日本国有鉄道の経営する事業の再建の推進に関する臨時措置法案
参議院 運輸委員会
昭和58年法律第50号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院運輸委員会
- S58.3.22趣旨説明・質疑運輸委員会 431
- S58.3.22趣旨説明・質疑本会議 1337
- S58.3.25質疑運輸委員会 5247
- S58.4.5参考人招致運輸委員会 676
- S58.4.6質疑運輸委員会 7100
- S58.4.12質疑運輸委員会 8388
- S58.4.13質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案運輸委員会 9186
- S58.4.15委員長報告・討論・採決(修正)・附帯決議本会議 1638
参議院運輸委員会・運輸委員会、社会労働委員会連合審査会
- S58.4.20趣旨説明・質疑本会議 1156
- S58.4.21趣旨説明・質疑運輸委員会 6160
- S58.4.26質疑運輸委員会 7240
- S58.5.9質疑運輸委員会、社会労働委員会連合審査会 1254
- S58.5.10質疑運輸委員会 8253
- S58.5.12質疑・討論・採決・附帯決議運輸委員会 9367
- S58.5.13附帯決議・委員長報告・討論・採決本会議 1440
提案理由
長谷川峻 運輸大臣 昭和58年3月22日ただいま議題となりました日本国有鉄道の経営する事業の再建の推進に関する臨時措置法案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
国鉄の経営は、昭和五十六年度において年間一兆円の欠損を生み、また、長期債務は十六兆円にも達するなど、まさに危機的状況にあり、国鉄の事業の再建は、国政上早急な解決を要するきわめて重大な課題となっております。
このような国鉄経営の現状にかんがみ、去る七月三十日に行われた臨時行政調査会の第三次答申におきましても、国鉄事業の再建は最も重要な柱とされておりまして、抜本的な改革のための方策が示されるとともに、その推進機関として国鉄再建監理委員会を設置することが提言されております。
政府といたしましても、この臨時行政調査会の第三次答申を最大限尊重することとし、去る九月二十四日には、国鉄の改革については、臨時行政調査会の第三次答申に沿って、五年以内に事業再建の全体構想を設定しその実現を図ることなどを閣議決定しているところであります。
本法律案は、このような状況を踏まえて国鉄の経営する事業の再建の推進のために国が講ずべき施策等について定めるとともに、日本国有鉄道再建監理委員会の設置等に関し、所要の事項を定めるものであります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一に、国は臨時行政調査会の第三次答申を尊重して、国鉄の経営する事業の適切かつ健全な運営を実現するための体制を整備することにより、当該事業の再建を推進することを基本方針とするとともに、この体制整備のために必要な効率的な経営形態の確立等及びその実施の円滑化のために必要となる国鉄の長期債務の償還等に関する施策を講ずることとしております。
第二に、国鉄の経営する事業の運営の改善のために緊急に措置すべき事項に関し、国及び国鉄は、日本国有鉄道経営再建促進特別措置法に基づく措置その他の必要な措置を講ずることとしております。
第三に、国の施策の策定及びその計画的かつ円滑な実施に資するため、総理府に日本国有鉄道再建監理委員会を置くこととし、同委員会は、さきに述べた基本方針に従って、効率的な経営形態の確立等及びその実施の円滑化のために必要となる国鉄の長期債務の償還等に関する重要事項についてみずから企画し、審議し、決定し、内閣総理大臣に意見を述べること及び国鉄の経営する事業の運営の改善のために講ずべき緊急措置の基本的な実施方針について内閣総理大臣に意見を述べることができること並びに同委員会からこれらの意見が出されたときは、内閣総理大臣は、これを尊重しなければならないこととしております。
