特定不況地域中小企業対策臨時措置法案
参議院 商工委員会
昭和53年法律第106号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院商工委員会
- S53.10.3趣旨説明商工委員会 24
- S53.10.18質疑・修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議・修正案商工委員会 6426
- S53.10.19委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 914
参議院商工委員会
- S53.10.19趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明・補足説明商工委員会 2304
- S53.10.20質疑・採決・附帯決議商工委員会 3260
- S53.10.20委員長報告・採決本会議 755
- S54.1.30附帯決議本会議 1
提案理由
河本敏夫 通商産業大臣 昭和53年10月3日次に、特定不況地域中小企業対策臨時措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
最近の経済情勢は、全体として、緩やかな景気回復傾向が続いておりますものの、一部の地域におきましては、構造的な不況にある業種に属する事業所に対する依存度が大きく、これらの事業所において事業規模の縮小等が行われているため、中小企業の経営の悪化、雇用不安が見られるなど、地域経済の疲弊が見られます。
政府といたしましては、このような事態に対しまして、去る八月、特定不況地域中小企業対策緊急融資制度の創設など法律的措置または予算措置を要しない事項を内容とする当面の緊急対策を講ずることとしたところでありますが、中小企業信用保険法における特定不況地域関係保証の特例等の対策につきましては、法律的措置を要するため、本法案を立案したものであります。
その概要は次のとおりであります。
まず、本法案の目的は、最近における内外の経済的事情の著しい変加により、特定の地域において、中小企業者の経営が著しく不安定になり、かつ、雇用状況が著しく悪化している状況にかんがみ、これらの中小企業者の経営の安定を図るための措置を講ずることにより、別に講じられる失業の予防、再就職の促進等の措置と相まって、これらの地域における経済の安定等に寄与することであります。
次に、本法案においては、第一に、構造的な不況にある業種を特定不況業種として政令で指定し、これら特定不況業種に属する事業を行う事業所が地域の中核的事業所であるため、これらの事業所における事業規模の縮小等により相当数の中小企業者の事業活動に著しい支障が生じている地域を特定不況地域として政令で指定します。この特定不況地域の指定に当たっては、この法律に基づく中小企業者の経営の安定を図るための措置と別に講じられる失業の予防、再就職の促進等の措置とが総合的かつ効果的に実施されることを確保するため雇用に関する状況を考慮するものとしております。
第二に、特定不況地域またはその関連市町村の区域内に事業所を有する中小企業者であって特定不況地域内の特定不況業種に属する事業所における事業規模の縮小等により事業活動に支障を生じているものは、市町村長によるその旨の認定を受けることができることとしております。
第三に、認定を受けた中小企業者に対し、種々の助成を講ずることとしております。助成の内容は、具体的には、(イ)認定中小企業者がその経営の安定を図るために必要な資金の確保、(ロ)設備近代化資金の返済猶予を行うことのほか、(ハ)中小企業信用保険につき保険限度の別枠の設定、保険料率の引き下げ、てん補率の引き上げ等の特例措置を講じ、認定中小企業者に対する金融の円滑化を図ることとしております。また、(ニ)認定中小企業者につき法人税、所得税上の欠損金の繰り戻し制度による還付及び地方税における欠損金の繰り越しについてそれぞれ特別の措置を講ずることとしております。
第四に、特定不況地域における工場の新増設の促進により中小企業者の経営の安定を図るため、必要な財政上の措置、税制上の措置を講ずるとともに、公共事業の実施に関し特定不況地域における経済の安定の見地から必要な配慮を加え、また、認定中小企業者のための下請取引のあっせんの広域にわたる効率的な実施のための助成の強化等に配慮することといたしております。このほか、関係地方公共団体においても国の施策と相まって所要の施策を実施するよう努めることといたしております。
以上が、この法案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
第85回国会衆議院商工委員会議録第2号1頁(昭和53年10月3日)〔河本敏夫通商産業大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一特定不況地域の指定は、地域の実態に応じ弾力的に行うよう措置するとともに、関係地方公共団体の意見を反映するよう配慮すること。
二認定中小企業者に対する緊急融資については、極力、融資条件の改善に努めること。—————————————
政府は、本法施行にあたり、最近における金属鉱業の実情にかんがみ、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一金属鉱業緊急融資事業が速やかに実施されるようその実施体制を早急に確立するとともに、将来、長期的な観点からこの制度の見直し、拡充を図ること。
二国内における金属鉱物資源の確保と金属鉱業の経営の安定を図るため、探鉱助成制度、税制及び備蓄制度の改善、拡充等保護育成の措置を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=108501009)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。