建物の区分所有等に関する法律及び不動産登記法の一部を改正する法律案
参議院 法務委員会
昭和58年法律第51号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院法務委員会
- S58.4.12趣旨説明・質疑法務委員会 6190
- S58.4.15質疑法務委員会 7145
- S58.4.26質疑・採決・修正案趣旨説明・附帯決議法務委員会 8124
- S58.4.26採決・委員長報告・附帯決議本会議 1840
参議院法務委員会
- S58.4.28趣旨説明・質疑法務委員会 566
- S58.5.10質疑法務委員会 6189
- S58.5.12質疑・修正案趣旨説明・採決・修正案法務委員会 785
- S58.5.13委員長報告・採決本会議 1440
提案理由
秦野章 法務大臣 昭和58年4月12日建物の区分所有等に関する法律及び不動産登記法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。
この法律案は、最近における区分所有建物に関する管理及び登記等の実情にかんがみ、区分所有建物に関する管理の充実及び登記の合理化等を図るため、建物の区分所有等に関する法律及び不動産登記法の一部を改正しようとするものでありまして、その要点は、次のとおりであります。
まず、建物の区分所有等に関する法律につきましては、第一に、区分所有建物とその敷地の一体的な管理を図り、かつ、区分所有建物に関する登記の合理化を図るため、専有部分と敷地利用権とは、原則として分離して処分することができないこととしております。
第二に、区分所有建物に関する管理を適正化するため、共用部分の変更及び規約の設定、変更または廃止は、現行法上原則として全員の合意によることとされているのを改め、集会の特別多数決議、すなわち区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による決議によってすることとしております。
第三に、区分所有建物に関する管理の充実を図るため、区分所有者は、全員で、区分所有建物等の管理を行うための団体を構成することを明らかにするとともに、区分所有者の数が三十人以上であるときは、その団体は、右と同じ特別多数による集会の決議に基づき、法人となることができることとしております。
第四に、区分所有者の共同生活の維持を図るため、区分所有者が共同の利益に反する行為をした場合には、右と同じ特別多数による集会の決議に基づく訴えをもって、その者の専有部分の使用の禁止、またはその区分所有権の競売を請求することができることとしております。
第五に、老朽化等により区分所有建物の建てかえを相当とするに至った場合における区分所有者間の利害の合理的な調整を図るため、区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数による集会の決議に基づき建てかえを実現することができることとするための措置を講ずることとしております。
次に、不動産登記法につきましては、専有部分と敷地利用権とを分離して処分することができない場合には、専有部分の登記用紙に敷地利用権の表示を登記することとした上で、専有部分及び敷地利用権についてされた処分に関する登記は、この登記用紙のみにすれば足りるものとすることとしております。
以上がこの法律案の趣旨であります。
何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。
第98回国会衆議院法務委員会議録第6号1頁(昭和58年4月12日)〔秦野章法務大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。建物の区分所有等に関する法律及び不動産登記法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、次の事項について格段の努力をすべきである。
一法改正が国民一般に与える影響、とりわけ管理組合の運営に与える影響にかんがみ、その趣旨及び内容の周知徹底を図り、適正に相談に応ずることができるよう配慮すること。
二建替え等に際し、経済上の理由によりこれに参加することができない者に対する援助等の措置について、政策的に配慮すること。
三法改正に伴い中高層共同住宅標準管理規約の整備充実を図るとともに、管理組合の運営が民主的に行われるよう指導すること。
四建物の瑕疵(かし)に関する紛争の防止に資するため、売買契約に際して取引条件を明確化するよう業者を指導するとともに、紛争を迅速かつ適切に処理する体制の整備、強化を図ること。
五新法の既存建物への適用に伴う登記事務の適正かつ迅速な処理を図るため、登記所の充実強化について所要の措置を検討すること。本案の趣旨については、すでに委員会の質疑の過程で明らかになっておりますので、省略いたします。提出者を代表して御説明をいたしました。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=109801044)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。