道路交通法の一部を改正する法律案
衆議院 地方行政委員会
昭和61年法律第63号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院地方行政委員会
- S61.3.27趣旨説明地方行政委員会 7160
- S61.4.22質疑・採決・討論・附帯決議地方行政委員会 15315
- S61.4.25委員長報告・採決・附帯決議本会議 2453
参議院地方行政委員会
- S61.5.13趣旨説明地方行政委員会 9184
- S61.5.15質疑・討論・採決・附帯決議地方行政委員会 10217
- S61.5.16附帯決議・採決・委員長報告本会議 1747
提案理由
小沢一郎 自治大臣・国家公安委員会委員長 昭和61年3月27日ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
この法律案は、最近における道路交通の実情にかんがみ、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り及び道路交通に起因する障害の防止に資するため、新たに時間制限駐車区間に関する制度を設けるほか、違法駐車車両に対する標章の取り付け措置及び指定車両移動保管機関制度を導入し、駐車に関する規定を整備するとともに、道路使用適正化センターの指定に関する制度を新設し、あわせて、罰金の額及び反則金の限度額を引き上げ、並びに反則通告制度の適用範囲を拡大すること等をその内容としております。
以下、各項目ごとにその概要を説明いたします。
まず、第一に駐車に関する規定等の整備であります。
これは、最近の都市部における駐車問題の深刻化にかんがみ、時間制限駐車区間に関する制度を新設するとともに、駐車違反車両に適正に対処する措置を講じ、あわせて、駐車に関する相談、照会等に関する業務を有効に行おうとするものであります。
その一は、公安委員会は、時間を制限して駐車できる区間を指定して、従来のパーキングメーターのほか、パーキングチケット発給設備を設置、管理することができることとし、その区間において駐車する場合は車両にパーキングチケットを掲示しなければならないこととする等その区間における駐車の方法等について定めるものであります。
その二は、違法駐車車両に対する措置として、現場に当該車両の運転者等がいないときは、違法駐車車両を移動させるべき旨及び移動した場合は警察官等または警察署長にその事実を申告すべき旨を記載した標章を車両に取り付けることができることとし、あわせて、これを破損し、汚損し、または取り除いてはならないこととするものであります。
その三は、違法駐車車両の移動保管を効果的に行うため、警察署長の行うこれらの事務の全部または一部を指定法人に行わせることができることとするものであります。
、その四は、駐車及び道路の使用等に関する相談、照会及び広報活動等の事業を行うものとして全国及び都道府県ごとに道路使用適正化センターを指定することとするものであります。
第二に、罰金の額及び反則金の限度額を、それぞれおおむね二倍に引き上げることとするものであります。
第三に、速度超過について反則行為とされる範囲を拡大する等反則通告制度の適用範囲を一定の範囲で拡大しようとするものであります。
その他本法の改正に伴う所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律の施行日は、昭和六十二年四月一日としております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同を賜らんことをお願いいたします。
第104回国会衆議院地方行政委員会議録第7号20頁(昭和61年3月27日)〔小沢一郎自治大臣発言・発言番号158〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、次の事項について所要の措置を講ずべきである。
一交通の指導取締りに当たっては、交通事故の防止、公共交通の健全な維持・発展をはじめとする良好な都市交通環境の保全の見地から、いやしくも取締りのための取締りを厳に慎み、広報の徹底と指導に力点を置いた交通行政の徹底を図ること。
二都市における交通環境の改善に資するため、今後の交通行政においては、バス、軌道等の公共交通優先の行政思想の確立と徹底を図るとともに、関係業界に対する長時間運転・過積載等の改善指導の徹底、営業用車両の駐車・休憩施設の整備、専用・優先バス・レーン等の促進等、総合的な施策を展開すること。
三時間制限駐車区間の設定に当たっては、バス路線に対する配慮等大都市交通の現状を勘案して設置基準を設定する等慎重に対処するとともに、交差点周辺、バス・レーン等における違法駐車の排除に努めること。
四指定法人及び職員の活動については、独自の取締り権限を有するかのような誤解を与えることのないよう特段の配慮を払うとともに、指定法人によるレッカー移動については、警察署長は移動の必要性の判断に当たり危険性、迷惑性の強いものに重点を指向すること。
五違法駐車車両に対する標章の取付けについては、危険性、迷惑性の強いものに重点を置く等適正、妥当な運用に努めること。また、運転者等による標章の除去に対する罰則については、施行前に十分周知徹底を図ること。
六駐車違反の取締りに当たっては、駐車の理由等に配慮する等、その危険性、迷惑性に応じ適正、妥当な運用を行うよう取締りの現場への徹底を図ること。
七速度制限については、常に実情を調査し、交通実態に応じたものとなるよう、検討・対処すること。
八反則金の限度額の引上げに伴う反則金の引上げ額の決定に当たっては、慎重な検討を加えること。
九法令の改正に当たっては、国民への周知徹底を考慮し、頻繁な改変とならないよう配慮すること。
対する附帯決議(案)政府は、次の事項について善処すべきである。
一交通の指導取締りに当たっては、交通事故の防止、公共交通の健全な維持・発展をめざすとともに、いやしくも取締りのための取締りを厳に慎み、広報の徹底と指導に力点をおいた交通行政の徹底を図ること。
二都市におけるバス、軌道等公共交通の重要性にかんがみ、公共交通優先の施策を推進するとともに、関係業界に対する長時間運転・過積載等の改善指導の徹底、営業用車両の駐車・休憩施設の整備、専用・優先バス・レーン等の促進等、総合的な施策を展開すること。
三時間制限駐車区間の設定に当たっては、バス路線に対する配慮等大都市交通の現状を勘案じて、設置基準を設定する等慎重に対処するとともに、交差点周辺、バス・レーン等における違法駐車の的確な取締りに努めること。
四パーキング・メーター等の管理事務等を委託された者並びに指定法人及び職員の活動については、独自の取締り権限を有するかのような誤解を与えることのないよう特段の配慮を払うとともに、指定法人によるレッカー移動については、警察署長は移動の必要性の判断に当たり、危険性、迷惑性の強いものに重点を置くこと。
五違法駐車車両に対する標章の取付けについては、事前の広報等に努めるとともに、危険性、迷惑性の強いものに重点を置く等、適正、妥当な運用を図ること。また、標章の運転者による除去に対する罰則については、施行前に十分周知徹底を図ること。
六駐車違反の取締りに当たっては、交通情勢の変化等も勘案し、駐車理由及び具体的な危険性、迷惑性等を踏まえ適正、妥当な運用を行うよう、取締りの現場への徹底を図ること。
七速度制限については、常に実情を調査検討し、騒音・安全性等も配慮の上、交通実態に応じたものとなるよう対処すること。なお、取締りに当たっては、その広報に努めること。
八反則金の限度額の引上げに伴う反則金の引上げ額の決定に当たっては、慎重な検討を加えること。
九人口の急速な高年齢化と交通事故の現状等にかんがみ、高年齢者の交通安全対策について万全を期するとともに、身体障害者の移動の機会の拡大を保障するため安全施設の充実等についても特段の配慮を行うこと。
十法令の改正に当たっては、国民への周知徹底を考慮し、頻繁な改変とならないよう配慮すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110401061)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。