果樹農業振興特別措置法の一部を改正する法律案
衆議院 農林水産委員会
昭和60年法律第27号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院農林水産委員会
- S60.3.26趣旨説明・補足説明農林水産委員会 5205
- S60.3.27参考人招致農林水産委員会 695
- S60.3.28質疑・修正案趣旨説明・採決(修正)・修正案農林水産委員会 7280
- S60.3.29委員長報告・採決(修正)本会議 1059
衆議院農林水産委員会
- S60.4.10趣旨説明・補足説明・参議院修正部分趣旨説明農林水産委員会 12259
- S60.4.17質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 13290
- S60.4.19委員長報告・採決・附帯決議本会議 2252
提案理由
佐藤守良 農林水産大臣 昭和60年3月26日果樹農業振興特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
果樹農業振興特別措置法は、昭和三十六年に、当時の果実需要の大幅な増大が見込まれるという情勢のもとで、果実生産の安定的な拡大を図ることを目的として制定されたものであります。
しかしながら、近年の果樹農業をめぐる諸情勢は、現行法制定当時とは大きく変化しております。
すなわち、我が国の果実需要は、総じて減少、停滞傾向にあるとともに、少量多品目化、良質志向の傾向が強まっており、温州ミカンを初めとして多くの果実が生産過剰基調に陥っております。
また、諸外国からは、果実及び果実加工品の輸入拡大の要請が強まっております。
以上のような果樹農業をめぐる情勢の変化を踏まえて、果樹農業の健全な発展を図るため、現行制度を整備強化することとし、この法律案を提出することとした次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、果樹農業振興基本方針及び果樹農業振興計画につきましては、果実の需要の動向に即応した果樹農業の誘導を一層適切に行うため、栽培面積の目標を定めることとする等、その内容を整備することとしております。
第二に、果樹園経営計画制度の改善についてであります。
現在の厳しい状況のもとにおいて、我が国果樹農業の体質の一層の強化が求められておりますが、このためには、果樹産地の中核的担い手となり得る自立的な果樹農家を育成することが必要となっております。
このため、果樹園経営計画の作成主体を農業者集団から個別の果樹農業者に改め、その計画について都道府県知事の認定を受けた場合には、農林漁業金融公庫資金等の融通を受けることができることとしております。
第三に、果実の生産及び出荷の安定を図るための措置についてであります。
近年、多くの果実が生産過剰基調にあり、果樹農業の健全な発展を図るためには、果実の生産及び出荷の安定を図ることが必要となっております。
このため、農林水産大臣は、需給が著しく均衡を失している特定の果実について、その生産及び出荷の安定を図るための指針を定めることとしております。
また、農林水産大臣は、果実の生産及び出荷の安定に関する業務を全国的に行う民法法人を一を限って指定し、業務の適正かつ確実な実施を確保するため、所要の監督を行うこととしております。
さらに、農林水産大臣または都道府県知事は、特定の果実の生産者、出荷者等が、その指定された法人等の業務の円滑な実施に著しく支障を及ぼしていると認めるときは、所要の勧告を行うことができることとしております。
以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第102回国会参議院農林水産委員会会議録第5号1頁(昭和60年3月26日)〔佐藤守良農林水産大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
まず、案文を朗読いたします。果樹農業振興特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)わが国の果樹農業をめぐる最近の情勢は、需要の停滞に伴う生産過剰傾向や諸外国からの果実及び果実加工品の輸入増大等の厳しい事態に直面している。よって政府は、本法の施行に当たり左記事項の実現に努め、わが国果樹農業の健全な発展に万全を期すべきである。記
一果樹農業施策の基本である果樹農業振興基本方針の策定に当たっては、国内産果実及び果実加工品の需要増進を考慮しつつ需要の動向を適正に反映させ、果樹農家の経営安定をはかること。
二果樹農業振興基本方針を実効あるものとするため、果樹農業振興計画については、基本方針との整合性が確保されるよう都道府県を指導すること。なお、第二条第二項の政令で定める果樹については、その需要動向に即して逐次その種類の拡大をはかること。
三果樹園経営計画の認定基準については、経営改善に意欲的に取り組もうとする果樹農家が幅広く活用できるものとなるように定めること。
四指定法人が行う果汁の保管等果実の生産、出荷の安定に関する業務が円滑に実施できるよう必要な予算の確保及び業務体制の整備に努めること。
五特定果実の生産及び出荷の安定をはかるため、実効ある生産出荷安定指針の作成を行い、その実行に当たっては、勧告制度を活用する等生産者、出荷者等に対する指導に遺憾なきを期すること。
六第五条の規定の運用に関し、特定果実の生産、出荷に重大な支障を生ずる事態を防止するよう努力するとともにガット等の国際協約との調和の確保をはかること。
七国内産果実の生産過剰基調に対処し、果実及び果実加工品の消費拡大、秩序ある輸出の振興対策を一層強化すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110201052)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。