地力増進法案
衆議院 農林水産委員会
昭和59年法律第34号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- S59.4.18趣旨説明・補足説明農林水産委員会 9317
- S59.4.24参考人招致・質疑農林水産委員会 1192
- S59.4.25質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 12254
- S59.4.27委員長報告・採決・附帯決議本会議 2233
参議院農林水産委員会
- S59.5.8趣旨説明・補足説明農林水産委員会 157
- S59.5.10質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 16281
- S59.5.11附帯決議・委員長報告・採決本会議 1541
提案理由
山村新治郎 農林水産大臣 昭和59年4月18日地力増進法案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
農地の土壌は農業生産の基礎であり、地力の増進を図ることは農業生産力の増進と農業経営の安定を図る上で不可欠であります。
しかしながら、最近における農業を取り巻く情勢の変化に伴い、有機物の施用の減少、作土の浅層化等地力の低下が懸念されろ事態が生じております。
また、近年、土壌改良資材の種類が多様化し、生産量も増加しておりますが、その品質表示については、統一的な基準がないため、農業者が安心して使用できないという問題が生じております。
このような状況に対応して、的確な地力増進対策を推進する体制を整備するとともに、土壌改良資材の品質表示制度を創設することとし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容について御説明申し上げます。
第一に、農林水産大臣は、地力の増進を図るため、土壌の基本的な改善目標その他地力の増進に関する基本指針を策定することとしております。
第二に、都道府県知事は、土壌の性質が不良な農地が広く分布する地域を地力増進地域として指定し、この地域内の農地について地力の増進を図るための具体的な対策指針を定め、これに即して必要な助言、指導等を行うこととしております。
第三に、土壌改良資材の品質表示の適正化のための措置についてであります。
農林水産大臣は、土壌改良資材について品質に関する表示の基準を定めるとともに、必要と認める場合には製造業者等に対し、指示、公表等の措置をとり得ることとしております。
なお、本法の制定に伴い、耕土培養法は廃止することとしております。
以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
第101回国会衆議院農林水産委員会議録第9号33頁(昭和59年4月18日)〔山村新治郎農林水産大臣発言・発言番号244〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。地力増進法案に対する附帯決議(案)政府は、地力の増進を図ることが農業生産力の向上と農業経営の安定に果たす役割の重要性にかんがみ、本法の施行に当たっては、今日的な地力低下等の問題に的確に対処し、農業生産の一層の振興が図られるよう左記事項の実現に遺憾なきを期すべきである。記
一法の目的とする地力増進が達成されるよう、本法の運用に当たっては、農業者等に対する啓もう普及、土づくりのために必要な条件整備等各般にわたる施策を総合的に推進すること。
二土づくりを効果的に推進するため、試験研究体制の整備を含め、土壌に関する試験研究の拡充に努めること。
三地力増進対策の円滑な実施が図られるよう、予算の確保に積極的に努めること。
四的確な地力対策を講ずるためには、科学的な土壌調査が重要であることにかんがみ、都道府県における調査体制の整備を図るとともに、土壌調査員の資質向上に必要な措置を講ずること。
五地力の増進を図る上で地力増進対策指針が重要な役割を果たすことにかんがみ、その策定に当たっては、地域の農業事情等を十分反映させ、農業者にとって真に実行可能なものとなるよう配慮すること。また、地力増進対策の実施に当たっては、農業者に対する助言、指導を基本とし、画一的な勧告がなされることのないよう慎重に対処すること。
六土壌改良資材の品質表示制度の運営に当たっては、適正な表示が行われるよう製造業者等に対し十分な指導を行うとともに、土壌改良資材の生産、流通の的確な把握に努めること。
政府は、農業生産力の向上と農業経営の安定を確保する上において、土壌の性質を改善し、地力の維持増進を図ることが極めて重要であることにかんがみ、近年の地力低下問題に積極的に対処し、農業生産の増強に資することとなるよう、本法の施行に当たっては、次の事項の実現に遺憾なきを期すべきである。
一農業生産の基礎である地力増進を確保するため、農業者等に対する啓もう普及、土づくりの推進体制等の必要な条件整備が図られるよう総合的な諸施策を実施すること。
二地力増進の実効性をあげるため、土壌関係の試験研究内容の拡充、研究体制の整備に努めるとともに、科学技術の向上に対応し、都道府県における土壌調査・地力診断体制の整備、土壌調査職員の資質向上に必要な措置を講ずること。
三地力増進対策の適切な推進が図られるよう、予算の確保に積極的に努めること。
四地力増進地域については、土壌条件に対応した適切な地域指定が行われるよう指導するとともに、地力増進対策指針の策定に当たっては、地域の土壌特性、営農条件等を十分反映させ、農業者にとって真に実行可能なものとなるよう配慮すること。また、地力増進対策の実施に当たっては、農業者等に対する助言、指導を基本とし、画一的な勧告がなされることのないよう慎重に対処すること。
五土壌改良資材の品質表示制度の運用に当たっては、適正な表示が行われるよう製造業者等に対し十分な指導を行うとともに、土壌改良資材の生産、流通の的確な把握に努めること。また、最近における土壌改良資材の種類の多様性にかんがみ、施用方法等についての技術指導に万全を期すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110101044)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。