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国会審議›第104回国会›閣法第66号
閣法第104回国会 第66号成立

労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律案

昭和61年法律第59号 労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律
提出昭和61年3月15日 内閣
付託衆議院 社会労働委員会
参議院 社会労働委員会
成立
昭和61年法律第59号
審議会議 8回・発言 812(政府答弁等 359)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院社会労働委員会

  1. S61.4.8趣旨説明社会労働委員会 10152
  2. S61.4.15質疑社会労働委員会 12280
  3. S61.4.22質疑・採決・附帯決議社会労働委員会 14100
  4. S61.4.22採決・委員長報告・附帯決議本会議 2366

参議院社会労働委員会

  1. S61.4.24趣旨説明社会労働委員会 114
  2. S61.5.8質疑社会労働委員会 12273
  3. S61.5.15質疑・討論・附帯決議・採決社会労働委員会 14114
  4. S61.5.16附帯決議・採決・委員長報告本会議 1747

提案理由

林ゆう 労働大臣 昭和61年4月8日

ただいま議題となりました労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 労働者災害補償保険制度については、高齢化社会の進展等最近の社会情勢の動向を背景として年金受給者の累増、年金受給者の高齢化等新たな状況の変化が生じているところであります。

 このような実情を踏まえ、労働者災害補償保険制度の改善について、かねてから労働者災害補償保険審議会において検討が行われてきたところであります。

 同審議会における検討の結果、昨年十二月、制度面において公平を欠くと考えられる点、均衡を失していると考えられる点の改善を中心に当面措置すべき制度の改善について労使公益各側委員全員一致による建議をいただきました。

 政府といたしましては、この建議を尊重し、法律改正を要する部分について改正案を作成し、これを労働者災害補償保険審議会及び社会保障制度審議会に諮問し、それぞれ了承する旨の答申をいただきましたので、ここに労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律案として、提案をいたした次第であります。

 次に、この法律案の内容の概要を御説明申し上げます。

 まず、労働者災害補償保険法関係の改正についてであります。

 第一は、年金たる保険給付に係る給付基礎日額について、労働者の年齢階層別の賃金の実態を基礎として労働者の年齢階層ごとに最低限度額及び最高限度額を定め、その給付基礎日額が、労働者の年齢の属する年齢階層に応ずる最低限度額を下回りまたは最高限度額を超える場合には、当該最低限度額または最高限度額を給付基礎日額とすることとしたことであります。

 第二は、休業補償給付及び休業給付の額について、現行では一日を単位に算定されているが、労働者が所定労働時間の一部について休業したときは、休業による賃金喪失分の六〇%とすることとしたことであります。

 第三は、休業補償給付及び休業給付について、社会保険における取り扱い等を考慮し、監獄等に収容されている者に対しては支給しないこととしたことであります。

 第四は、通勤災害に関し、労働者の通勤経路からの逸脱または通勤の中断後の往復が通勤とされる行為の範囲を拡大することとし、現行の日用品の購入等の行為のほかに労働省令で定める労働者の一定の行為を加えることとしたことであります。

 第五は、事業主が故意または重大な過失により労災保険の手続を怠っている期間中に生じた事故について、保険給付を行ったときは、その費用の全部または一部に相当する金額を事業主から徴収することができることとしたことであります。

 次に、労働保険の保険料の徴収等に関する法律関係の改正について申し上げます。

 第一は、事業場ごとの災害率により保険料を増減させるいわゆるメリット制度について、継続事業のメリット制度の対象事業場の規模を使用労働者数が現行は三十人以上であるものを二十人以上とし、収支率の算定期間を現行は三暦年間であるものを三年度間とするとともに、有期事業のメリット収支率について所要の改正を行い、労働災害の防止努力が的確に反映できるようにしたことであります。

 第二は、労働保険の保険料の納付の手続について、口座振替による納付の方法を導入することとしたことであります。

 以上のほか、この法律案においては、その附則において以上の改正に伴う経過措置を定めております。

 なお、施行期日は、年金たる保険給付に係る給付基礎日額の改正につきましては昭和六十二年二月一日、継続事業に係るメリット制度の改正につきましては同年三月三十一日、労働保険の保険料の納付の手続に係る改正は昭和六十三年四月一日とし、その他の改正事項につきましては昭和六十二年四月一日としております。

 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いいたします。

第104回国会衆議院社会労働委員会議録第10号23頁(昭和61年4月8日)〔林ゆう労働大臣発言・発言番号150〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 社会労働委員会昭和61年4月22日

政府は、次の事項について、所要の措置を講ずべきである。

一最近における高齢化の進展を踏まえ、高齢被災労働者の介護施策について、積極的に検計を進めること。

二最近の技術革新等労働環境の複雑多様化に即応して、職業性疾病の認定基準の見直しを進めるとともに、労働災害防止対策の充実を図ること。

三被災労働者の社会復帰施策については、職業訓練、職業紹介等の分野との連携をとりながら、その充実に努めること。

四労働災害の防止、給付事務処理の迅速化等を図るため、必要な職員の確保に努めること。

五メリット制度の適用の拡大に伴い、多発のおそれのある「かくし災害」等の防止に努めること。

六給付水準については、諸外国及び他制度の動向を勘案しつつ、今後ともその改善に努めること。

参議院 社会労働委員会昭和61年5月15日

政府は、次の事項について、所要の措置を講ずべきである。

一最近における高齢化の進展を踏まえ、高齢被災労働者の介護施策について、積極的に検計を進めること。

二技術革新等労働環境の複雑多様化に即応して、職業性疾病の認定基準の見直しを進めるとともに、労働災害防止対策の強化を図ること。また、メリット制度の適用の拡大に伴い、多発のおそれのある「かくし災害」等の防止に努めること。

三被災労働者の社会復帰施策に関し、職業訓練、職業紹介等の分野との連携を密にして、その充実に努めること。

四労働災害の防止、給付事務処理の迅速化等を図るため、必要な職員の確保に努めること。

五諸外国及び他制度の動向を勘案しつつ、今後とも給付水準の改善に努めること。

六特別加入制度の加入時健康診断に関し、健康診断書を提出すべき疾病の範囲等を定めるに当たっては、加入が不当に妨げられることのないよう配慮すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110401066)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。