また、日本国有鉄道再建監理委員会は、五人の委員により組織することとするほか、委員の任免等及び委員会の組織に関し必要な事項を定めるとともに、同委員会は、必要があると認めるときは、国の施策等について内閣総理大臣等に勧告することができること並びに関係行政機関の長及び国鉄総裁に対し、資料の提出その他の必要な協力を求めること等ができることとしております。
第四に、国鉄の経営する事業の適切かつ健全な運営を実現するための体制整備を図るための施策は、その速やかな実施を期するため、昭和六十二年七月三十一日までに講ぜられるものとしております。
第五に、運輸大臣は、国鉄の経営改善計画の変更の承認または指示をしようとするとき及び国鉄の予算の調整を開始しようとするときは、日本国有鉄道再建監理委員会の意見を聞かなければならないこととしております。
第六に、日本国有鉄道再建監理委員会の設置に伴い必要となる関係法律の規定の整備等を行うこととしております。
以上が、この法律案を提案する理由であります。
何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
第98回国会衆議院運輸委員会議録第4号1頁(昭和58年3月22日)〔長谷川峻運輸大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
日本国有鉄道の経営が未曾有の危機的状況にあることにかんがみ、その事業再建の円滑な推進を図るため、政府及び日本国有鉄道は、次の事項につき、適切な措置を講ずべきである。
一日本国有鉄道再建監理委員会の委員の人選については、同委員会の任務の重要性にかんがみ、適切かつ公正に行うこと。
二日本国有鉄道が経営する事業に関する効率的な経営形態のあり方については、我が国の交通体系において鉄道輸送が担うべき役割、経営の主体性の確立等に配慮しつつ、日本国有鉄道再建監理委員会において慎重かつ十分な検討を行うこと。
三事業再建に当っては、その前提として日本国有鉄道の長期債務に係る負担、青函トンネル等現在進行中の大規模プロジェクトに係る負担、国鉄共済年金に係る負担及び職員構成の歪みに起因する特定人件費に係る負担等に関する問題を解決することが極めて重要であるので、日本国有鉄道再建監理委員会の意見を尊重して政府において適切な措置を講ずること。
四政府は、日本国有鉄道再建監理委員会の意見を受けたときは、速やかに、事業再建の具体的な目標を確立し、所要の施策の推進を図ること。
五日本国有鉄道は、労使相互の十分な理解のもとに相協力し、業務運営の効率化等その経営改善の推進に積極的に取り組むこと。
日本国有鉄道の経営が未曽有の危機的状況にあることにかんがみ、その事業の再建を推進するため、政府及び日本国有鉄道は、次の事項につき、万全の措置を講ずるべきである。
一日本国有鉄道再建監理委員会の委員の人選に当たっては、その任務の重要性にかんがみ、国民的視野に立った広い見地から、適切かつ公正に行うこと。
二日本国有鉄道が経営する事業に関する経営形態のあり方については、我が国の交通体系において鉄道輸送が担うべき役割、経営の主体性の確立等に配慮し、その特性が発揮され、基幹的交通機関としての役割と使命を達成できるよう、日本国有鉄道再建監理委員会において慎重かつ十分な検討を行うこと。
三日本国有鉄道の事業の再建に当たっては、その前提として、日本国有鉄道の長期債務、共済年金及び特定人件費に係る負担、運賃上の公共負担等に関する問題を解決すること、及び財政的基盤を強化することが極めて重要である。よって、日本国有鉄道再建監理委員会において慎重な審議により、速やかに解決策を出すとともに、政府においても、自らその解決に努め、適切な措置を講ずること。
四青函トンネル及び本四連絡鉄道橋の使用に当たっては、その運営が日本国有鉄道が経営する事業にとって負担とならないよう配慮すること。
五日本国有鉄道の事業の再建の推進に当たっては、その保有する資産の有効活用をはかるとともに、その事業のより多角的な経営が行われるよう体制の整備をはかるなど、積極的な施策が講ぜられるよう努めること。
六日本国有鉄道は、労使関係の安定に格段の努力を払うとともに、労使双方は、事業の再建の推進に積極的に取り組むこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109701003)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。