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国会審議›第102回国会›閣法第38号
閣法第102回国会 第38号成立

基盤技術研究円滑化法案

昭和60年法律第65号 基盤技術研究円滑化法
提出昭和60年2月15日 内閣
付託衆議院 商工委員会
参議院 商工委員会
成立昭和60年5月17日
昭和60年法律第65号
審議会議 11回・発言 1,212(政府答弁等 519)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院商工委員会

  1. S60.3.26趣旨説明商工委員会 6359
  2. S60.3.27質疑商工委員会 7281
  3. S60.3.29参考人招致商工委員会 868
  4. S60.4.3質疑・討論・採決・附帯決議商工委員会 9266
  5. S60.4.4委員長報告・採決・附帯決議本会議 1911

参議院商工委員会・商工委員会,逓信委員会連合審査会

  1. S60.4.23趣旨説明商工委員会 12197
  2. S60.4.25質疑商工委員会 13208
  3. S60.5.14質疑商工委員会 14206
  4. S60.5.15質疑商工委員会,逓信委員会連合審査会 1184
  5. S60.5.16質疑・討論・採決・附帯決議商工委員会 15190
  6. S60.5.17委員長報告・採決・附帯決議本会議 1719

提案理由

村田敬次郎 通商産業大臣 昭和60年3月26日

基盤技術研究円滑化法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。

 一九八〇年代も半ばに至った今日、世界経済は技術革新の胎動期を迎えております。とりわけ、新素材、マイクロエレクトロニクス、電気通信などの基盤技術分野における技術開発は、国民経済や国民生活の基盤の強化に大きく寄与するものであり、二十一世紀における新技術文明の幕あけを告げるものであります。このような分野における技術開発を積極的に推進し、その萌芽を将来に大きく開花させていくことは、我々の世代の責務であります。

 我が国は、戦後四十年間、比較的恵まれた国際経済環境のもとで欧米諸国から先進的な技術を導入し、国民のたゆまざる努力によって今日の経済的繁栄を手にすることができました。しかし、かかる繁栄を次の世代に引き継いでいくためには、みずからの創造性に富む技術力が充実強化されなければなりません。同時に、国際経済社会の有力な一員となった今日、我が国としてもこれまでの蓄積を生かし、ニューフロンティアの開拓に努力し、広く人類の福祉向上に貢献していくことが、諸外国からの期待にこたえる道でもあります。

 現在、欧米諸国は、国を挙げて先端的な技術開発に取り組んでおります。これまで我が国は、ともすれば、欧米諸国に比べ基礎、応用段階の技術開発の取り組みが必ずしも十分でなかったのが現状であります。しかし、みずからの創造的な技術力が育ち、我が国産業活動や国民生活が一層充実したものとなるためには、波及効果も大きい基盤技術分野における基礎、応用研究段階の技術開発に格段の努力を払っていくことが重要であります。

 基礎研究、応用研究等を推進していく上で、国の果たすべき役割が大きいことは申すまでもありませんが、同時に、民間企業が我が国全体の技術開発費の約七割を支出している現状を考えますと、民間企業が基盤技術分野の技術開発に向けてその活力を最大限に発揮し得るようその環境条件の整備を図ることこそ、まさに喫緊の課題であります。

 政府は、かかる認識のもとに、民間において行われる基盤技術に関する試験研究を円滑化し、民間の基盤技術の向上を図るために、国の財産を弾力的に活用し得る道を開くほか、民間において行われる基盤技術に関する試験研究の推進機関として、基盤技術研究促進センターを設立することなどを内容といたしまして、この法律案を提出いたした次第であります。

 次に、この法案の要旨につきまして、御説明申し上げます。

 第一は、国有試験研究施設等の積極的活用についてであります。

 政府は、基盤技術に関する試験研究を行う者に国有の試験研究施設を使用させる場合において、基盤技術の向上を図るため特に必要があると認めるときは、その施設を廉価で使用させることができることとしております。

 また、政府は、基盤技術に関して外国政府等と共同して行った国際共同研究の結果として国有となった特許権等について無償または廉価で通常実施権を許諾できることとしております。

 第二は、基盤技術研究促進センターについてであります。

 基盤技術研究促進センターは、民間活力を最大限に活用して民間において行われる基盤技術に関する試験研究を推進するための機関であり、民間の発起により特別認可法人として設立するものであります。

