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閣法第102回国会 第74号成立

著作権法の一部を改正する法律案

昭和60年法律第62号 著作権法の一部を改正する法律
提出昭和60年4月11日 内閣
付託衆議院 文教委員会
参議院 文教委員会
成立
昭和60年法律第62号
審議会議 9回・発言 1,079(政府答弁等 380)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院文教委員会

  1. S60.4.19趣旨説明文教委員会 8288
  2. S60.5.15質疑文教委員会 10130
  3. S60.5.17質疑文教委員会 11178
  4. S60.5.22参考人招致・質疑・採決・附帯決議文教委員会 12182
  5. S60.5.23採決・委員長報告・附帯決議本会議 3029

参議院文教委員会

  1. S60.5.30趣旨説明・参考人招致文教委員会 9122
  2. S60.6.4質疑文教委員会 10193
  3. S60.6.6質疑・討論・採決・附帯決議文教委員会 11259
  4. S60.6.7附帯決議・採決・委員長報告本会議 2058

提案理由

松永光 文部大臣 昭和60年4月19日

このたび政府から提出いたしました著作権法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 この法律案は、コンピューター・プログラムが著作権法により保護される著作物であることを明らかにするとともに、コンピューター・プログラムの特質に見合った著作権法の規定の整備を行い、プログラムの著作物の著作者の権利の一層適切な保護を図ることを目的とするものであります。

 御案内のとおり、近年における電子計算機の改良普及はまことに目覚ましいものがありますが、コンピューター・プログラムについては、電子計算機に高度の機能を果たさせる中核となるものであり、従来における機器の附属物として扱われる傾向から、機器から分離独立した高い価値を持った創作物として扱われるようになってきております。

 このような状況に対応して、コンピューター・プログラムの法的保護が重要な課題となってきており、国際的には、著作権法を適用してプログラムの著作物の著作者の権利を保護する方向が大勢となってきております。このたび、このような国際的な動向等を踏まえ、著作権法によりプログラムの著作物の著作者の権利の保護を図ることで政府内における意見の一致を見たところであります。これに基づき、プログラムの著作物の公正な利用に留意しつつ、その著作者の権利の適切な保護を図るため、所要の措置を講ずることが、今回の著作権法の一部改正の趣旨であります。

 次に、本法律案の内容について申し上げます。

 第一は、プログラムの著作物についての著作権法による保護の明確化であります。

 まず、プログラムの定義を明らかにするとともに、プログラムが著作権法による保護の対象となる著作物であることを明確にするため、著作物の例示にプログラムの著作物を加えることとし、あわせてこのプログラムの著作物に対する保護は、プログラムの著作物において用いられているプログラム言語、規約または解法に及ばないことといたしております。

 また、法人等が著作者となる場合の要件として、プログラムの特質にかんがみ、法人等の著作名義で公表することは要しないことといたしております。

 第二は、プログラムの著作物の特質に対応し得るよう、その利用等に関する規定を整備することであります。

 まず、プログラムの著作物を電子計算機において、より効果的に利用する等のための改変は、やむを得ない改変として、同一性保持権を侵害するものでないことを明らかにいたしております。

 また、プログラムの著作物の複製物の所有者が行う自己の利用のために必要な複製、翻案を認めるとともに、これにより作成された複製物の取り扱い及びこれらの目的外使用の禁止を定めることといたしております。

 さらに、プログラムの著作物の創作年月日の登録の制度を設けることとし、プログラムの著作物の登録について必要な事項は別に法律で定めることといたしております。

 第三は、一定のプログラムの使用を著作権侵害とみなすことであります。

 すなわち、いわゆる海賊版プログラム等著作権を侵害する行為によって作成された複製物を業務上電子計算機で使用する行為は、その使用権原を取得した時に情を知っていた場合には、著作権侵害行為とみなすことといたしております。

 第四は、施行等についてであります。

 この法律は、昭和六十一年一月一日から施行しますが、登録に係る改正は、別に定める法律が施行される日から施行されることといたしております。

 その他所要の経過措置を講ずるとともに、関係法律の整備をいたしております。

 以上がこの法律案を提出いたしました理由及びその内容の概要であります。

 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。

第102回国会衆議院文教委員会議録第8号34頁(昭和60年4月19日)〔松永光文部大臣発言・発言番号286〕 会議録 国会会議録検索システム

立法資料のある条文

この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)

附帯決議

衆議院 文教委員会昭和60年5月22日

政府は、次の事項について、適切な措置を講すべきである。

一プログラムの登録に関し別に定める法律の制定については、関係各方面との意見の調整を行い、速やかに対応を進めるとともに、今後ともプログラムの権利保護の在り方については、国際的調和に留意しつつ、中長期的観点から検討を行うこと。

二ニューメディア、データベースに関する著作権問題については、早急に検討を行い、制度改正を含め必要な措置を講ずること。

三複写複製問題については、文献複写に関する著作権の集中的処理体制の確立に努めるとともに、出版者を保護するため出版物の版面の利用に関する出版者の権利の創設について検討を行うこと。

四私的録音・録画問題については、国際的動向にかんがみ、録音・録画の機器・機材に対する賦課金制度の導入など抜本的解決のための制度的対応について検討を進めること。

五著作隣接権保護の徹底を図るため、現在行っている「実演家、レコード製作者及び放送事業者の保護に関する条約」への加入についての検討を急ぎ、適切な対応を講ずること。

六著作物の公正な利用について良い慣行が育成されるよう、著作権思想の一層の普及に努めること。

参議院 文教委員会昭和60年6月6日

政府は、文化の発展に果たす著作権保護の重要性にかんがみ、あらゆる教育の場を通じて、著作権思想の一層の普及に努めるとともに、次の事項について、適切な措置を講ずべきである。

一プログラムの登録に関し別に定める法律の制定については、関係各方面との意見の調整を行い、速やかに対応を進めるとともに、今後ともプログラムの権利保護の在り方については、国際的調和に留意しつつ、中長期的観点から検討を行うこと。

二複写複製問題については、文献複写に関する著作権の集中的処理体制の確立に努めるとともに、出版者を保護するため出版物の版面の利用に関する出版者の権利の創設について検討を行うこと。

三私的録音・録画問題については、国際的動向にかんがみ、録音・録画の機器・機材に対する賦課金制度の導入など抜本的解決のための制度的対応について検討を進めること。

四著作隣接権保護の徹底を図るため、現在行っている「実演家、レコード製作者及び放送事業者の保護に関する条約」への加入についての検討を急ぎ、適切な対応を講ずること。

五ニューメディア、データベースに関する著作権問題については、早急に検討を行い、制度改正を含め必要な措置を講ずること。

参議院 本会議昭和60年6月7日

以上、御報告申し上げます。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110201074)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。