特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律案
衆議院 商工委員会
昭和54年法律第33号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院商工委員会
- S54.3.22趣旨説明・質疑・採決・附帯決議商工委員会 4184
- S54.3.30附帯決議・委員長報告・採決本会議 1080
提案理由
江崎真澄 通商産業大臣 昭和54年3月22日特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
近年、生活水準の向上に伴い、ガスバーナー付ふろがま等ガスを多量に消費する機器が普及するとともに、家屋の気密化が進行しているなどの事情を背景といたしまして、ガスの消費家庭におけるガスによる災害は一向に減少の兆しを見せず、その防止が今日大きな社会的課題となっております。
このような情勢に対処するため、政府といたしましては、従来からガス事業法及び液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律の運用等、ガスによる災害の防止のために種々の対策を講じているところであります。
しかしながら、ガス消費機器の設置工事の欠陥に係る一酸化炭素中毒等による死傷事故につきましては、都市ガス、液化石油ガスとも、依然として後を絶たない現状にあります。
このため、政府におきましては、通商産業大臣の諮問機関である高圧ガス及び火薬類保安審議会の一昨年八月の答申、液化石油ガス消費者保安体制のあり方及び資源エネルギー庁長官のもとで開催されたガス事業大都市対策調査会における各界有識者の御意見を踏まえ、ガス消費機器の設置工事に関する対策について検討を進めてまいりましたが、今般、ガス事業法及び液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律による保安規制を補完、充実するものとして、本法律案を提出した次第であります。
次に、本法律案の要旨につきまして御説明申し上げます。
第一は、この法律の適用対象となる特定工事についてであります。
この法律においては、ガスバーナー付ふろがま等、構造や使用状況等から見て設置または変更の工事の欠陥に係るガスによる災害の発生のおそれが多いと認められる特定ガス消費機器の設置または変更の工事を特定工事としております。
第二は、特定工事を事業として行う特定工事事業者の義務についてであります。
特定工事事業者には、特定工事を施工するときは、ガス消費機器設置工事監督者の資格を有する者に当該特定工事を実地に監督させ、またはその資格を有する特定工事事業者がみずから実地に監督すること及び特定工事を施工したときは、氏名、施工年月日等を記載した表示を付すことを義務づけております。
第三は、ガス消費機器設置工事監督者の資格についてであります。
ガス消費機器設置工事監督者の資格は、通商産業大臣またはその指定する者が行う特定工事に必要な知識及び技能に関する講習の課程を修了した者、液化石油ガス設備士又は通商産業大臣がこれらの者と同等以上の知識及び技能を有していると認めた者であることとしております。
第四は、ガス消費機器設置工事監督者の義務についてであります。
ガス消費機器設置工事監督者については、一定期間ごとに、通商産業大臣またはその指定する者が行う講習を受けること及び特定工事を実地に監督し、またはみずから特定工事を行うときは、その資格を証する書面を携帯することを義務づけております。
このほか、報告の徴収、権限の委任等所要の規定を設けるとともに、ガス事業法に消費機器の設置または変更の工事に関する技術基準適合義務に係る規定を加えることとしております。
以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第87回国会参議院商工委員会会議録第4号1頁(昭和54年3月22日)〔江崎真澄通商産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、最近の都市ガス及び液化石油ガスの流通及び消費形態の実情に対応した保安対策の充実を図るため、本法の実施に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一本法の対象となる事業者等は、広汎かつ多数にのぼることにかんがみ、本法の適切な運用を図るため、これらの者に対し本法制定の趣旨及び内容を十分周知徹底するとともに、これらの者が円滑にガス消費機器設置工事監督者の資格を取得し得るよう配慮すること。
二ガス消費機器設置工事監督者制度等の重要性にかんがみ、その速やかな発足を図るため、必要な対策を整備するよう努めること。
三既設のガス消費機器に対する調査等の一層の徹底を図ることにより、不適切な機器の改善を促進するとともに、一般消費者のガスの安全使用に関する啓蒙活動の強化、安全なガス機器、ガス漏れ警報器等、事故を未然に防止する機器の研究開発の推進及び普及の促進に努めること。
四最近におけるガス事故による第三者被害の実情にかんがみ、被害者の救済措置の充実を図る必要があるので、その具体的措置について早急に検討し、実施に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=108701049)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。