 このセンターにおいては、民間が行う試験研究に必要な資金を供給するために出資事業や融資事業を行うほか、国立試験研究所と民間とが行う共同研究のあっせん、海外の研究者の招聘その他民間において行われる基盤技術に関する試験研究を促進するために必要な業務を総合的に行うこととしております。なお、政府は、センターの事業の運営に当たっては、民間の創意と活力が十分発揮されるよう、その自主性を最大限尊重することとしております。

 以上がこの法律案の提案理由及び要旨であります。

 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

 次に、貿易研修センター法を廃止する等の法律案の提案理由の御説明を申し上げます。

 ただいま議題となりました貿易研修センター法を廃止する等の法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 貿易研修センターは、昭和四十二年に貿易研修センター法に基づく特別認可法人として設立され、以来、静岡県富士宮市の施設を中心に、我が国と外国との間の経済の交流促進に資するため、貿易を主とする国際的な経済活動に係る業務に従事する者等に対し、専門的かつ効率的な研修等を実施することにより、我が国の国際化に大きく貢献してまいりました。

 このような研修は、世界経済の相互依存関係の高まりの中で、今日ますますその重要性を増しておりますが、一方で、複雑化、多様化する国際経済情勢に円滑かつ機動的に対処していくためには、民間活力の一層の活用を図ることが必要となってきております。

 このような状況にかんがみ、政府といたしましては、昨今の行政改革の要請をも踏まえつつ、これら研修事業の実施について民間活力の一層の活用を図るという観点から、貿易研修センター法を廃止するとともに、貿易研修センターの民法上の財団法人への組織変更を可能にするための措置を講ずることとし、ここに貿易研修センター法を廃止する等の法律案として提案した次第でございます。

 次に、この法律案の内容の概要について、御説明申し上げます。

 第一に、貿易研修センター法は、この法律の施行の際に廃止することとし、その際、現に存する貿易研修センターにつきましては、一定期間内は経過的な措置として旧貿易研修センター法は、なおその効力を有することといたしております。

 なお、昭和六十一年三月三十一日を経過するときにおいて、貿易研修センターが存在する場合は、昨年十二月に閣議決定された「行政改革の推進に関する当面の実施方針について」を踏まえまして、これを解散させることとしております。

 第二に、貿易研修センターは、昭和六十一年三月三十一日までの間において、その発意に基づき民法による財団法人に組織変更できることとし、民間の創意を生かしつつ、業務を引き続き行うことができるようにいたしております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。

 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。

第102回国会衆議院商工委員会議録第6号54頁(昭和60年3月26日)〔村田敬次郎通商産業大臣発言・発言番号357〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 商工委員会昭和60年4月3日

政府は、本法施行に当たり、基盤技術に関する試験研究の一層の円滑化を図るため、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

一基盤技術に関する基礎研究、応用研究を中心とした試験研究を積極的に推進するため、基盤技術研究促進センターの事業運営に必要な資金の充実に努めること。

二基盤技術研究促進センターの運営については、民間の活力が発揮されるようセンターの自主性の尊重と民間の意見の反映に留意し、いやしくも、縦割り行政の弊害が生じないよう対象案件の重要性に即した効率的な資金配分に配慮すること。

三中小企業が本法の施策を十分に活用することができるよう、その運用に万全を期すること。

四国による委託研究開発制度の運用については、民間の研究意欲の向上に資するため、その成果たる特許権等の取扱いの弾力化を図ること。

五創造的な技術開発を推進していくためには、産学官連携の強化が緊要であることにかんがみ、国と民間との研究者の交流、予算の取扱いについて早急に現行諸制度を見直し、所要の改善に努めること。

六国際経済社会への積極的貢献を果たすため、国際研究協力の一層の推進に努めること。

七民間では実施できない試験研究を積極的に推進していく観点から、国の試験研究機関の研究開発費の充実に努めること。

参議院 商工委員会昭和60年5月16日

政府は、本法施行に当たり、次の諸点について、適切な措置を講ずべきである。

一国際経済活動における経済人の養成の重要性にかんがみ、組織変更後の貿易研修センターにおける研修事業及び国際交流事業の充実が図られるよう十分な指導・協力を行うこと。

二組織変更後の貿易研修センターに対する民間からの資金の円滑な導入が図られるよう寄附金に関する税制について、所要の措置を講ずること。

参議院 本会議昭和60年5月17日

以上、御報告申し上げます。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110201038)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。