原材料の供給事情の変化に即応して行われる水産加工業の施設の改良等に必要な資金の貸付けに関する臨時措置に関する法律案
参議院 農林水産委員会
昭和52年法律第93号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- S52.11.22趣旨説明・質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 9226
- S52.11.24委員長報告・採決・附帯決議本会議 1525
参議院農林水産委員会
- S52.11.24趣旨説明・質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 8128
- S52.11.25委員長報告・採決本会議 1235
- S53.1.13附帯決議本会議 1
提案理由
鈴木善幸 農林大臣 昭和52年11月22日原材料の供給事情の変化に即応して行われる水産加工業の施設の改良等に必要な資金の貸付けに関する臨時措置に関する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
最近における外国政府による漁業水域の設定等に伴い、わが国の漁業活動は制約を受けつつあり、特に、さきの日ソ漁業交渉の結果により、北洋漁業は大幅な縮減を余儀なくされたのであります。
このような事態に対処し、政府としては、漁業者救済対策、離職者対策等各般の施策を講じつつあるところでありますが、水産加工業対策としても、すでに経営維持安定資金の融通、設備の合理化についての助成等の措置を決定しております。
しかしながら、水産加工業につきましては、基本的には、漁業水域の設定に伴う加工原材料の供給量の著しい減少に対処するため、原材料の転換、製品の転換等を図るとともに、国民に対する食用水産加工品の安定的供給の確保を図る見地から、食用としての利用度が著しく低いサバ、イワシ等の多獲性魚種を食用水産加工品の原材料として活用していくことがきわめて緊要な課題となっております。
このような観点から、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。
第一に、北洋における外国政府による漁業水域の設定等に伴う水産加工品の原材料の供給事情の著しい変化に即応して行われる水産加工施設の改良、造成または取得で政令で定める要件に該当するものに必要な長期かつ低利の資金について、政令で定める範囲内の条件で、国民金融公庫、中小企業金融公庫及び農林漁業金融公庫から、貸し付けを行うことができることとしております。
第二に、この法律は、昭和五十八年三月末までの時限立法としております。
以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
なお、本件につきましては、諸般の事情から提出がおくれ、あわただしい御審議をお願いすることを申しわけなく思っております。今後かかることのないよう十分注意する所存であります。(拍手)
第82回国会衆議院農林水産委員会議録第9号2頁(昭和52年11月22日)〔鈴木善幸農林大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。原材料の供給事情の変化に即応して行われる水産加工業の施設の改良等に必要な資金の貸付けに関する臨時措置に関する法律案に対する附帯決議(案)最近の我が国漁業をめぐる厳しい諸情勢のなかで、水産加工業もまた原料不足等により甚大な影響を受けている。我が国の漁業経営及び国民食生活の安定に大きな役割を果たしている水産加工業の重要性にかんがみ、政府は水産加工業の振興について積極的な対策を講ずるとともに、本法の施行に当たつては左記事項の実現に努めるべきである。記
一水産加工業と漁業との密接な関連性に留意して、本資金制度が適切に運営されるよう、農林漁業金融公庫をはじめ三公庫に対する所要の資金枠の確保、加工経営の実情等に即した融資条件の設定及び対象地域の指定、本資金を必要とする者に対する適正かつ迅速な貸付け等につき十分な配慮を行うこと。
二水産加工業の近代化等を促進するため、水産物流通加工センター形成事業、大規模冷蔵庫設置事業、原料魚の価格安定のための調整保管事業等の一層の充実に努めるとともに、水産加工排水処理等公害対策を積極的に進めること。
三多獲性魚種、南極海おきあみ等の食用としての利用を一層促進するため、新製品の開発、新しい食品素材としての利用を含め加工技術の開発を促進するとともに、これらの消費拡大について努力すること。
四原材料を含む輸入水産物については輸入割当制度の適切な運用により需給の安定に万全を期すること。
二百海里時代を迎え、国民のたん白食料を安定的に確保する必要性が、急速に増大しているため、漁業資源を高度に利用する水産加工業の振興が、現下の急務となつている。よつて、救府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。
一本資金制度の運用に当たつては、水産加工業の実態を十分考慮して、融資条件を可及的長期かつ低利に設定するとともに、適正かつ、迅速な融資に留意し、必要な融資枠の確保に遺憾なきを期すること。
二漁業と水産加工業との一体的な振興を図る必要性が増大している現状にかんがみ、水産加工金融の体系的整備を急ぐこと。
三中小水産加工業者の水産加工業協同組合等への組織化を促進し、零細企業者の保護育成のための構造改善を図るとともに、水産物産地流通加工センター形成事業等既存の関連事業を、一層拡充強化すること。
四原料魚の確保が水産加工業界の当面する重要課題となっている現状にかんがみ、いわし・さば等の国内産多獲性魚や、沖あみ等の未利用の資源のすり身原料化技術をはじめとする水産加工技術の開発を一層促進し、その普及に努めること。
五新たに開発された水産加工製品について、消費者の理解を深めるための施策を講ずること。
六原料魚の輸入について、国内生産者の立場にも十分配慮しつつ、輸入割当制度等の適切な運用に遺憾なきを期すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=108201013)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。