が行なう漁業近代化資金等の貸し付けについての融資保険及び漁業信用基金協会に対する資金の貸し付けの業務を行なう中央漁業信用基金の設立等について定めております。
以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
第72回国会衆議院農林水産委員会議録第17号36頁(昭和49年3月6日)〔倉石忠雄農林大臣発言・発言番号235〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たりすみやかに左記事項の実現に努めるべきである。記
一漁業近代化資金に係る基準金利については、金融情勢の変化に即応して適正な水準に設定するとともに、本制度資金の融通を円滑にするため、都道府県の行う利子補給に係る政府の助成等の増大を図る等その在り方を検討し、漁協系統金融機関の経営の安定を図ること。
二中央漁業信用基金の仕組みについて、中小漁業融資保証保険特別会計との関連を含めて検討するとともに、中央基金の出資金の充実を図るため、次年度以降においても政府の出資を継続実施すること。
三中央漁業信用基金を農林漁業団体職員共済組合法に基づく共済組合の構成団体とすることについて、農林水産業における同種の団体の取扱いと関連して検討すること。
漁業災害補償法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は本法の施行にあたり、左記事項の実現に努めるべきである。記
一本制度における共済限度額及び共済価額については、情勢の変化に即応して適切な措置を講ずるとともに、二十トン以上漁船漁業及び養殖業にも義務加入制の適用を検討する等制度全般の拡充強化を図ること。
二補助限度率を撤廃するとともに、純共済掛金の国庫補助率を引き上げる等国の助成をさらに強化すること。
三赤潮特約については、被共済者に一切負担をかけることのないように措置すること。
四養殖共済の未対象種目であるたい等の養殖業について、速やかに必要な調査を実施し、対象に取り入れること。
五漁業共済基金については、その資金貸付及び債務保証の、今後における見通しに対処して、国の追加出資等の対策を講ずること。
六漁業関係の共済制度、保険制度の統合、一元化について検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=107201050)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。