石油備蓄法の一部を改正する法律案
参議院 商工委員会
昭和56年法律第33号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院商工委員会
- S56.3.17趣旨説明・質疑商工委員会 4153
- S56.3.18質疑商工委員会 589
- S56.3.24質疑・討論・附帯決議・採決商工委員会 7143
- S56.3.26委員長報告・採決・附帯決議本会議 1339
参議院商工委員会
- S56.3.31趣旨説明・補足説明商工委員会 3229
- S56.4.14質疑商工委員会 4187
- S56.4.21質疑・討論・採決・附帯決議商工委員会 5117
- S56.4.24附帯決議・採決・委員長報告本会議 1452
提案理由
田中六助 通商産業大臣 昭和56年3月17日石油備蓄法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を説明申し上げます。
石油備蓄法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
石油ガスは、全国の世帯の約六割、タクシーの約九三%で使用されているほか、中小企業を主とした工業用、中小都市ガス用、化学原料用等に幅広く使用されており、いまや年間千四百万トンの需要を持つ重要なエネルギー源の一つになっております。今後におきましても、クリーンで取り扱いが簡便なことから、その需要の増大が見込まれているところであります。
一方、石油ガスの供給について見ますと、輸入量、輸入比率とも年々増大してきており、輸入先も中東諸国に偏在している状況にあり、今後におきましても、こうした傾向が続くものと見込まれております。
このような状況のもとで、石油ガスの安定供給を図っていくためには、石油ガス輸出国における不測のトラブル等によりわが国への石油ガスの供給が不足する事態に備えまして、石油ガスの備蓄を行うことが必要不可欠であります。
今回の石油備蓄法の一部を改正する法律案は、このような石油ガス備蓄の重要性にかんがみ、石油ガス輸入業者に対し石油ガス備蓄を義務づけようとするものであります。
次に、この法律案の要旨について御説明申し上げます。
まず第一に、石油ガスを備蓄の対象に加えることとしております。すなわち、現行石油備蓄法では石油ガスは備蓄の対象になっておりませんが、わが国への石油ガスの供給が不足する事態が生じた場合において石油ガスの安定的な供給を確保するため、石油ガスを備蓄の対象に加えることとしております。この場合、備蓄義務者は石油ガス輸入業者とし、石油ガス輸入業者が常時保有しなければならないものとされる基準備蓄量は、前年の石油ガス輸入量に対する割合がおおむね十日分から五十日分程度となるように算定されることとしております。
第二に、石油ガスも含め石油の貯蔵施設等の設置に対して助成ができることとしております。すなわち、日本開発銀行等が石油の貯蔵施設等の設置に必要な資金を貸し付けたときは、政府から日本開発銀行等に対して利子補給金を支給することができることとしております。また、この利子補給金が支給できるように附則で石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法の一部を改正することとしております。
なお、石油ガス備蓄の確保を進めるに当たっては、安全、環境対策上遺漏のないよう十分な配慮を払う必要があることは言うまでもないことであり、この点に関しては、関係法令の厳格な運用等により万全を期してまいりたいと考えております。
以上が石油備蓄法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださるようお願い申し上げます。
第94回国会衆議院商工委員会議録第4号2頁(昭和56年3月17日)〔田中六助通商産業大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行にあたり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一LPガスの備蓄基地の建設にあたっては、防災保安の確保と環境の保全に万全の措置を講ずるよう強力に指導するとともに、地域住民等地元の意向が十分反映されるよう措置すること。
一備蓄コストの軽減を図るためその対策の充実に努めるとともに、消費者保護の観点からLPガス製品価格の適正化が図られるよう、LPガス業界に対し近代化の推進等について適切な指導を行うこと。
政府は、最近における石油の国際的供給事情にかんがみ、石油ガスの安定的供給の確保を図るため、供給源の多角化に努めるとともに、本法施行にあたり、次の諸点について適切な対策を講じるべきである。
一石油ガスの備蓄を推進するにあたっては、石油ガス輸入業者が安全の確保と災害の防止等に万全の措置を講じ、かつ地域住民等地元関係者の意向を十分反映するよう監督・指導を強化するとともに、安全防災対策の充実を図るため、関係省庁の連絡調整の緊密化に努めること。
二石油ガス製品価格の適正化を図るため、石油ガス業界の経営の近代化、体質改善のための施策を積極的に推進すること。
三石油製品とくに灯油やプロパンガス等は国民生活にとって必需物資であることにかんがみ、その価格については、適正化が図られるよう監視を強化すること。
次に、輸出保険法の一部を改正する法律案は、プラント類の輸出等の大型化及び受注形態の多様化、海外投資としての債務保証の増大等の実情にかんがみ、外国企業との共同受注のための規定整備、技術提供契約に含まれる貨物の損失に対する輸出保険制度の充実、普通輸出保険等のてん補率の引き上げ及び海外投資保険の拡充等の措置を講じようとするものであります。委員会におきましては、プラント輸出の振興、カントリーリスク情報の収集分析機能の充実、混合借款のあり方等について熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。質疑を終わり、日本共産党市川理事の反対討論の後、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。なお、本法律案に対し、日本社会党村田理事より、中小企業に対する輸出保険制度の積極的な普及など三項目にわたる附帯決議案が提出され、多数をもってこれを当委員会の決議とすることに決定いたしました。以上、御報告申し上げます。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109401020)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。