恩給法等の一部を改正する法律案
参議院 内閣委員会
昭和54年法律第54号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- S54.9.6採決・趣旨説明・附帯決議内閣委員会 119
- S54.9.7採決・委員長報告・附帯決議本会議 516
参議院内閣委員会
- S54.9.7趣旨説明・質疑・修正案趣旨説明・附帯決議・採決内閣委員会 286
- S54.9.7附帯決議・委員長報告・採決本会議 451
提案理由
三原朝雄 総理府総務長官・沖縄開発庁長官 昭和54年9月6日ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
この法律案は、最近の経済情勢にかんがみ、恩給年額を増額するとともに、戦没者等の遺族、傷病者及び老齢者の処遇の改善を図るほか、旧軍人等の加算年の恩給年額計算への算入要件の緩和等の措置を講じ、恩給受給者に対する処遇の一層の充実を図ろうとするものであります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
この法律案による措置の第一点は、恩給年額の増額であります。
これは、昭和五十三年度における公務員給与の改善を基礎として、昭和五十四年四月から、恩給年額を増額しようとするものであります。また、公務関係扶助料の最低保障額、傷病恩給の基本年額等につき、同年六月からさらに特別の増額を行い、公務扶助料については遺族加算を含み年額九十九万円を保障することといたしております。
その第二点は、普通恩給等の最低保障の改善であります。
これは、昭和五十四年四月から、長期在職の老齢者の普通恩給の最低保障額を六十四万七千円に引き上げる等、普通恩給及び普通扶助料の最低保障額を引き上げるほか、同年六月から、六十歳以上の者または寡婦加算の対象となる子を有する妻に支給する普通扶助料の最低保障額について特段の措置を講ずるとともに、さらに同年十月から、普通扶助料の最低保障に係る年齢制限を廃止しようとするものであります。
その第三点は、寡婦加算及び遺族加算の増額であります。
これは、普通扶助料を受ける妻に係る寡婦加算及び公務関係扶助料を受ける者に係る遺族加算の額を引き上げようとするものであります。
その第四点は、旧軍人等の加算年の年額計算への算入要件の緩和であります。
これは、旧軍人等の加算年を普通恩給の年額計算の基礎在職年に算入する場合における年齢要件を緩和し、六十歳以上六十五歳未満の者についてもこの算入措置を及ぼそうとするものであります。
その第五点は、介護を要する重症者に対する特別加給の増額であります。
これは、第二項症以上の増加恩給または特例傷病恩給受給者に給する特別加給の年額を十八万円に引き上げようとするものであります。
その第六点は、八十歳以上の高齢者に対する算出率の特例措置の改善であります。
これは、八十歳以上の者に給する普通恩給または扶助料については、その算出率の特例措置における三百分の二に係る年数の上限である十三年を廃止しようとするものであります。
以上のほか、扶養加給の増額、短期在職の旧軍人等に対する仮定俸給の改善、旧海軍の特務士官及び准士官の仮定俸給の改善、代用教員期間の通算等所用の改善を行うこととしております。
なお、以上の措置については、公務員給与の改善に伴う恩給年額及び扶養加給の増額並びに普通恩給の最低保障額の増額は昭和五十四年四月から、その他の改善措置は同年六月から、ただし、普通扶助料の最低保障に係る年齢制限の廃止、旧海軍の特務士官及び准士官の仮定俸給の改善、旧軍人等の加算年の年額計算への算入要件の緩和及び代用教員期間の通算については同年十月から、それぞれ実施することといたしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でありますが、この法律案は、前国会に提案した内容を変更することなく提案するものであります。
何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。(拍手)
第88回国会衆議院内閣委員会議録第1号2頁(昭和54年9月6日)〔三原朝雄総理府総務長官発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。恩給法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、次の事項について速やかに善処すべきである。
一恩給の実施時期については、現職公務員の給与より一年の遅れがあるので、遅れをなくすよう特段の配慮をするとともに各種改善を同時期に一体化して実施するよう努めること。
一恩給の最低保障額については、引き続きその引上げ等その改善を図ること。
一扶助料については、さらに給付水準の実質的向上を図ること。
一加算年の事務処理については、速やかに措置できるよう特段の配慮を行うこと。
一戦地勤務に服した旧陸海軍看護婦については、旧日赤看護婦に準じ、適切な処遇措置を講ずること。
一恩給受給者に対する老齢福祉年金の支給制限を撤廃すること。
政府は、次の事項について、速やかに検討の上善処すべきである。
一恩給の改定実施時期については、現職公務員の給与改定時期を考慮し、均衡を失しないよう配慮すること。
一恩給の最低保障額については、引き続きその引上げ等その改善を図ること。
一扶助料の給付水準については、さらにその改善を図ること。
一旧軍人と一般文官との間の仮定俸給年額の格付是正を行うこと。
一加算年の事務処理については、速やかに措置できるよう特段の配慮を行うこと。
一戦地勤務に服した旧陸海軍看護婦については、旧日赤救護看護婦と同様の措置を講ずること。
一恩給受給者に対する老齢福祉年金の支給制限を撤廃すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=108801002)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。