特定商品等の預託等取引契約に関する法律案
参議院 商工委員会
昭和61年法律第62号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院商工委員会
- S61.4.17趣旨説明・質疑本会議 2156
- S61.4.22趣旨説明商工委員会 13144
- S61.4.23質疑商工委員会 14192
- S61.4.25参考人招致商工委員会 15102
- S61.5.7質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案商工委員会 16308
- S61.5.8委員長報告・採決(修正)・附帯決議本会議 2643
参議院商工委員会
- S61.5.8趣旨説明・議案(衆議院修正部分)商工委員会 9224
- S61.5.13参考人招致商工委員会 10196
- S61.5.15質疑・附帯決議・討論・採決商工委員会 11230
- S61.5.16附帯決議・採決・委員長報告本会議 1747
提案理由
渡辺美智雄 通商産業大臣 昭和61年4月17日ただいま議題となりました特定商品等の預託等取引契約に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
豊田商事に端を発したいわゆる現物まがい商法による消費者の被害が昨年来大きな社会問題となり、同種の被害の再発防止対策の必要性が指摘されてまいりました。
これにつきましては、関係六省庁間の検討結果を踏まえ、産業構造審議会に諮問し、三月十一日に答申を得たところであります。答申では、悪質な取引については実質的に禁止の効果を持ち、消費者被害の再発防止が図れるような立法措置を講ずるべきであると指摘しております。
この法律案は、この答申の趣旨に沿って、特定商品等の預託等取引契約の締結及びその履行を公正にし、当該契約に係る預託者が受けることのある損害の防止を図ることを内容とするものであります。
本法律案の概要は、次のとおりであります。
まず、本法律案においては、一、一定の期間、政令で指定する特定商品の預託を受け、財産上の利益を供与することを約する契約、二、一定の期間経過後その買い取りを条件として特定商品の預託を受けることを約する契約、三、これらと同様の契約で、特定商品にかえて政令で指定する施設利用権を用いる契約を預託等取引契約として定義しております。この預託等取引契約に基づいて事業を行う者に対し、規制を行うことといたしております。
次に、規制の具体的内容について説明いたします。
第一に、勧誘に際し、契約及び事業者の概要について書面を交付しなければならないこととしております。
第二に、契約を締結した場合には、契約内容を書面で明確にしなければならないこととしております。
第三に、不当な勧誘行為その他顧客または預託者の保護に欠ける行為を禁止することとしております。
第四に、預託者は、事業者の業務及び財産の状況を記載した書類の閲覧を求めることができることとしております。
第五に、預託者に対し、契約締結後十四日以内のクーリングオフによる契約の解除を認めるとともに、同期間経過後いつでも契約を解除する権利を与えることとし、事業者の預託者に対する損害賠償または違約金の請求額についても制限することとしております。
その他、規制の実効性を担保するため、業務停止命令、罰則等所要の規定を整備しております。
以上が特定商品等の預託等取引契約に関する法律案の趣旨でございます。(拍手)
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特定商品等の預託等取引契約に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第104回国会衆議院会議録第21号8頁(昭和61年4月17日)〔渡辺美智雄通商産業大臣発言・発言番号47〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、消費者保護に万全を期する見地から、次の諸点につき、適切な措置を講ずべきである。
一本法第二条第一項に基づく政令指定、第七条第一項に基づく業務停止命令等その他本法の定める措置の発動に当たって、消費者からの相談、苦情をも踏まえ、迅速かつ機動的に対応する等本法の運用に万全を期すること。
二預託等取引契約の今後の動向を把握し、悪質な取引を実質的に禁止するとの立法趣旨が全うされるよう本法の施行状況をも踏まえつつ、随時適切な検討を加えること。
三訪問販売法等訪問販売をめぐる消費者保護のための諸施策に関し、引き続き消費者被害の実態把握に努め、施策の充実を期することとし、特に連鎖販売取引類似取引及び役務提供に係る諸問題について早急に検討を進めること。
四消費者を相手として多様に展開される取引に対応して、新たな態様の消費者被害の早期防止について、関係各省庁等の協力を強化するとともに、消費者相談の充実を図ること。
五消費者被害の防止は、消費者の適切な判断に依るところが大きく、消費者に対する適切な情報提供が不可欠であることにかんがみ、本法の趣旨の周知徹底に努めるとともに、消費者相談の状況に応じたきめ細かな消費者啓発活動の一層の充実を図ること。
政府は、本法施行に当たり、消費者保護に万全を期する見地から、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一本法運用の徹底をはかるため、消費者行政窓口等を通じ、預託等取引契約の実態の把握に極力努めるとともに、本法違反の防止に遺憾なきを期すること。
二預託等取引契約の今後の動向を把握し、悪質な取引を実質的に禁止するとの立法趣旨が全うされるよう、政・省令の見直し等につき、随時適切な検討を加えること。
三預託等取引契約による被害を防止するため、老人を初めとした消費者に対し、業者の手口等を周知徹底するなど、きめ細かな啓発と情報の提供に努めること。
四本法の制定は、出資法違反行為や無許可信託業務を容認するものでないことにかんがみ、今後ともこれらの違法行為には厳正に対応すること。
五訪問販売法等訪問販売をめぐる消費者保護のための諸施策に関し、引き続き消費者被害の実態把握に努め、施策の充実を期することとし、特に連鎖販売取引類似取引及び役務提供に係る諸問題について早急に検討を進めること。
六最近の社会情勢の変化にかんがみ、今後新しく出現すると予想される多様な取引形態について、消費者保護に遺漏なきよう、関係省庁間の協力を強化し、実態の把握に努めた上、適時適切な対策を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=110401085)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。